6861 キーエンス 60760 +1180大幅続伸。前日に第3四半期の決算を発表している。10-12月期営業利益は1275億円で前年同期比21.5%増、前四半期比では8.0%減となった。各地域、各業種向けともに堅調な売上推移となったようだ。10-12月期の粗利益率も81.7%で7-9月期の81.3%から上昇している。高い期待値から特段のサプライズはないものの、業績安定感の高さをポジティブに評価する動きが優勢。
6501 日立 7007 +301大幅反発。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期調整後営業利益は2029億円で前年同期比16.3%増となり、会社計画・市場予想をそれぞれ100億円強上振れた。グリーンエナジー&モビリティ事業が想定以上に好調。会社計画上振れの主因は為替効果だったもよう。通期計画7530億円、前期比2.0%増は据え置く。サプライズは限定的とみられるものの、相対的な業績安心感を評価する動きが先行した。
4005 住友化 454 -42大幅続落。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は109億円で前年同期比79.7%減となり、通期予想は従来の1150億円からゼロにまで大幅下方修正した。石油化学製品などの市況下落、ディスプレイ材料の需要減少のほか、不確定リスク要因を450億円織り込んでいるようだ。大幅下方修正に伴い、従来12円を計画していた期末配当金を未定に変更。想定以上の下方修正や配当の不透明感をネガティブ視へ。
4768 大塚商会 4635 +325大幅続伸。前日に22年12月期決算を発表、営業利益は548億円で前期比1.9減となり、従来予想の536億円を上回った。10-12月期は前年同期比6.6%増と、四半期ごとに増益率が高まる形にもなった。23年12月期見通しは586億円で前期比7.0%増としており、ほぼコンセンサス水準に。年間配当計画は130円で前期比5円の増配計画。ガイダンスリスク通過で買い安心感が強まったようだ。
6471 日本精工 702 -29大幅反落。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は85億円で前年同期比65.8%増となったが、市場想定は下回り、通期予想を従来の440億円から280億円に下方修正した。市場予想は420億円程度であったとみられ、下振れ幅は想定以上と捉えられた。半導体不足の影響継続や中国景気減速などにより、販売数量が伸び悩んでいるもよう。為替前提の円安方向への修正も要因のようだ。
7518 ネットワン 3280 -205大幅続落。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は47億円で前年同期比25.5%増となり、市場コンセンサス上で着地。ネットワーク増強及びセキュリティ強化需要を捉え、通期計画に向けて順調に進捗したようだ。また、納期遅延分の出荷が進んだ。一方、受注高は同5.2%の減少となっている。反動減の要素は大きいものの、ネットワーク整備需要の一巡感なども警戒される格好で売り材料につながったようだ。
8282 ケーズHD 1178 +49大幅反発。第3四半期決算と同時に発表した自社株買いが好感されている。発行済み株式数の5.24%に当たる1000万株、100億円を上限とする自己株式取得を実施、取得期間は2月2日から4月30日まで。短期間での高水準の自社株買いによる需給インパクトを期待する動きが先行。なお、10-12月期営業利益は61億円で前年同期比34.7%減益となり、市場予想を20億円強下振れている。
6632 JVCKW 388 +20大幅続伸。前日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は195億円で前年同期比5.4倍となり、通期予想は従来の208億円から214億円、前期比2.4倍にまで上方修正。2008年経営統合以降の最高益となるもよう。無線システム事業の需要拡大、米国における公共安全市場の需要堅調などが上振れの背景に。業績上振れに伴って年間配当金も従来計画の7円から12円に引き上げ、前期比では6円の増配となる。
5461 中部鋼鈑 2105 +226急伸。前日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は91.7億円で前年同期比3倍の水準となり、通期計画は従来の94億円から114億円、前期比2.1倍に上方修正している。主原料である鉄スクラップ価格が想定を下回って推移し、マージンが想定以上に改善のもよう。また、年間配当金も従来計画の70円から記念配当10円を含む95円にまで引き上げ、前期比では52円の増配となる。
6050 EG 2325 -415急落。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は4.7億円で前年同期比13.1%減と2ケタ減となり、通期計画24.6億円、前期比8.2%増に対して、やや低調なスタートとなった。売上高は2ケタ成長となったものの、センター新設による費用の増加及び一部大型案件の低収益化の影響が大きく、全体の利益率が悪化したようだ。これまで順調な収益成長が続いていた中で、減益決算をネガティブ視する動きが優勢に。
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