January 18, 2018 / 6:21 AM / a year ago

レカム Research Memo(7):中期経営計画の2年目、情報通信事業の主力商品拡販に注力


*15:17JST レカム Research Memo(7):中期経営計画の2年目、情報通信事業の主力商品拡販に注力
■今後の見通し

1. 2018年9月期の業績予想
レカム3323の2018年9月期業績予想は、売上高が前期比36.2%増の7,000百万円、営業利益は同約2.1倍の600百万円、経常利益は同約2.2倍の570百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同約2.1倍の300百万円という会社計画となっている。売上高は4期連続の増収で、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は過去最高益を見込む内容となっている。2018年9月期は2019年9月期までの3ヶ年中期経営計画の2年目であり、売上高が微減している以外は各数値計画や具体的戦略は中期経営計画におおむね沿ったものとなっている。

2016年9月期に大幅な未達となったBPO事業及び海外法人事業については、2017年9月期時点では情報通信事業からの営業員の転換もスムーズに行われ、大幅な拡販が成功している。もちろん中期的にも、BPO事業と海外法人事業を情報通信事業と並ぶ事業の柱とするためには、2017年9月期と同様の高い成長性が期待される。ただし、2018年9月期計画達成可否については、BPO事業と海外法人事業の高成長は当然ながら、売上高構成比で8割超を占める情報通信事業での拡販と収益確保がカギであると弊社では見ている。このため、情報通信事業での主力商品(ビジネスホン、デジタル複合機、UTM、光回線サービス)、環境関連商品の販売状況に注目する。

2. 事業別の計画と戦略
(1) 情報通信事業
同社の創業来のコア事業である情報通信事業で、2017年9月期は売上高で前期比5.6%の微増にとどまったが、2018年9月期は売上高で前期比23.1%増、セグメント利益では67.7%増の計画を見込んでいる。チャネル別には、前期は直営店については、営業要員が海外法人事業などへの配置転換で減員となったことが影響し売上高が微減したが、2018年9月期は新卒採用による営業人員増で営業力強化を図り、増収を見込んでいる。また、加盟店についても引き続き順調な増収を見込んでいるほか、グループ会社では前期比約2.6倍の増収を見込んでいる。

同社の取り扱うオフィス機器・サービスについては、それぞれの単体では既に成熟市場で競合が多く、急拡大はあまり望めない商品が多いので、全体的にはかなりチャレンジングな計画のようにも見える。しかし、情報セキュリティ関係・環境関連商品など市場拡大が期待できる商品も増えており、ターゲットとする顧客中小企業のコスト低減のニーズを的確に捉えて、セット販売などでトータルコスト削減を提案するなど、同社の強みを生かした販売方法を工夫すれば事業拡大の余地は十分にあると言える。

a) 直営店強化
1) 営業人員採用・定着の強化
2017年9月期に海外法人事業などへの配置転換により2018年9月期は期首48名まで減員していたが、新卒採用で期末時点62名まで増員を計画している。また、19時退社徹底などの「働き方改革」や営業インセンティブ制度などの報酬制度改革により、定着率とモチベーション向上を図る予定である。営業力は同社の根源的な強みの1つでもあり、継続的な強化が必要だろう。

2) 高単価商材の取り組み
サーバ、NWカメラなどの高単価商材の販売強化により、利益率を高めるとともに、保守サポートまで請け負えるワンストップサービスを提供できる強みにより、顧客当たり売上高の最大化を目指す、としている。他の商品とのクロスセル販売にも注力することで効率的な営業が期待できる。

b) ビジネスホン販売強化
ビジネスホン販売と自社光回線サービス「RET'Sひかり」をセットにすることにより、機器リース料金増加分を通信費で吸収することができ、トータルコストを削減できるプランで拡販する。光回線の販売開始から2~3年が経過し、直近ではあまり新規顧客数の拡大ができていないが、その対策としても効果が期待できる。

c) デジタル複合機販売
同社独自サービス「RET’S COPY」の販売プランの継続である。他社にない独自サービスで、メインターゲットである中小企業向けサービスとして競争優位性を発揮できる。販売数量増加に伴い、機器本体及びトナー仕入価格が下がり、より営業がしやすいサービスになっているとのことである。前述のとおり、営業社員の増員により、販売数量の拡大を目指している。

d) UTM販売
ヴィーナステックジャパンによるインターネットセキュリティ機器卸販売である。近年の情報セキュリティに関する企業の需要は旺盛で、競合製品は多いものの、当分の間はUTM関連製品やサービスの拡販は期待できるだろう。特に、ヴィーナステックのUTMは中国国内では7~8割のシェアを有し、価格性能比が優れているとのことで、日本国内では優位性を発揮して拡販が期待できる。

