January 10, 2018 / 6:08 AM / 5 months ago

日本トリム Research Memo(1):3度目のネガティブキャンペーンにより一時的に業績悪化


*15:01JST 日本トリム Research Memo(1):3度目のネガティブキャンペーンにより一時的に業績悪化
■要約

日本トリム6788は、1982年の会社設立時より30余年にわたり家庭用の電解水素水整水器の事業に携わり、トップ企業の地位を確立している。一時的なブームに踊らされず、国立大学を始めとする国内外の研究機関と地道に電解水素水の効果の機序解明などの基礎研究に取り組んできた。しかし、トップ企業であるがゆえ、3度目のマスコミによるネガティブキャンペーンからの影響を免れることができず、市場の回復が同社の想定よりもずれ込んだことを受け、2018年3月期第2四半期の業績は前年同期比14.5%の減収、43.3%の営業減益となった。今下期の急回復シナリオを見直し、通期でも前期比7.7%の減収、35.8%の営業減益と業績予想の下方修正をした。ただし、業績の悪化は構造的な問題に起因しているわけではなく、一時的な要因が重なった感が強い。

1. 来期は、一時的なマイナス要因が薄れ業績回復へ
中長期目標として、家庭用医療機器メーカーからメディカルカンパニーへの移行という大きな目標を掲げている。同社自身も「健康経営優良法人2017~ホワイト500~」に選ばれており、追い風が吹く「健康経営」を背景にBtoBの営業に注力している。販売店網を抱える事業者から、1度に40~50台の発注がある。また、2017年9月に、医療向け技術を搭載した水素濃度が従来機比約4倍の新製品を投入した。従来製品に比べ高額であるにもかかわらず、発売以降、整水器販売の半分以上を占めるなど市場の反応は非常にポジティブである。新製品の金型を1年で償却することと、予想以上の需要により緊急的な部品の調達により、今年度下半期の売上原価率は通常よりも低下する。部品の手当ては通常ベースにも戻りつつあり、特殊要因が薄れる来期は業績の回復が見込まれる。

2. 大学との共同論文発表が続き、国内最高峰の研究機関である理研との共同研究も開始
2017年2月に、同社と九州大学と東京大学による電解水素水のバブリング水素水に対する優位性に関する共同論文が米国科学誌「PLOS ONE」に掲載された。電解水素水は、同濃度のバブリング水素水よりも細胞内の活性酸素消去活性が約5倍高いとのデータが出た。また、水素ガスが脱気した後でも、電解水素水の細胞内活性除去能力は約60 %の活性(バブリング水素水の約3倍)が残った。3月に発表された帯広畜産大学との共同論文では、競走馬の9割が抱える胃潰瘍とそれによるパフォーマンス低下に対し、電解水素水の予防的な効果が明らかになった。9月には、東北大学との共同研究になる電解水透析が透析患者のQOL(生活の質)向上に寄与することが中間解析結果として発表された。中国で展開している病院事業でも、糖尿病治療・血液透析の日本式医療サービスに電解水透析が先進医療として導入されている。さらに、6月から国内最高峰の研究機関である国立研究開発法人理化学研究所と5年間にわたる「電解水素水の効果の機序解明」に関する共同研究を開始した。1、2年の比較的短期的な研究にも取り組んでおり、研究成果が随時発表されるだろう。

3. 2018年3月期は、配当を年60円で据え置き、自己株買いを実施中
2018年3月期の親会社株主に帰属する当期純利益の予想は前期比37.0%減へ、予想1株当たり当期純利益が149.09円に下方修正された。ただし、安定配当を配当政策としていることから、年間配当を1株当たり60円に据え置いた。また、将来のM&Aへの活用も考慮して、2017年10月から2018年3月までの期間に上限20万株、取得総額1,000百万円の自社株買いを決定した。発表以降、自社株買いが行われている。

■Key Points
・国内最高峰の研究機関である理研と電解水素水の共同研究を開始
・2018年3月期の業績不振は一時的な要因が重なるため
・1株当たり配当金は年60円を継続、自社株買いを実施

(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)


《MH》

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