*09:40JST NY株式:米国株式市場は続落、金融危機来の銀行破綻を警戒
ダウ平均は345.22ドル安の31,909.64ドル、ナスダックは199.47ポイント安の11,138.89で取引を終了した。
金融システムに対する不安から売りが先行。2月雇用統計で賃金の伸びが予想を下回ったことで連邦準備制度理事会(FRB)の大幅利上げ観測が後退し、長期金利が大幅に低下したため、一時上昇する場面もあった。しかし、SVBファイナンシャル・グループの破綻が報じられると、金融セクター中心に売られ大幅続落。その後、イエレン財務長官が金融監督当局幹部を招集、政府も声明で国内の金融システムの強さを強調したため下げ止まった。セクター別では不動産や各種金融の下落が目立った。
地銀のファースト・リパブリック・バンク(FRC)、パックウエスト・バンコープ(PACW)、ウエストアライアンス(WAL)はSVBファイナンシャル・グループの破綻の影響を警戒した売りが加速し、それぞれ下落。暗号資産関連の取引を多く扱うシグネチャー銀(SBNY)も連れて売られた。電子署名のドキュサイン(DOCU)は競争激化を理由にアナリストが投資判断を引き下げたことが嫌気されて下落。衣料小売りのギャップ(GPS)は四半期決算で予想を上回る損失を計上したほか、1-3月期、通期見通しも予想を下回ったため売られた。一方、航空機メーカーのボーイング(BA)は787ドリームライナー型機の出荷再開を連邦航空局(FAA)が承認したとの報道が好感され、上昇。
イエレン財務長官は複数の銀行を注意深く監視していると言及。銀行システムの強靭さは変わらず波及は懸念しないと、市場の鎮静化に努めた。
(Horiko Capital Management LLC)
《YN》
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