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トライSTG Research Memo(6):2018年2月期の業績見通しは現在見直し中で、状況の見極めがつき次第発表
2017年11月29日 / 06:41 / 15日前

トライSTG Research Memo(6):2018年2月期の業績見通しは現在見直し中で、状況の見極めがつき次第発表


*15:36JST トライSTG Research Memo(6):2018年2月期の業績見通しは現在見直し中で、状況の見極めがつき次第発表
■今後の見通し

1. 2018年2月期の業績見通し
トライステージ2178では2018年2月期通期の業績について、今回は修正を行わず、下期の収益状況を見極めたうえで、修正発表を行う方針とした。タイミングとしては12月下旬に予定されている第3四半期決算発表と併せて行うことになりそうだ。期初計画では売上高で前期比15.8%増の54,752百万円、営業利益で同6.7%増の1,488百万円を見込んでいた。

足許の状況から事業セグメント別の下期の収益動向を見ると、ダイレクトマーケティング支援事業のうちテレビ事業に関しては、利益率改善を最優先課題に、10月改編時のメディアレギュラー枠の仕入量を絞り込み、需要に応じてスポット枠の仕入販売を行う方針に転換、販売価格の適正化を進めていく。また、業務効率の向上に向けた取り組みも継続していくことで、下期の粗利益率を前年同期並みの11%弱まで回復させたい考えだ。レギュラー枠の仕入量が減少するため売上高が減少するリスクはあるものの、スポット枠での対応を図ることで売上高についても前年同期並みの水準を目指す。

一方、WEB事業についてはその中心となるアドフレックスの業績が計画どおりに進んでいる。参考までに、アドフレックスの2016年12月期の業績は売上高で3,249百万円、営業利益で190百万円であった。のれん償却は年換算で66百万円となる。子会社化以降、顧客の相互紹介を進めており、下期以降はその効果も見込まれる。

DM事業については通期計画を大きく上回る可能性が高い。第2四半期までの売上進捗率は69.6%に達しており、下期も高水準の需要が見込まれるためだ。2017年10月に宅急便が値上げされたことで、さらにシェアを拡大する可能性もある。顧客獲得のため営業体制も3名増員し関西エリアを中心に強化しており、下期も上期並みの売上、利益水準はキープできるものと予想される。

海外事業については、JMLやTSMを通じたTV Directでの日本、韓国製商品の拡販がいかに進むかがカギを握るものと見られる。JMLについては日本の健康食品等が売れ始めているほか、コスト低減に向けた取り組みも進んでおり、上期比で収益改善が見込める状況となっているが、全体的には進捗の遅れを取り戻すには至らず通期計画は下振れリスクがあると見ている。

通販事業に関してはCSテレビ広告の展開を開始しており、下期から売上は伸びる見通しだ。ただ、広告費が先行するため営業損失の額としては下期もやや拡大する見込みで、通期では2億強の損失が見込まれる。その他事業に関しては「日本百貨店」での小売事業のほか卸事業が立ち上がり始めており、下期も着実に拡大していく見通しで通期計画の達成は可能と見ている。

以上から、売上高についてはテレビ事業や海外事業の下振れリスクがあるものの、DM事業の好調である程度カバー可能と見られる。ただ、営業利益に関してはテレビ事業と海外事業の収益回復状況次第であり、第3四半期の状況次第では若干下回る可能性もある。なお、経常利益に関してはTV Directの2018年2月末の株価次第であり、評価洗い替えの基準となる1.75THBを上回るかどうかにかかっている。

2. 中期経営計画の進捗状況と成長戦略
同社は中期経営計画「Tri’s next vision 2015」を2015年4月に発表し、2018年2月期はその最終年度に当たる。経営ビジョンとして「ダイレクトマーケティングにおけるテレビ広告の更なる革新」「テレビとWEBのシームレス化を見据えた独自のWEB広告の実現」「海外事業の革新的なビジネスモデルでの展開」を掲げ、その実現に向けて、M&A戦略も積極的に活用しながら取り組みを進めてきた。

