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パンチ Research Memo(7):ベトナム工場とリバースエンジニアリング事業は順調に立ち上がる
2017年7月4日 / 06:54 / 5ヶ月後

パンチ Research Memo(7):ベトナム工場とリバースエンジニアリング事業は順調に立ち上がる


*15:47JST パンチ Research Memo(7):ベトナム工場とリバースエンジニアリング事業は順調に立ち上がる
■今後の見通し

2. 主な事業戦略の状況
(1) ベトナム工場について
パンチ工業6165は2016年10月よりベトナムの新工場を稼働させた。ベトナム工場に関してはグローバル生産体制の拡充と最適化、及び将来的には同国内での需要取り込みも目的とした生産拠点となっており、10,000m2の土地に敷地面積約3,200m2の工場を建設した。「お客様に見せられるハイテク工場」をコンセプトに、工場内ではiPadを用いて図面管理を行うペーパーレス化を実現しているほか、IoTの活用により生産効率を高めた工場となっている。

現状は工場スペースの2/3に製造設備を搬入して、従来、中国の工場で行っていた標準品(カタログ品)の前工程プロセスを同工場に移管し、半製品に仕上げてから日本の工場へ出荷している。生産ラインは中国の工場よりも効率的なラインとなっており、人件費も3割強から半分程度の水準と安くなるため、生産コストの低減に寄与するものと期待される。2017年3月時点で従業員数は88名だが、2018年3月までに100名強まで増員し、生産量を段階的に引き上げていく。中国の工場では空いたスペースで特注品や戦略製品の生産能力を増強し、収益力を強化していく計画だ。

また、次のステップとして2019年3月期には、日本で生産している標準品(カタログ品)の生産もベトナム工場に移管していく計画となっており、ベトナム工場で最終製品まで仕上げていく計画となっている。日本の工場では空いたスペースで付加価値の高い特注品を生産することが可能となり、グループ生産の最適化を実現していく。なお、ベトナム工場の生産規模は、中期経営計画の最終年度となる2021年3月期で10億円規模を目指している。工場スペースがフルになれば工場の増設も視野に入れている。

(2) リバースエンジニアリング事業
同社は、顧客へのサービス向上を目的としてリバースエンジニアリング※事業を2016年4月より開始した。背景には、金型や金型用部品メーカーの再編や廃業によって金型用部品の図面が消失してしまい、その金型を使って量産してきた製品が製造できなくなるといったケースが増えてきていることにある。

※機械を分解したり、製品の動作を観察したり、ソフトウェアの動作を解析するなどして、製品の構造を分析し、そこから製造方法や動作原理、設計図などの仕様やソースコードなどを調査すること。ものづくりにおいては、3DCADや接触式、非接触式3次元形状データ測定器の発達により、リバースエンジニアリングが急速に普及している。


当初は図面を紛失した既存顧客に対して、現物品から3Dスキャニングにより図面を復刻するサービスや復刻した図面を使って金型部品を製造供給するサービスを想定していたが、実際には様々な業種から引き合いや問い合わせが入っている。例えば、古い建物のレリーフを3Dスキャニングにより復刻したいというニーズが建築業界から出ているほか、ヒトの臓器模型を3Dスキャニングして造形するといったニーズが出ている。同社の強みは、対象物のサイズが大きくても正確に測定できる海外製の3Dスキャニング装置を導入しているため、あらゆるニーズに対応できることが挙げられる。

同社は名古屋の事業所で自動車業界の既存顧客向けを中心に専門スキルを持った人材を中途採用し、4名体制で営業活動をスタートしたが、月に数十件程度の問い合わせがあり繁忙状況が続いたことから、設備機器(3Dスキャニング装置等)を追加で購入したほか、人員体制も8名へと増強し、更なる増員を計画している。今期はこの営業体制で受注活動を進めていくことになる。展示会への出展を積極的に行い、認知度の向上を図っていく方針だ。想定以上に需要が拡大するようであれば、営業拠点を増やしていくことも検討していく。また、中国でも同様のニーズがあるため、将来的には中国でのサービス展開も視野に入れている。当面は先行投資期間となるため収益への貢献は見込めないが、既存顧客に対するサービス向上につながるほか、新規顧客開拓のフック役となる可能性もあり、間接的なプラス効果が期待される。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)


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