November 20, 2019 / 12:37 AM / 18 days ago

コラム【新潮流2.0】:地方創生と企業(マネックス証券チーフ・ストラテジスト広木隆)


*09:31JST コラム【新潮流2.0】:地方創生と企業(マネックス証券チーフ・ストラテジスト広木隆)
◆先日、秋田に行ってきた。講演の後はおいしい比内地鶏を、新米で作ったきりたんぽの鍋や焼き鳥などで堪能した。地元の銘酒、一白水成との相性も申し分なく杯が進んだ。会食をご一緒した地元の方から、秋田の夏祭りの素晴らしさを聞いた。竿燈まつり、盆踊り、花火。青森のねぶたに代表されるように、東北には盛大な夏祭りが多い。短い夏だからこそ惜別の情を祭りで昇華させるのだろう。

◆翌朝ホテルで地元紙を読んでいると「おなごりフェス、来年で幕」という記事に目が止まった。能代市で行われるおなごりフェスは、能代青年会議所(JC)が1987年に始めたイベント。各地の夏祭りを一堂に集めて行く夏を惜しむ趣向が人気を博し多くの観光客を集めてきた。しかし、フェスの運営に携わってきた実行委員はJCのOBでみな40~50代。本業との兼ね合いもあってOBだけでは運営負担が重い。やはり祭りは「若い衆」が担い手だ。その若者が県外に流出して減っていることが中止の理由であろう。

◆県外から転入した人の数と転出数の差を人口で割った「超過転入率」という指標がある。15~29歳では、東京がプラス4.52%で、ダントツ1位なのは想像に難くないが、最も低いのは秋田のマイナス3.49%である。近隣の青森も次いで低い。津軽弁のラップが話題を呼んでいる吉幾三さんの「TSUGARU」は都会へ出て行ったままの子供たちを嘆く歌だが今に始まったことではない。30年以上も前から「俺(お)ら東京さ行ぐだ」と若者は出て行ったままである。

◆地方創生が日本活性化の鍵といわれて久しい。インバウンド需要と地方創生を結びつけるアイデアは悪くない。しかし、もっと大きな雇用機会を作ることが重要だろう。それには遠回りだが起業の精神をこの日本で醸成させることかもしれない。シリコンバレーのような辺鄙な場所にあれだけ多くのハイテク企業が存在し、優秀な従業員を雇用しているのだ。秋田には世界に誇るグローバル企業、TDKの工場が何カ所もあるが、その規模の企業があと数社あれば状況は大きく変わるだろう。

マネックス証券 チーフ・ストラテジスト 広木 隆
(出所:11/18配信のマネックス証券「メールマガジン新潮流」より抜粋)





《HH》

当コンテンツはFISCOから情報の提供を受けています。掲載情報の著作権は情報提供元に帰属します。記事の無断転載を禁じます。当コンテンツにおけるニュース、取引価格、データなどの情報はあくまでも利用者の個人使用のために提供されているものであって、商用目的のために提供されているものではありません。当コンテンツは、投資活動を勧誘又は誘引するものではなく、また当コンテンツを取引又は売買を行う際の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。当コンテンツは投資助言となる投資、税金、法律等のいかなる助言も提供せず、また、特定の金融の個別銘柄、金融投資あるいは金融商品に関するいかなる勧告もしません。当コンテンツの使用は、資格のある投資専門家の投資助言に取って代わるものではありません。提供されたいかなる見解又は意見はFISCOの見解や分析であって、ロイターの見解、分析ではありません。情報内容には万全を期しておりますが、保証されるものではありませんので、万一この情報に基づいて被ったいかなる損害についても、弊社および情報提供元は一切の責任を負いません。

【FISCO】

0 : 0
  • narrow-browser-and-phone
  • medium-browser-and-portrait-tablet
  • landscape-tablet
  • medium-wide-browser
  • wide-browser-and-larger
  • medium-browser-and-landscape-tablet
  • medium-wide-browser-and-larger
  • above-phone
  • portrait-tablet-and-above
  • above-portrait-tablet
  • landscape-tablet-and-above
  • landscape-tablet-and-medium-wide-browser
  • portrait-tablet-and-below
  • landscape-tablet-and-below