December 19, 2017 / 6:07 AM / a year ago

コネクシオ Research Memo(3):主力は個人向け携帯電話販売事業だが、法人事業も積極的に展開


*15:02JST コネクシオ Research Memo(3):主力は個人向け携帯電話販売事業だが、法人事業も積極的に展開
■コネクシオ9422の事業概要

1. 主力は個人向け携帯電話販売事業(コンシューマ事業)だが、法人事業も積極的に展開
携帯電話等の通信サービスの契約取次※、契約者へのアフターサービスの提供及び携帯電話端末等の販売を行う、販売代理店事業を基幹事業として展開する。手掛ける事業は、個人向けのコンシューマ事業と法人向けの法人事業に分かれる。2018年3月期第2四半期におけるセグメント別売上構成は、コンシューマ事業92.0%(調整前セグメント利益構成比85.4%)、法人事業8.0%(同14.6%)であった。

※通信キャリアとの間の代理店契約に基づき、個人及び法人顧客に対し、通信キャリアが提供する電気通信サービス等の契約取次を行うもので、契約成立時及びその後の一定期間において、通信キャリアから手数料を収受する。


(1) コンシューマ事業
キャリア認定ショップ(ドコモショップ、auショップ、ソフトバンクショップ)の運営を行うほか、大手カメラ/家電量販店への携帯電話の卸売や販売支援も行う。また、同社が独自開発したポータルサイト「nexi(ネクシィ)」※の運営も行っている。コンシューマ事業の売上高は、携帯電話、スマートフォンなどの端末、及びその携帯周辺商材の商品売上高と通信キャリア等からの手数料収入からなる。2018年3月期第2四半期における商品売上高は78,019百万円(コンシューマ事業売上高に占めるウエイト72.9%)、手数料収入28,946百万円(同27.1%)。

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a) キャリア認定ショップ
2017年9月末における運営店舗数は全国で426店舗※、そのうち278店舗が同社の直営。内訳を通信キャリア別に見ると、NTTドコモが367店舗(直営239店舗、運営128店舗)、au(KDDI9433)は47店舗(直営27店舗、運営20店舗)、ソフトバンク(ソフトバンクグループ9984)は直営のみの5店舗、その他(直営)7店舗となっている。最多のドコモショップに関しては店舗数及び販売台数のいずれも、NTTドコモ代理店でNo.1となっている。

※同社の直営店に加えて、2次代理店に運営を委託している148店舗を含む。


同社では顧客から「また来たくなる」魅力あるキャリア認定ショップを実現することを目指しており、直近では積極的な店舗の移転や改装によるリニューアルを行っており、付加価値の高いショップづくりを推進している。加えて、アクセサリー等の携帯周辺商材のラインナップ充実、来店予約制度の導入、シニア層向けスマートフォン教室の開催など、店舗ごとに様々な施策を展開している。なお、2018年3月期第2四半期のキャリア認定ショップでの販売台数は101.3万台(全社販売台数に占めるシェア81.0%)であった。

b) 大手カメラ/家電量販店
大手カメラ/家電量販店に対して携帯電話の卸売販売を行うとともに、店頭での販売支援も行う。加えて店内に「サービスコーナー」を設け、料金の支払い受付や端末の修理、各種相談等、アフターサービスも行っている。なお、2018年3月期第2四半期の大手カメラ/家電量販店における販売台数は18.6万台(全社販売台数に占めるシェア14.9%)。

さらに、それを支える物流・開通センターは、高い処理能力を誇る。具体的には、物流センターは徹底した携帯電話の入出荷及び在庫の集中管理で、各店舗に人気商品や新商品をタイムリーに供給し販売機会のロスを防ぐ。一方、開通センターは顧客が購入した携帯電話の回線開通業務や機種変更に伴う各種手続き等を迅速に行うことで、顧客満足度向上をサポートしている。

(2) 法人事業
法人顧客に対する携帯電話等の通信サービスの契約取次、アフターサービスの提供、携帯電話端末等の販売のほか、様々なソリューションサービスを販売する。加えて、コンビニエンスストアへのプリペイドカード等の商品販売及びIoTソリューションの販売も手掛ける。

