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BS11 Research Memo(3):認知度向上に伴い業績が着実に伸長中
2017年11月15日 / 06:16 / 4日後

BS11 Research Memo(3):認知度向上に伴い業績が着実に伸長中


*15:13JST BS11 Research Memo(3):認知度向上に伴い業績が着実に伸長中
■会社概要

2. 事業モデルと収益構造
(1) 収入の構造
現在、日本では21社の衛星基幹放送事業者が31のBS放送チャンネルを提供している。1事業者で複数のチャンネルを展開するケースもあるが、日本BS放送9414は「BS11」の1局・1チャンネル体制だ。BSのチャンネルには無料放送と有料放送があるが、同社は無料放送を行っている。同社のほかには民放キー局系列の5社とTwellV、Dlifeのみが無料放送を行っている。すなわち同社は、キー局系列に属さない独立系であることに加えて無料放送という2つの特徴を持ったBS放送局であると言える。

無料放送を行っている同社の収益構造は広告収入(スポンサー収入)が基本となっており、この点では地上波のテレビ局と同様だ。すなわち「広告枠」が同社の商品であるが、それらは、タイム枠、持込枠、通信販売枠などに細分類することができる。同社の売上高内訳の開示上は、タイム収入、スポット収入、その他に分類されている。2017年8月期通期実績ではタイム収入が73.8%、スポット収入が23.8%、その他が2.4%となっている。その他の収入はアニメ製作委員会への出資に伴う配当金や番組コンテンツ販売による収入などだ。3つの収入がいずれも順調に拡大しているため、収入別構成比はここ数年大きな変化はない。

収入源である広告枠の販売動向を左右するのは、認知度(視聴者によるBS各局及び番組についての認知度合い)で、両者には明確な相関関係が読み取れる。この理由は、広告主がより高い広告効果を求めて、認知度調査や前出のBS視聴世帯数調査などの結果を参考にしながら出稿先のBS局や番組を選定してくるためと考えられる。

同社の認知度は毎年着実に向上しており、キー局系列BS先行5社に近づいてきている。そうした同社の認知度向上は、売上高の伸びとして業績にしっかりと反映されている。2016年8月期には売上高が10,212百万円と初の100億円の大台超えとなり、2017年8月期は11,569百万円とさらに2ケタ増収を達成した。この間、業界全体の広告収入の伸びは1ケタ台にとどまる踊り場の状況下、同社の順調な成長ぶりが目立っている。キー局系5社の売上高は14,000百万円~17,000百万円のレンジにあり、同社は先行5社の一角に食い込むことになる15,000百万円の売上高到達を当面の経営目標に掲げている。

(2) 費用の構造
BS放送局の大きな特長として、放送衛星を通じて日本全国に電波を送ることができるため、1)全時間帯において全国約4,207万世帯で同時に同一の放送を視聴可能であること、2)地上波とはまったく異なるコスト構造により高効率の広告ビジネスが可能となっていること、の2つが挙げられる。

コスト構造について言うと、地上波の放送局の場合は、各地に放送用電波塔を建設し中継基地等を経由して、いわゆるバケツリレーによって電波を届けることになるため、BS局には存在しないネットワーク維持費が原価に加わることになる。一方BS放送の場合は放送委託費や技術費などの放送関連費用が発生するが、地上波とBS放送とでは放送コストの面では相当の差があるとみられる。

BS局と地上波局のコスト構造の違いは、商品である広告枠の価格の差にストレートに反映されることになる。すなわち、広告単価がBS放送と地上波放送とでは10倍~20倍の差があると言われている。しかし放送コストが低いため、広告単価がそれだけ低くてもBS放送局の利益率は地上波放送局のそれを上回っているとみられる。

重要なことは、BS放送の広告単価が地上波放送と比べて10~20分の1に固定されているわけではないということだ。同社は半年ごとに広告単価の改定交渉を行っているが、同社の広告媒体としての価値向上を反映して毎回、広告単価の引き上げが続いている状況にある。広告単価の引き上げは競合相手との価格差の縮小につながり広告獲得に不利ではないかと危惧する向きもあろうが、その懸念は不要だと弊社では考えている。同社が広告単価引き上げに成功しているのは、価格差よりも認知度上昇等による高い広告効果が評価されたことが主因であるためだ。

費用に関するもう1つの特長は、同社においてはコストコントロールが厳格に行われているということだ。同社の主要な費用項目は「番組関連費用」、「放送関連費用」、「広告関連費用」だ。このうち、放送関連費用はBS放送の特長から、極めて低位安定的に推移している。番組関連費用と広告関連費用も、売上高に対する一定割合の基準を維持して経営されてきている。2017年8月期は認知度向上や良質な番組作りという観点から先行投資としてこれらの費用を増加させたが、効率的な使用を徹底した結果、利益は着実に期初予想を確保することに成功した。(詳細は後述)

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)


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