December 15, 2017 / 6:36 AM / a year ago

PCIーHD Research Memo(3):主力事業はエンベデッドソリューションとビジネスソリューション


*15:33JST PCIーHD Research Memo(3):主力事業はエンベデッドソリューションとビジネスソリューション
■事業概要

1. 事業セグメント
PCIホールディングス3918の事業セグメントは、ITソリューション(2017年9月期売上高比率86.2%)と半導体トータルソリューション(同13.8%)に分けられているが、ITソリューションはさらにビジネスソリューション(同42.2%)、エンベデッドソリューション(同37.8%)、IoT/IoEソリューション(同6.2%)の3つのサブセグメントに分けられている。

2. 各セグメントの詳細内容
事業セグメントとしては、ITソリューションと半導体トータルソリューションに分けられているが、各事業の詳細(内容)は以下のようである。

(1) ITソリューション
ITソリューションはさらに以下のようなサブセグメントに分けられる。

a) ビジネスソリューション
金融機関、製造業、交通、放送等の幅広い業種向けに各種のビジネスアプリケーション、ITシステム等の受託開発を行う。主に大手SIerから同社が得意とする開発を受注している。主な向け先としては、金融機関、社会インフラ系事業会社等が多い。

b) エンベデッドソリューション
専用(組込み)半導体向けのソフトウェア開発を行う。同社が開発したソフトウェアを半導体メーカー(TSMC等のファウンドリー)がチップとして製造(焼付け)して、最終ユーザーに納入する。したがって、エンドユーザーと共同開発する場合も多く、顧客との深い信頼関係が重要となる事業領域である。

主な向け先は自動車、車載機(主にカーナビ)、重機・建機、情報家電、モバイル端末、ネットワーク機器など幅広いが、特に同社は、地図上に位置情報を取り込む技術に強い(得意としている)。

c) IoT/IoEソリューション
エンベデッドソリューションでの実績を背景に、自動車業界(V2X)及びエネルギー業界(太陽光発電)向けに各種のIoTソリューション開発を行っている。今後の成長が期待される分野である。

(2) 半導体トータルソリューション
半導体チップの受託設計及びテストを行う事業。多くの人材が客先に常駐し顧客と協力してチップ設計・テストを行っている。主要顧客はルネサス エレクトロニクス6723。特にテスト開発は自社のテストセンターを所有していることに加え、相当な技術力を必要とするため、参入障壁は高い。

以上から、同社は実質的には4つのセグメントで事業展開していると言える。

3. 各子会社と事業領域
現在、同社グループでは以下の主要4社が実際の事業を行っている。( )内は手掛ける事業セグメントである。

(1) PCIソリューションズ(エンベデッド、ビジネス、IoT/IoE)
同社グループの連結売上高の約90%を占める中核会社。参入障壁が高いと言われる自動車産業向け、通信端末、情報家電等の様々な電子機器を制御する組込み系(エンベデッド)ソフトウェア開発に強み。一般事業法人向けソフトウェア開発においては幅広い分野で顧客の需要に応えている。システム開発だけでなくIT人材の育成を目的に教育にも力を入れ、システムと人の両面から顧客に最適なソリューションを提供。加えて組込み系(エンベデッド)ソフトウェア開発で培った技術を基に自動車産業関連のIoT/IoEソリューションへも展開している。

(2) PCIアイオス(ビジネス、IoT/IoE)
オープンソースソフトウェアを活用した、短期間且つ高品質な開発を得意とするソフトウェア開発事業会社。オープンソースソフトウェアによるITシステム構築需要に応えるほか、業種特化した自社開発ソフトウェアパッケージを有し、その販売並びに当該業種の業務知識を活用したコンサルテーションも実施。オープンソースソフトウェアとクラウドのノウハウを生かした再生可能エネルギー関連データ収集IoTデバイスや収集したデータ分析を行う。クラウド運用サービスまで一括して受託するビジネスを担っている。

(3) シスウェーブ(半導体)
テスト、アナログ、画像処理をコアコンピタンスとして、LSI設計・テスト・FPGA、システム機器、ソフトウェア開発まで、様々な製品開発に先進のテクノロジーを提供している。

(4) シー・エル・シー(ビジネス)
大型汎用機・周辺機器などのリース・販売・保守サービスを長年にわたって営んでいる。様々な業種、顧客に対するソリューションに基づく豊富な経験とノウハウを生かし、ハード・ソフト両面からビジネスを展開。システムの最適化を提案するエキスパートとして事業を推進している。

4. 特色、強み
(1) 高い技術力
ソフトウェア開発、アプリケーション開発、通信・組込み・半導体開発に精通した技術者1,200名(パートナー企業を含む)を有しており、それぞれが専門分野で高い技術力を保持している。さらに、これら社員に対して技術力だけでなくモラル面での教育を徹底して行っており、これら技術力及びモラルの高い社員を多く抱えているのは同社の特色であり、強みだろう。

(2) 豊富な開発実績と優良顧客との信頼関係
各分野で多くの実績を積み上げてきており、豊富な実績がある。これが技術的な基盤となっていると同時に、顧客からの信頼につながっている。さらに同社の場合、主な向け先が自動車業界や公益企業(主に社会インフラ関係企業)であることから、単なる成果だけでなく「安全・安心」が重要な課題となるが、同社はこれに応えることで、自動車関連、重機・建機、家電・通信機器メーカーなど多くの優良企業との取引が続いている。結果として、上位20社(主に上場企業及びその関連会社)における契約リピート率は100%となっており、これも同社の特色であり、強みだろう。

(3) 分散された事業ポートフォリオ
既述のように同社の事業は、安定した収益源としてビジネスソリューションと半導体トータルソリューションに加え、参入障壁が高く安定した成長が見込めるエンベデッドソリューションを抱えている。さらに、現在は売上規模は小さいが、将来性の高いIoT/IoEソリューションも行っており、事業ポートフォリオがバランスよく分散されていると言える。また、豊富な技術者を抱えていることから、これら各事業の状況に応じて技術者を効率よく配置できるのも同社の特色であり、強みだろう。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)


《MH》

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