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三井智映子と始めるiDeCo入門(2)30年で14万円の差? 金融機関ごとに手数料が違う!
2017年4月4日 / 10:02 / 8ヶ月後

三井智映子と始めるiDeCo入門(2)30年で14万円の差? 金融機関ごとに手数料が違う!


*18:59JST 三井智映子と始めるiDeCo入門(2)30年で14万円の差? 金融機関ごとに手数料が違う!

こんにちは、フィスコマーケットレポーターの三井智映子です。将来の年金不安に備えるため、個人が自分で作っていく年金「個人型確定拠出年金(iDeCo)」。このiDeCoについて考えていく連載「三井智映子と始めるiDeCo入門」の第2回をお送りします。

○投資のキホン「コストにシビア」はiDeCoも同じ?

iDeCoは公的年金とは別に、個人が自ら毎月積み立て、運用していく年金です。その最大のメリットは節税効果。毎月の掛金の全額を税金から控除できるなど、積み立て時、運用時、受け取り時のそれぞれで税制面の優遇があります。これらの特徴は、第1回目でご紹介しましたね。

さて、この節税効果があるため、iDeCoは早く始めるほど資産作りがしやすくなるのですが、スタートする際には気をつけなければいけないポイントもあります。それはコスト。iDeCoのように投資期間が長くなる場合、わずかなコストの差が将来の資産に大きな違いとなってあらわれるからです。
そこでiDeCoでは「いつ何にどれくらいの手数料がかかるのか」をチェックしていきましょう。

◆初回加入時のみかかる手数料

【加入時手数料】 多くの金融機関は2,777円ですが、SBI証券や大和証券など一部で3,857円としているケースも。

◆運用時に毎月かかる手数料

【国民年金基金連合会手数料】 一律103円(税込)/月額
【事務委託管理(信託銀行)手数料】 一律64円(税込)/月額
【運営(口座)管理手数料】 0円/月額、会社によって異なる

国民年金基金連合会手数料と事務委託管理手数料は、どの金融機関でも同じ。つまり、最低でも167円(税込)が毎月かかります。一方、運営管理手数料は、iDeCoを取り扱っている会社(金融機関)によって異なります。

○毎月の運用管理手数料…どのくらい差が出るの?

運用期間中のコストでポイントになるのが、会社によって異なる「運営管理手数料」。この手数料は、運用期間中ずっと支払い続けることになるので、始める前にしっかり見比べることが大切です。

運営管理手数料の最安値は、「無料=0円」。この「無料」には金融機関ごとに「残高●円以上」といった条件が設定されているものの、条件をクリアすればずっと無料です。
一方、有料になっている会社の手数料をみてみると、大手で言うとメガバンクの三菱東京UFJ銀行の378円(標準コース)などがあります。
「378円って、安いの? 高いの?」と思われるかもしれません。そこで30年間、毎月378円の手数料を払うと、トータルでいくらかかるかを計算してみます。

378円×12カ月×30年=136,080円

そう、何もしなくても手数料だけで30年間だと「約14万円の差」が出てしまいます。たかが数百円ですが、まさにチリツモです。これは、なるべく安く抑えたいところですよね。

○手数料無料の条件とキャンペーン期間に注意!

ここからはさらに運営管理手数料をシビアにみていきましょう。ポイントは、「手数料無料」としている金融機関の無料の条件とキャンペーン。最近は「初年度無料」などのキャンペーンを実施している会社も増えています。このため、実際に支払う手数料を考える上では「キャンペーン終了までに無料条件を達成できるか」「達成できない場合にどのくらい手数料がかかるか?」などをくわしくチェックすることが必要です。
では、主な金融機関の無料条件とキャンペーン、条件達成前のコストを見てみましょう(3月28日現在)。

【楽天証券】 無料条件:年金残高10万円以上、キャンペーン:加入後1年間無料、条件達成前の手数料:226円

【SBI証券】 無料条件:年金残高50万円以上、キャンペーン:2017年6月分まで無料、条件達成前の手数料:324円

【大和証券】 無料条件:年金残高50万円以上、キャンペーン:2018年3月まで、加入後1年間無料、条件達成前の手数料:324円

【第一生命保険】 無料条件:年金残高150万円以上、キャンペーン:2017年12月まで無料、条件達成前の手数料:315円

まず無料条件で比べてみると、楽天証券が「年金残高10万円以上」と低めの設定になっています。同社の無料キャンペーン期間は1年間なので、毎月9,000円以上を積み立てれば、ずっと手数料がかからない計算です。そのほかで言うと、同じくネット証券のSBI証券は、無料条件は年金残高50万円以上、キャンペーンは2017年6月末分までが無料となっています。
では、この2社を例に会社員と公務員の場合のそれぞれで、運営管理手数料をシミュレーションしてみましょう。

前提:iDeCoへの申し込み手続きが完了し、2017年5月に加入

◆ケース(1) 企業年金がない会社員 掛金の上限「月額23,000円」で積み立て

【楽天証券】無料条件10万円:23,000円×5カ月=115,000円→5カ月で条件クリア
1年間の手数料無料キャンペーン期間内の達成なので、手数料はずっとゼロ。

【SBI証券】無料条件50万円:23,000円×22カ月=506,000円→22カ月で条件クリア
キャンペーン適用は2カ月分(2017年5月、6月)なので、3カ月目から21カ月目までの19カ月分の手数料として6,156円(324円×19カ月)が発生。

◆ケース(2) 公務員が掛金の上限「月額12,000円」で積み立て

【楽天証券】無料条件10万円:12,000円×9カ月=108,000円→9カ月で条件クリア
1年間の手数料無料キャンペーン期間内の達成なので、手数料はずっとゼロ。

【SBI証券】無料条件50万円:12,000円×42カ月=504,000円→42カ月で条件クリア
キャンペーン適用は2カ月分(2017年5月、6月)なので、3カ月目から41カ月目までの39カ月分の手数料として12,636円(324円×39カ月)が発生。

このように同じ職業、同じ掛金でも、1万2000円以上も手数料に違いが出る可能性があることがわかります。金融機関を選ぶときは、キャンペーン期間と無料の条件を合わせてチェックして、本当に必要な手数料額をしっかりと調べておきたいところです。

○その他の手数料は? 年金の受け取りは1回432円

iDeCoは加入時や運用時以外にも手数料がかかります。たとえば、60歳以降の年金の受け取り時にかかるのが「給付手数料」です。これはどの金融機関でも一律で1回当たり432円(税込み)。つまり、毎月受け取りなど、受け取る回数が増えるほど手数料を払う必要が出てくるので、受け取りの頻度には要注意です。

また、iDeCoは自分で運用する商品を選ぶ必要があり、その商品(投資信託)ごとに手数料が異なってきます。連載の第3回目では、この商品選びのポイントについてくわしくお話したいと思います。

【まとめ】
(1)運用時に毎月かかる「運営管理手数料」は金融機関ごとに違う
(2)運営管理手数料だけで、30年で14万円もの差が出る
(3)運営管理手数料は、無料になる条件とキャンペーン期間をセットで比較

三井智映子と始める「iDeCo入門」は、三井智映子の見解でコメントしています。

フィスコマーケットレポーター 三井智映子


《FA》

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