当期は、セキュリティパッケージ商品のOEM供給サービスを開始する予定で、営業支援ができる強みを生かして、販売数量の増大を計画している。また、多様な顧客ニーズに応えるため、新商品・新サービスを企画開発し、上期及び下期にそれぞれ1件の商品・サービスリリースを計画しているとのことである。

e) 環境関連商品
1) 電力小売サービス
合弁会社レカムエナジーパートナーで展開する電力小売サービス「ハルエネでんき」を継続強化する。合弁先である光通信の販売ノウハウを活用しながら、新規営業開拓を実施する。

2) LED照明・業務用エアコン
「ハルエネでんき」導入顧客へLED照明や業務用エアコンを積み上げ、顧客当たり売上の向上を図る計画である。

(2) BPO事業
BPO事業については、情報通信事業に続く事業の柱としての事業拡大を図っており、2018年9月期では売上高は前期比46.6%増の680百万円、セグメント利益は同85.2%増の100百万円を予想している。2017年9月期実績では、外部受託売上高が前期比で約1.4倍と急拡大しており、今後の期待値が高い。売上拡大のための営業強化と、生産性向上の施策が予定されている。

また、中期経営計画では、BPO事業において顧客基盤や未実施の業務を取り込むためにM&Aを検討するとしており、例えば企業の発注業務におけるECサイト入力業務など、非汎用的で価格優位性が確立しやすい業務を検討するとしている。

a) 営業強化
営業社員の増員により、新規案件の対応量を増やすとともに、既存営業社員を大口商談にシフトさせることで、営業生産性の向上を図り、売上拡大を図るとしている。また、新しい売上獲得手法として、官公庁入札案件の獲得に取り組む。

b) 生産性の向上
大連、長春のBPOセンターで取り組んでいるアメーバ経営の手法を上海、ミャンマーも含めた全BPOセンターで実施・深化させ、業務品質と生産性を向上させる。また、IT投資やAI-OCRの導入による業務の自動化推進により、業務処理時間の短縮を図り、1人当たりの売上の拡大を目指す。さらに、顧客満足度向上により、既存顧客からの追加業務の拡大を図るとしている。

(3) 海外法人事業
海外法人事業については、2017年9月期実績は売上高で前期比約5倍、セグメント利益で同約4倍の急拡大となり、今後も成長が期待されている。2018年9月期予想は売上高が前期比約2.4倍の1,180百万円、セグメント利益が同約3倍の240百万円としている。本事業については、営業拠点・地域拡大と商材・サービスのラインナップ拡大という施策を掲げている。

海外事業においてカントリーリスクはつきものであるが、まずは日系の製造業を中心とした企業で実績を積み、ある程度チャネルなどを確立した上でローカル企業へ展開するという堅実な方針である。

a) 営業拠点拡大
1) 中国では、2018年9月期中に大連市・上海市・広州市に続く4拠点目の開設を計画。
2) ベトナムでは、上期中にホーチミン市に続く2拠点目として、ハノイ市での拠点開設を計画。

b) ミャンマー・ヤンゴン市営業開始(3か国目の展開開始)
BPO拠点として進出済みのミャンマー・ヤンゴン市において、現地企業とのアライアンスにより、LED照明販売事業を2017年11月から開始した。海外法人事業としては初の現地ローカル企業を主要な対象としたビジネス展開であり、初期コスト負担のない独自のレンタル販売スキームにより、競争優位性を持って、早期に同国内の販売シェアを獲得するとのことである。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 山田 秀樹)


《HN》

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