*08:24JST NYの視点:米インフレ根強い、1月PCEコアデフレーターで確認へ
米国のインフレが根強くさらに、労働市場のひっ迫が緩和する兆候が見られない。米10-12月期国内総生産(GDP)改定値は前期比年率+2.7%と、予想外に速報値+2.9%から下方修正された。7-9月期の+3.2%からは伸びが鈍化。同期個人消費改定値は前期比年率+1.4%と、速報値+2.1%から予想以上に伸びが鈍化し、昨年1-3月期以来の低い伸びとなるなど、景気には成長鈍化の兆しが見られる。一方で、同期価格指数改定値は前期比+3.9%と、速報値+3.5%から予想外に上方修正された。また、同期コアPCE改定値は前期比+4.3%と、速報値+3.9%から予想外に上方修正されるなど、物価が鈍化基調にあるもののペースが遅いあらたな証拠となった。
最新の先週分新規失業保険申請件数も前回から増加予想に反し減少し、6週連続で20万件割れとなった。
連邦準備制度理事会(FRB)がインフレ指標として注目している消費者物価指数(CPI)の1月分のコア指数は前年比で+5.6%と、12月+5.7%から鈍化し21年12月来で最小の伸びとなったが、予想を上回った。また、FRBの目標である2%にはまだほど遠い水準。1月PPIも同じく、鈍化基調を証明も予想を上回る結果となった。FRBがCPIと同様に注視している燃料や食料品を除いたPCEコアデフレーターの1月分は前年比+4.3%と、12月の+4.4%から伸び鈍化が予想されている。しかし、万が一、他のインフレ指標と同様にインフレ鈍化もペースが予想以上に遅いあらたな証拠となった場合、利上げ長期化観測をさらに強めることになりドル買いを支援する。
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