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デジアーツ Research Memo(3):「Web・メール・ファイル」のセキュリティ対策製品を中核事業として展開
2017年6月29日 / 06:25 / 5ヶ月後

デジアーツ Research Memo(3):「Web・メール・ファイル」のセキュリティ対策製品を中核事業として展開


*16:44JST デジアーツ Research Memo(3):「Web・メール・ファイル」のセキュリティ対策製品を中核事業として展開
 

■事業概要

同社グループは、デジタルアーツ2326と子会社6社により構成される。このうち連結子会社(2017年3月期末)は、アイキュエス、FinalCode,Inc.とFinalCode Asia Pacific Pte. Ltd.の3社。なお、3社以外の重要な子会社として、2016年4月に設立したデジタルアーツコンサルティングと、欧州の戦略子会社FinalCode Europe Limitedがある。

手掛ける事業は、一般企業や官公庁、個人向けにWebフィルタリングソフト、メールフィルタリングソフト、及びファイル暗号化・追跡ソリューションの企画・開発・販売等のセキュリティ事業。開示セグメントはセキュリティ事業のみであるが、ユーザー市場別の状況を開示しており、2017年3月期の市場別売上構成は、企業50.9%、公共42.0%、家庭7.1%となっている。

同社が開発、販売を行っている製品は、1) Webセキュリティ製品、2) メールセキュリティ製品、3) ファイルセキュリティ製品の3つの製品群に分類される。販売方法は、直販(同社のサイトでの申し込み)、販売代理店・販売店等経由で販売するが、企業向け、公共向けはソフトバンク コマース&サービス(株)、ダイワボウ情報システム(株)(ダイワボウホールディングス3107子会社)などの大手販売代理店経由が大半を占める。

1. Webセキュリティ製品(Webフィルタリングソフト)
利用者の設定によってインターネット上のサイトを閲覧するものとしないものに分別する機能を有するソフトウェア。主要製品は企業、公庁向けの「i-FILTER」、「i-FILTERブラウザー&クラウド」、「D-SPA」と、家庭向けの 「i-フィルター」。導入実績は、企業・官公庁が7.3千団体以上、全国の学校・教育機関は31千校以上となっている。

ソフトウェアの利用者は、導入初年度にソフトウェア利用料(ソフトウェアライセンス料と保守料)を支払い、2年目以降は初年度支払額を100とした場合、その半分の50を更新料として払う仕組みで、安定したストック型ビジネスモデルとなっている。一方、ソフトの開発費は費用として計上される部分と、資産計上され減価償却される部分に分かれるが、売上との差額が同社の収益となる。

それぞれの主要製品の特徴は以下のとおり。(Ver.数は2017年4月時点の最新版)

(1) 「i-FILTER」 (Ver.9)
最新製品である「i-FILTER」Ver.9は、クラウド化を背景としたWebアプリケーションサービスなどの利用を始め、Web利用における懸念すべき新たなセキュリティ課題、シャドーIT(※1)による情報漏洩対策に有効な制御と可視化を実現する。さらに、高度なサイバー攻撃への対策製品・サービスで業界をリードするファイア・アイ(株)の連携オプションの販売を開始し、ソフトウェアの脆弱性を攻撃するゼロデイ攻撃(※2)や機密情報を盗む目的で特定の企業や個人を狙い撃ちする標的型攻撃(※3)などの、複合型の高度な脅威による自社の機密情報漏洩を阻止することを可能にしている。

※1 シャドーIT(shadow IT)とは、私物のパソコン、スマートフォン、タブレット型端末やクラウドサービス・ファイル転送サービスなどを、会社の許可を得ずに業務に利用すること。許可されて業務利用するBYOD(Bring Your Own Device:企業などで従業員が私物の情報端末などを持ち込んで業務で利用すること)と同様、紛失や盗難、情報漏えいの危険性が指摘されている。
※2 ゼロデイ攻撃とは、ソフトウェアの脆弱性(セキュリティホール)を標的とした攻撃のうち、脆弱性が発見されてから、開発者によって修正プログラムなどの対策が提供されるまでの時間差を利用して行われる攻撃。
※3 標的型攻撃とは、特定の組織や個人に対して、情報や金銭の不正取得あるいは業務の妨害など、明確な目的を持って行われるサイバー攻撃の総称。


(2)「i-FILTERブラウザー&クラウド」
スマートデバイス向けWebフィルタリングソフトで、AndroidやiOS(iPhone・iPadなど)を搭載したスマートデバイスから、ノートPCなどWindows端末まで、マルチOSの一元管理が可能で、私的利用の抑制、情報漏洩対策を実現する。

(3)「i-フィルター」
家庭向けは「i-フィルター」のブランド名で提供されている。主要製品は、Windows、iOS、Androidのすべての端末で利用が可能なマルチデバイス用サービス「i-フィルターforマルチデバイス」のほか、PC用サービス、ゲーム機用サービス、スマートフォン・タブレッ ト端末・音楽プレーヤー用サービス等、様々なデバイスに応じた製品を提供している。

なお、製品は大手メーカーのPCに標準搭載されているほか、日本全国160社以上のインターネットサービスプロバイダーや任天堂7974の「3DS」、「Wii」、ソニー6758の「PlayStation」、「PSP」など主要ゲーム機・TV・携帯端末機サービスにも正式採用されている。

2. メールセキュリティ製品(メールフィルタリングソフト)
利用者の設定によって電子メールの送受信を制御する機能を有するソフトウェア。主要製品は、「m-FILTER」、 「m-FILTER MailAdviser」。ソフトウェアの導入数は、企業と官公庁を合わせて3,000団体以上(2016年9月時点)となっている。ユーザーは初年度にソフトウェアライセンス料と保守料、2年目以降は保守料を支払う仕組み。

(1)「m-FILTER」(Ver.4)
社外送信のみ一定時間保留したり、添付ファイルの自動暗号化を行ったり、上長の承認がなければ送信できないルールを作成するなど、多彩で確実なメール誤送信対策を実現する。

(2)「m-FILTER MailAdviser」
メール送信者にその場で“気付き”を与え、誤送信を防止するクライアント型ソフトウェア。

3. ファイルセキュリティ製品(ファイル暗号化・追跡ソリューション)
電子ファイルを追跡・リモート制御することができる、パスワードレスの暗号化サービス。主要製品は「FinalCode」(Ver.5)で、導入企業数は約400社。1人当たりのライセンス料(年間契約)は、基本の暗号化機能のみのExpress版が月額1,000円、以下追加機能によって、Business版が月額 2,000円、Enterprise版が月額3,600円となっており、それぞれ個別にオプション機能が用意されている。

その特徴として、1)重要ファイルを暗号化して、利用状況を追跡、遠隔で削除もできるファ イル暗号化・追跡ソリューション(ファイル暗号化ソフト)、2)開封ユーザー・グループを限定してファイルを暗号化するため、転送による第三者への間接情報漏えい(2次漏えい)のリスクがない、3)暗号化ファイルは、配布後も動的に権限を変更できるため、従来では不可能だった重要ファイルの回収(削除)も簡単に実現する、などが挙げられる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 山田 秀樹)


《TN》

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