April 23, 2018 / 3:08 AM / 5 months ago

はてな Research Memo(3):2018年7月期第2四半期累計業績は増収減益だが、会社計画どおりに進捗


*12:04JST はてな Research Memo(3):2018年7月期第2四半期累計業績は増収減益だが、会社計画どおりに進捗
■業績動向

1. 2018年7月期第2四半期累計の業績概要
はてな3930の2018年7月期第2四半期累計業績は、売上高で前年同期比3.3%増の939百万円、営業利益で同42.1%減の113百万円、経常利益で同36.1%減の125百万円、四半期純利益で同29.5%減の85百万円と増収減益決算となったが、おおむね会社計画どおりの進捗となった。

(1) サービス別売上動向
サービス別売上動向を見ると、コンテンツプラットフォームサービスは前年同期比7%増の284百万円となった。「はてなブックマーク」や「はてなブログ」などの第2四半期末におけるユーザー数が前期末比9%増の671万人、月間UB数も同200万UB増加の2.26億UBと着実に増加しており、広告収入並びに有料課金収入がいずれも増収となったことが要因だ。ただ、伸び率は従来の2ケタ成長から1ケタ成長に鈍化している。広告単価が低下していることやPV数の伸びが鈍化していることが要因と見られる。同社では、ユーザーの関心度の高い記事を上位表示するなど、Webサイト内における回遊率を高める取り組みを強化することでPV数を増やし、広告収入を伸ばしていく方針としている。また、文章主体の「はてなブログ」の特性上、動画広告をほとんど取り扱っていなかったことも、広告収入の成長鈍化の一因になっていると見られ、今後は広告単価の維持向上に向けた取り組みも進めていく。

コンテンツマーケティングサービスは前年同期比17%増の350百万円と好調に推移した。企業のオウンドメディアとなる「はてなブログMedia」の運用件数が第2四半期末で42件と前年同期の37件から5件増加したほか、顧客単価も上昇したことが要因だ。当第2四半期累計期間における新規開設は8件、解約は4件となった。解約件数は前年とほぼ同様で、複数オウンドメディアの統合や更新停止、他のCMS利用などが解約理由となっている。従来は、インターネット関連企業が中心だったが、航空会社や自治体等にも顧客層が広がりを見せ始めており、通期目標の47件に向けて順調に進んでいると見られる。

テクノロジーソリューションサービスは前年同期比12%減の303百万円となった。受託開発売上が案件の端境期に当たり前年同期比81%減と大幅減となったことが要因だ。ただ、これは期初計画どおりであり下期に回復する見込みとなっている。なお、システム保守運用売上については「GigaViewer」の導入件数増もあって、同38%増と過去最高売上を達成している。「GigaViewer」は2017年10月に講談社の無料マンガアプリ「マガジンポケット」のWeb版に搭載され(3件目)、Webサイトのデザインを担当したほか、今後は広告運用・販売による収益化の支援も行っていく。また、サーバー監視サービス「Mackerel」についても、第2四半期末の顧客数が前年同期比2.2倍増となるなど順調に拡大した。

(2) 費用分析
増収にも関わらず減益となったのは、今後の成長を見据えた人材投資やITインフラ投資を積極的に進めていることが要因となっている。人員については第2四半期末で前年同期比9名増の117名となり、人件費は同12%増の410百万円となった。同社では期末までに23名の増員(うち、70%が開発・制作部門)を予定している。IT業界では採用難に悩む企業が多いが、同社においては順調に採用が進んでいるようだ。

一方、ITインフラ投資に関してはサービスの開始から10年以上経過したこと、今後の業容拡大を見据えて、サーバーの移行・拡張作業を2018年7月期より2年かけて進めている。移行期間中はデータセンター利用料を二重に支払う必要があるため、通常よりも費用が多めに発生している。当第2四半期累計におけるデータセンター利用料は前期比68%増の188百万円となったが、このうち二重化の影響額は79百万円となっている。


2018年7月期は4期連続の2ケタ増収を目指す

2. 2018年7月期業績見通し
2018年7月期の業績は売上高で前期比16.8%増の2,207百万円、営業利益で同36.8%減の222百万円、経常利益で同37.0%減の221百万円、当期純利益で同39.6%減の141百万円と期初計画を据え置いている。第2四半期までの進捗率で見ると、売上高で43%、営業利益で51%となっており、売上高の進捗がやや低くなっているが、これは受託開発案件の売上が下期に集中することが主因であり、現時点ではほぼ計画どおりの推移となっている。

売上高は下期もコンテンツマーケティングサービスが好調に推移するほか、上期に増収率が鈍化したコンテンツプラットフォームサービスもPV数の回復、及び広告単価の維持向上に向けた施策に取り組むことで2ケタ増収を目指している。テクノロジーソリューションサービスでは受託開発の新規案件獲得が寄与する。「GigaViewer」は、2018年2月に講談社がプレオープンしたマンガサービス「コミックDAYS」Web版に新たに採用され、今後は広告運用による収益化支援も行っていく予定となっている。サーバー監視サービス「Mackerel」についても導入顧客数で前期末比1.7倍増と高成長を見込んでおり、通期では4期連続の2ケタ増収を目指している。

費用面では、人件費で前期比25%増の1,010百万円、データセンター利用料で同60%増の455百万円を見込むなど戦略的投資の実行による費用増を見込み、減益要因となる。なお、データセンターの二重化に伴う費用増分はこのうち178百万円となる。

2019年7月期については、引き続き人件費は増加することになるが、データセンター利用料については横ばい水準にとどまる見込みで、売上高が2ケタ増収を維持できれば増益に転じる見通しだ。また、データセンター利用の二重化が解消される2020年7月期にはデータセンター利用料も減少することから、利益成長率も再び加速化するものと予想される。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)


《TN》

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