経営数値目標としては、連結売上高で555億円、EBITDA(償却前営業利益)で24億円、のれん控除前ROEで10%を掲げ、事業別の売上目標は、主力のテレビ事業で370億円、WEB事業で30億円、DM事業で100億円、海外事業で55億円と設定していた。このうち、WEB事業についてはアドフレックスの子会社化により目標を上回る見通しとなったほか、DM事業についても既に1年前倒しで目標を達成し、大きく上回るペースとなっている。一方で、テレビ事業に関しては販売体制の強化につながるM&Aが実現しなかったこともあり、目標を下回る情勢となったほか、海外事業についてもM&Aの事業基盤構築が遅れたことにより目標を下回る見通しだ。

中期経営計画の数値目標そのものはテレビ事業の収益性が悪化したほか、海外事業の事業基盤構築が遅れたこともあり、全体的に達成は厳しくなったが、2019年2月期以降の成長に向けた経営基盤づくりはほぼ構築できたと言える。テレビ事業や海外事業の収益性が2018年2月期下期に回復すれば2019年2月期以降の成長期待も高まってくるものと予想される。主要事業の成長戦略については以下のとおり。

(1) テレビ事業
テレビ事業では更なる収益性向上に向けた取り組みとして、現在は顧客ごとに最適なメディア枠の割り振りを行っていたシステムを、顧客の商材別まで踏み込んで割り振るシステムに進化させるべく開発を進めており、早ければ2018年2月期末頃に運用開始できる見込みとなっている。商材別まで細分化して割り振りを行うことで、広告の費用対効果がさらに向上し、顧客の利益拡大に貢献すると同時に、さらに広告出稿を増やすといった好循環の流れを作り出すことを期待している。

また、顧客拡大のため新業種の開拓にも引き続き注力していく。新規顧客開拓専門の営業部隊は現在、8人程度の体制となっており、スポーツジムや教育サービス、保険サービス等の個々の商品サービスに対応したソリューションを開発・提案していくことで顧客開拓を進めていく戦略だ。

(2) WEB事業
WEB事業ではアドフレックスを中心としてテレビとWebを融合した新たなサービスの開発を今後進めていく予定だ。テレビとWebの連携ではTVエビスのサービスを既に提供しているが、費用対効果を可視化するサービスであり、補助的なサービスという位置付けとなっている。今後は、ダイレクトマーケティング企業向けにWeb動画広告やアフィリエイト広告なども含めた費用対効果の高いサービス提供を行うことで、事業規模を拡大していく戦略となっている。

(3) DM事業
DM事業では営業体制の強化を進め、直販顧客の獲得に注力していくほか、収益性向上施策としてDMの川上領域(DMの企画・制作・印刷等)まで事業領域を広げていく戦略を進めていく予定だ。2017年5月にサービスを開始した「Triメール」もその一環となる。「Triメール」はDMの印刷・宛名印字から発送にかかる関連作業をパッケージ化したA4シートメールの印刷・発送サービスで、同形状の発送サービスで大幅なコストダウンを実現したサービスとなる。例えば、A4サイズの20ページの会報誌を5〜10万通発送する場合は、従来のビニール封筒に入れて送る場合と比べて10%程度のコストダウンが可能となっているほか、フラップ圧着による封止をしているため、開封も簡単で開封率アップの効果も期待できる。こうした付加価値サービスを提供することで、規模の拡大と同時に収益性の向上も進める戦略となっている。

(4) 海外事業
海外事業については、前述したとおりまずは日本、韓国製商品をJMLやTV Directの通販番組を通じて拡販していくほか、日本で蓄積した番組制作ノウハウなども注入していくことで収益力を向上させていく戦略となっている。健康食品や化粧品等はリピート商材のため、収益の安定化にもつながる。タイやインドネシアでは経済発展ともにダイレクトマーケティング市場も年率2ケタ成長で伸びている。特にTV Directについてはタイ最大のテレビ通販事業者であり、今後も同市場をリードしていくことが予想され、日本や韓国の商材が浸透していけばグループのシナジー効果も発揮されることになり、成長期待が一段と高まることになる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)


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