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NYの視点:来週の注目はFOMC議事録、APEC、米新築住宅、フィッシャー米FRB副議長講演
2016年11月19日 / 02:22 / 1年前

NYの視点:来週の注目はFOMC議事録、APEC、米新築住宅、フィッシャー米FRB副議長講演


*11:19JST NYの視点:来週の注目はFOMC議事録、APEC、米新築住宅、フィッシャー米FRB副議長講演


シカゴIMMの短期投機家・投資家による円の買い持ち高は前週からさらに減少し、円買い持ち高は6月来で最小となった。

来週は、トランプ次期政権の政策をうかがう上でも組閣の動きを睨んだ展開となる。また、17日から18日にぺルーで開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)閣僚会議では各国からトランプ次期政権の強硬な貿易対策に警戒する声が高まる可能性がある。国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事は今のところ、貿易政策を警戒し米国の成長見通しを引き下げる意向はないとした。

また、フィッシャー米FRB副議長の講演や、大統領選挙直前に開催された連邦公開市場委員会(FOMC)(11月1-2日開催分)議事録で、12月の利上げの可能性をさらに探る。11月FOMCでは、市場の予想通り利上げを見送った。注目された声明ではインフレ判断を、「年初以降、いくらか上昇した」と、前回の「依然中期目標の2%を下回っている」に修正したほか、前回の声明で示された「短期的にインフレは低水準で推移する」との文言も削除し、インフレ判断が引き上げられた。また、「経済見通しリスクは概ね均衡」と繰り返したほか、「利上げの根拠は引き続き強まった」と指摘。ただ、昨年の利上げ時のように、「次回会合で」と時期を特定しなかった。消費の判断も、「強い成長」から「緩やかに拡大」へいくらか下方修正。反対票も2票と、前回9月FOMC時の3票から減ったため、いくらかハト派声明としてとらえられた。議事録ではタカ派姿勢が示されると、ドル買いに一段と拍車がかかる。

また、最新の米国住宅着工件数が9年ぶり、金融危機以前の水準に戻したことに続き、住宅市場の先行指標と言われる10月の新築住宅販売件数でも改善が見られると、市場は12月の利上げに一段と確信を強めることになる。住宅着工件数の結果は、住宅セクターが期待ほどの回復が見られないと懸念していたイエレンFRB議長を初めFOMCメンバーに安心感を与えた。

フィッシャー米FRB副議長は財政政策の拡大で生産性の低迷懸念が後退すると財政拡大策を歓迎する姿勢を見せていた。しかし、今まで、金融政策が限界に近づきつつあり財政的な支援の併用が必要だと指摘していたイエレンFRB議長は労働市場も最大雇用に達しつつあり、大規模な財政出動の必要はないとの方針に転じた。ダドリーNY連銀総裁やカプラン米ダラス連銀総裁も財政拡大による債務の拡大に留意する必要があると指摘。また、メンバーは金融危機を救い、今後金融危機に陥るリスクを軽減するとし金融規制改革法(ドッドフランク法)を擁護。トランプ次期大統領は財政拡大や減税、ドッドフランク法の撤廃を掲げており、FOMCの見解はどちらかというと、トランプ次期政権の方針に反する。

FOMCはあくまでも独立機関。イエレン議長は中央銀行の独立性が不可欠だと証言で強調している。トランプ次期政権が財政刺激策を講じても効果がでるのは2018、2019年になる模様で、2017年の見通しはどうやら変わらず。利上げペースも大きな変化はなさそうだ。イエレンFRB議長やフィッシャー米FRB副議長は2018年に任期を終える。2018年までにはトランプ次期大統領指名のFOMCメンバーが大半を占めることになるようだ。

欧州では、欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が欧州連合(EU)議会で証言を予定している。ドラギ総裁は経済は依然刺激策が必要との見解を維持している。証言でも下方リスクを強調すると、ユーロ売りに一段と拍車がかかる可能性もある。


■来週の主な注目イベント

●米国
21日:フィッシャー米FRB副議長講演
23日:連邦公開市場委員会(FOMC)(11月1、.2日開催分)議事録、10月耐久財受注:予想前月比+1.2%(9月‐0.3%)、10月新築住宅販売件数:予想59万件(9月59.3万件)
24日:感謝祭で米国市場休場
25日:ブラックフライデー

●世界
17-18日:APEC閣僚会議(ぺルー)

●欧州
21日:ドラギECB総裁が欧州連合(EU)議会で証言
23日: ユーロ圏11月製造業PMI:予想53.3(速報値、10月53.5)、 ユーロ圏11月サービス業PMI:予想52.9(速報値、10月52.8)、ユーロ圏11月総合PMI:予想53.3(10月53.3)
●地政学的リスク
ウクライナ紛争
ガザ紛争
イラク、イスラム過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」
シリア
イエメン
トルコ


【IMM】

*円
ネット・円買い持ち:+20,676(11/15)←円買い持ち:+31,956(11/8)(直近ネット円買い持ち最高水準:08年3/25+65,920、04年2/6+64499)(過去最高ネット円売り持ち高:07年6/26-188,077)

*ユーロ
ネット・ユーロ売り持ち:- 119,182(11/15)←ユーロ売り持ち:- 129,314(11/8)(07年5/15:+119,538過去最高買い持ち高、10年2/9-57,152過去最高の売り持ち高)

*ポンド
ネット・ポンド売り持ち:- 80,313(11/15)←ポンド売り持ち:- 89,845(11/8)(07年7/22:直近ネット買い持ち高最高水準+98,366)

*スイスフラン
ネット・スイスフラン売り持ち:- 22,194(11/15)←スイスフラン売り持ち:-23,291(11/8)(過去最高スイスフランネット売り持ち高:07年6/19:-79,331)

*加ドル
ネット・加ドル売り持ち:- 18,599(11/15)←加ドル売り持ち:- 21,312(11/8)(直近ネット買い持ち高最高水準:07年10/12+83001)

*豪ドル
ネット・豪ドル買い持ち: +41518(11/15)←豪ドル買い持ち:+41108(11/8)



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