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国内株式市場見通し:押し目買いに支えられ、日経平均は3万円手前の値固めへ


*14:30JST 国内株式市場見通し:押し目買いに支えられ、日経平均は3万円手前の値固めへ
■業績改善受けた市場心理の向上で29000円突破

今週の日経平均は、大幅続伸となった。米議会で予算決議案が可決され、バイデン政権が提示する1.9兆ドル規模の追加経済対策の成立が可能となったことが好感され、週明け8日の日経平均は一段高でスタート。米国での追加経済対策については、以前から民主党政権が財政調整法を活用する形で大規模かつ早期に成立することが期待されてきたが、実施の目処が立ったことが一段と好感されたようだ。また、主力企業の相次ぐ業績上方修正などもセンチメントの改善につながり、日経平均は週初から600円超の大躍進劇をみせ、29000円を大きく突破した。その後も、ワクチン普及の加速に、米国での追加経済対策への成立期待、そして、主力企業の好決算という好材料を背景に先高観が一層強まる形となり、翌9日、10日も、日経平均は旺盛な押し目買い意欲に支えられ、利益確定売りをこなしながらもじり高基調を続けた。祝日を挟んだ後の週末12日も、売りに押される場面がありながらも、結局下げ渋って29,500円の小節目を保持した。個別では、決算を受けた物色が主体となったが、日本製鉄
5401などの鉄鋼関連から、トヨタ7203を筆頭とした自動車関連など、景気敏感株の買いが目立った。米長期金利も高止まりするなか、村田製作所6981などの電子部品セクターの一角が冴えない動きだったのも特徴的な週だった。一方、東京エレクトロン8035といった半導体関連株は旺盛な押し目買いのもと大きく上昇し、ハイテク株が一緒くたに売られたわけではなかった点には留意すべきだろう。

■押し目買い意欲旺盛で底堅い展開

来週の日経平均は引き続き堅調な展開が想定される。日経平均は今年に入ってから既に2000円超の躍進劇をみせており、2月5日からの直近5営業日だけでも1000円程の大幅上昇となっている。大幅高の背景となった主力企業の10-12月期決算が一巡したことで、目先は新規の材料難となり、ここからの日経平均は、大台の3万円を手前にしばらくは上値の重い展開となりそうだ。しかし、大勢強気ムードは保持され、上値が重い一方で下値も堅い相場展開となることが予想される。これだけの急ピッチで上昇してきたため、普通であれば、急騰後の2、3日は利益確定売りに押される場面があっても不思議ではない。しかし、5日と週明け8日の2日間で合計1000円超も急伸した日経平均は、翌9日も10日も、少しでも下がったところがあれば、即座に切り返す底堅い動きをみせ、結局、両日とも上昇し日足チャートは陽線を形成、週末も底堅さを見せた。買い遅れた投資家は依然として多数存在していると思われ、日経平均は引き続き堅調な値動きが見込まれる。また、10日には、連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が「緩和的な金融政策を忍耐強く続けることが重要」との見解を示したことで、株式市場にとってポジティブな過剰流動性もしばらくは継続する見込みとなった。大規模な財政政策と金融政策、ワクチン普及ペースの加速、こうした良好なマクロ環境に加えて、今回の主力企業の決算を受けてファンダメンタルズの裏付けも得られた。足元は好材料が多く揃う一方で特段の売る材料が見当たらない。総楽観的なムードというのはいささか危険だが、目先は強気相場に付いていくのが得策といえよう。昨年、大統領選以降、年末にかけて日本株を大きく買い越してきた海外投資家は、2020年はそれでも累計で6兆円もの売り越しだった。さらに遡ると、2019年は2.7兆円の買い越し、その前の2018年は13.2兆円の売り越しであり、直近3年にわたる海外投資家の日本株売買動向は差し引き16兆円ほどの大量売り越しだ。日本株は、「世界の景気敏感株」とも呼ばれ、景気回復局面では海外投資家が真っ先に目を向ける投資対象とも言われている。足元の業績回復を受けて、アナリストの業績予想の上方修正数から下方修正数を引いたリビジョンインデックスは急速にプラス幅を増してきている。世界経済と企業業績の回復が見込まれる2021年、これまで大量に日本株を売り越してきた海外投資家の買い余力がまだ大いに残されていることを考慮すれば、日経平均の3万円越えも時間の問題といえよう。

■決算一巡で物色動向に変化か、米長期金利を注視

米国追加経済対策やワクチン普及、そして業績回復への期待感、これらに伴う米長期金利の上昇・高止まり等を背景に、最近は景気敏感株やバリュー(割安)株優位の地合いが続いた。しかし、足元の買い直しでバリュー株のバリュエーション面での水準訂正は相当程度進んだ。また、FRBによる緩和的な金融政策の継続が改めて確認されたことで、米長期金利の上昇にもそろそろ一服感がみられてもおかしくない頃合いだ。そうしたなか改めて物色の矛先が向かいそうなのがハイテクやグロース(成長)株だ。先んじて既に押し目買いがかなり入っている半導体関連以外ではまだ軟調な動きが続いている関連株も多いため、これらにも見通し買いが入るか注視したい。ただ、仮に、米長期金利(10年物国債)が直近高値を超えて1.2%台に突入してくるようだと、ハイテク・グロースの軟調は続く可能性が高い。その場合、来週からは国内でのワクチン接種も始まる見通しであることも考慮すると、コロナ禍の出遅れ株物色が続くことになろう。

■10-12月期GDP速報値など

国内では15日に10-12月期GDP速報値、17日に12月機械受注、1月貿易収支、18日に1月首都圏マンション発売、19日に1月全国消費者物価指数などが予定されている。



《FA》

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