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三井化学 Research Memo(13):四半期ごとに上方修正も、さらに上回って着地。10年ぶりに過去最高益更新
2017年7月3日 / 07:12 / 5ヶ月後

三井化学 Research Memo(13):四半期ごとに上方修正も、さらに上回って着地。10年ぶりに過去最高益更新


*15:59JST 三井化学 Research Memo(13):四半期ごとに上方修正も、さらに上回って着地。10年ぶりに過去最高益更新
■業績の動向

1. 2017年3月期決算の概要
三井化学4183の2017年3月期決算は、売上高1,212,282百万円(前期比9.8%減)、営業利益102,149百万円(同44.0%増)、経常利益97,196百万円(同53.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益64,839百万円(同182.4%増)と減収ながら大幅増益となった。同社は四半期決算毎に3回の上方修正を行ったが、最終的には直前予想に対しても利益が大幅に上回っての着地となり、10年ぶりに過去最高益を更新した。

基盤素材事業は構造改革を着実に進めて来て収益力が備わったところに海外市況の上昇や堅調な国内需要などの要因が重なって大幅増益となった。一方で、成長3事業と位置付けるモビリティ、ヘルスケア、フード&パッケージングの各セグメントが、それぞれの課題に直面して減益もしくは横ばい圏にとどまった。2017年3月期決算について、“ポートフォリオ経営の成果”と素直に評価してよいと弊社では考えているが、同社自身は、基盤素材事業は“出来過ぎ”であり、成長3セグメントはまだ改善の余地ありと、至って冷静だ。

モビリティ事業は売上高2,933億円(前期比249億円減)、営業利益407億円(同42億円減)と減収減益となった。販売数量はグローバルの自動車生産が高水準だったことに反応して順調に拡大したが、原油価格の低下を受けて販売価格が下落し、減収となった。利益面では数量差はプラスだったものの、為替影響で交易条件が悪化し、減益となった。モビリティ事業は収益の為替感応度が高く、1円の円高が3~4億円の営業利益減になると試算されている。それが出た形だ。

ヘルスケア事業は売上高1,342億円(前期比269億円減)、営業利益101億円(同15億円減)と減収減益で着地した。ビジョンケア材料と歯科材料の販売数量は堅調だったが、不織布で流通在庫の在庫調整の動きがあり、全体では数量差はマイナスとなった。価格差も主として為替影響によりマイナスとなった。利益面では売上高と同じ背景により数量差、交易条件共にマイナスとなった。前期に歯科材料について減損処理を行ったため、のれん償却費等の固定費が減少したが前期比増益になるには及ばなかった。

フード&パッケージング事業は売上高1,825億円(前期比127億円減)、営業利益206億円(同3億円増)と減収ながら微増益となった。売上高の要因分析では、コーティング・機能材、機能性フィルム・シートは堅調な販売となったが、農薬の海外での販売が減販し、数量効果は若干マイナスだった。価格差も為替影響によりマイナスとなった。利益面では、コーティング・機能材、機能性フィルム・シートの堅調な販売により数量差はプラスだったが、為替影響により交易条件が悪化して増益幅が縮小した。

基盤素材事業は売上高5,656億円(前期比652億円減)、営業利益385億円(同375億円増)と減収ながら大幅増益となった。ポリオレフィンや基礎化学品が全般に需要が旺盛で数量を伸ばしたが、ポリウレタン材料の分社化影響(約300億円)や事業構造改革に伴う一部製品の生産縮小の影響で数量差はマイナスとなった。価格差は原油価格低下や為替影響によりマイナスとなった。利益面では、海外市況の上昇や、国内のナフサクラッカーの高稼働率により交易条件が大きなプラスとなった。またポリウレタン材料の事業構造改革で固定費が大きく低下し、利益を押し上げた。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)

《MW》

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