法人事業は、携帯電話端末及び携帯周辺商材の販売からなる商品売上高、通信キャリア等からの手数料やソリューションサービスの売上からなる手数料収入及びプリペイドカード販売のプリペイドカード情報の3つの売上高で構成される。2018年3月期第2四半期における商品売上高は3,002百万円(法人事業売上高に占めるウエイト32.2%)、手数料収入3,821百万円(同40.9%)、プリペイドカード情報2,512百万円(同26.9%)。なお、2017年3月期第2四半期の法人事業における販売台数は5.2万台(全販売台数に占めるシェア4.2%)。

a) 法人向けの様々なソリューションサービス
法人企業向けに、スマートフォンの運用管理業務受託サービス(初期設定代行、ヘルプデスク等のBPOサービス)を提供するマネージドサービスのほか、スマートフォンをビジネスに活用するための各種ソリューションサービスをワンストップで提供するモバイル・ビズ・スイート(mbs)を提供している。このうち、モバイル運用の強みを生かし、スマートフォンを導入した企業に対して24時間365日体制で、多機能なスマートフォンを使いこなすために必要なサポートを提供するヘルプデスクサービスが順調に拡大する傾向にある。同サービスは、主にセキュリティを重視する金融機関、保険会社からの利用が多い。同サービスのコールセンターはオペレーター数で150規模体制となっている。

b) プリペイドカード販売
全国のファミリーマート8028を始め、複数のコンビニチェーン(スリーエフ7544、ポプラ7601)においてプリペイドカードを販売する。加えて、全国の小売店・Webサービス会社に対してプリペイドカードの発行支援※も行っている。

※具体的な導入事例として、オイシックスギフトカード(安心安全でおいしい食材を宅配するネットスーパー・オイシックス(オイシックスドット大地3182)の食材と交換ができるギフトカード)、OPTiMカード(IoTプラットフォーム企業のオプティム3694が提供する人気雑誌の読み放題サービス「タブホ」が利用可能なプリペイドカード)などが挙げられる。


c) IoTソリューション
作業機械や車両等、様々な機器から遠隔でビッグデータの収集を実現する、企業のIoT導入に必要なソリューション(各種デバイスや通信回線、プラットフォーム、導入支援等)を提供している。直近では、同社の強みである携帯電話の販売代理店としての通信に関する豊富な知識や通信機能組込み技術を生かしたIoTモジュール製品の開発にも注力している。

2. 同社の強み、特色
(1) 携帯電話販売・取次ぎでの長い歴史
同社の強みは、携帯電話の黎明期から携帯電話販売市場へ参入し、全国規模のキャリア認定ショップの基盤を構築・保有していることである。さらに、NTTドコモと営業戦略を共有し、NTTドコモの代理店No.1となっていることが、同社の収益性の高さの源泉となっており、強みの1つとして挙げられる。

(2) 働き易い職場環境
同社の主力事業であるキャリア認定ショップでの販売においては、従業員の確保・定着が重要な要素となるが、同社では従業員の定着率向上や人材採用の強化を推進するために、様々な職場環境の整備、すなわち「働き方改革」を積極的に推し進めている。

例えば、キャリア認定ショップでの月1回の定休日や営業時間の短縮、一部会社負担のベビーシッター制度やフレックスタイム制の導入、在宅勤務のトライアルの導入、男性社員の育児休暇取得の支援、女性リーダーの発掘・育成を目的とした各種研修会の実施等々である。この結果、同社は以下のような様々な認定や表彰を受賞している。これにより多くの人材を集めやすくなっていると思われ、これも目に見えない同社の特色であり強みと言えるだろう。

3. 事業等のリスク
事業等のリスクとして、同社のビジネスの中核がキャリア認定ショップ運営であり、その収益が通信キャリアからの手数料に依存していること、キャリア認定ショップは通信キャリアによりその運営主体が選定されること、通信キャリアの営業政策等の経営判断の影響を受けやすい体制であることなどを挙げることができる。

電気通信事業法などの関連する法令の改正等による影響を通信キャリアと同様に受けることもリスクである。足元では、総務省は2017年1月に「モバイルサービスの提供条件・端末に関するガイドライン」を策定したほか、「電気通信事業法の消費者保護ルールに関するガイドライン」を改正している。

また、通信キャリアのうちNTTドコモに対する依存度が同業他社に比べ高いことは、強みであると同時に事業リスクでもある。通信キャリア間の競争激化によりNTTドコモの事業基盤が極端に縮小する事態が生じる場合、同社の業績に多大な影響を与える可能性がある。ちなみに、2017年3月期における売上高に占める手数料収入の割合は27.9%(2016年3月期26.1%)。また、手数料収入に占めるNTTドコモの割合は76.7%(同76.2%)、商品仕入高に占めるドコモの割合は89.6%(同90.2%)となっている。

さらに、近年見られるMVNOによる格安スマートフォンの出現、普及が、同社の販売台数に影響を与える可能性があることもリスクとして挙げることができる。加えて、スマートフォンやタブレット等の機能の高度化に加えて、通信キャリアがポイントサービスの強化や電気・保険など通信サービス以外のサービスの提供も取り組み始めたことから、ショップにおいて高度な対応が求められるようになっており、人材の確保が難しくなってきたこともリスクとなっている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)

《MW》

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