May 8, 2018 / 6:57 AM / 5 months ago

クリレスHD Research Memo(5):前期業績は微増収ながら大幅な営業増益を実現


*15:49JST クリレスHD Research Memo(5):前期業績は微増収ながら大幅な営業増益を実現
■決算動向

2. 2018年2月期決算の概要
クリエイト・レストランツ・ホールディングス3387の2018年2月期の業績は、売上高が前期比2.7%増の116,567百万円、営業利益が同9.5%増の6,413百万円、経常利益が同8.6%増の6,894百万円、当期純利益が同24.0%減の2,501百万円と微増収ながら大幅な営業(及び経常)増益を実現した。期初予想に対しても売上高が若干未達となったものの、営業(及び経常)利益では上回る結果となった。

売上高、利益ともに海外を除くすべてのカテゴリーで伸長した。前期出店分(116店舗)が期初から寄与したことや新規出店(68店舗)が増収要因となった。また、積極的に取り組んだ業態変更(37店舗)も業績の伸びに貢献した。既存店売上高も、店舗改装(47店舗)等の強化策が奏功したことにより前期比97.1%(計画比+0.1%)と好調であった。ただ、売上高が若干未達となったのは、新規出店を意図的に抑えたこと(計画比▲8店舗)や想定外の閉店(不振店の前倒し閉店等)があったことが理由である。特に、専門ブランドカテゴリーにおける出店方針の見直しによる影響が大きかったようだ。新規出店68店舗、M&A 2店舗、閉店63店舗により、2018年2月末店舗数は864店舗(前期末比7店舗増)となった。

利益面では、原価・人件費のコントロールが奏功したほか、新規出店数を68店舗(前期比48店舗減)に抑えたことに伴う開業経費の減少、クロスファンクショナルチームの取り組み効果(本部経費の抑制)などにより計画を上回る営業(及び経常)増益を実現した。一方、最終利益が計画を下回る減益となったのは、不振店対策として改装、業態変更、閉店を前倒しで実施したこと等による特別損失の計上や、前期の法人税が一時的に少なかったことの反動によるものである。もっとも、特別損失の計上は、今期(2019年2月期)第4四半期から移行予定のIFRSへの対応を含め、戦略的な経営判断(財務の健全性や今後の業績向上を図るもの)に基づくところが大きいと見られる。

各カテゴリー別の業績は以下のとおりである。

(1) CRカテゴリー
CRカテゴリーは、売上高が前期比2.0%増の43,735百万円、カテゴリー利益が同9.2%増の4,050百万円と計画を上回る増収増益となった。前期出店分(51店舗)が期初から寄与したことや新規出店(31店舗)が増収要因となった。特に、人気の高い「ローストビーフ星」を郊外SCへ積極的に出店したほか、和カフェ業態も好調であった。また、「BEEF RUSH」等(ステーキ食べ放題)への業態変更(18店舗)も業績の押し上げに貢献したようだ。既存店売上高も「しゃぶしゃぶ」など高価格帯業態が好調であったことから、前期比98.1%(計画比+1.8%)と計画を上回って推移した。一方、利益面でも、売上が好調であったことに加えて、肉の値上がり等があったものの、原価・人件費のコントロールが奏功したことや、新規出店を31店舗(前期比20店舗減)に抑えたことによる開業経費の減少などにより増益となった。

(2) SFPカテゴリー
SFPカテゴリーは、売上高が前期比2.5%増の36,841百万円、カテゴリー利益が同7.5%増の3,828百万円と増収増益となった。計画に対しては売上高が天候の影響(長雨、寒波、降雪)により若干未達となったものの、利益では大きく上振れる結果となっている。前期出店分(42店舗)が期初から寄与したことや新規出店(20店舗)※1が増収要因となった。ただ、これまでの高い成長率と比べて緩やかな水準にとどまったのは、新規出店を一旦抑えたことが理由である。特に、既存店の強化に取り組む主力業態「磯丸水産」の新規出店(直営店)を2店舗にとどめたところに政策的な意図がみられる。半面、「鳥良商店」は10店舗の出店(うち業態変更1店舗)により大きく伸びたほか、新業態の「トラ五郎(いち五郎)」(餃子居酒屋)※2も9店舗の出店(うち業態変更4店舗)により順調に立ち上がってきた。また、既存店売上高も既存店の強化策(店舗の改装効果やタブレット端末の導入等)が奏功したことにより前期比97.3%(計画比+0.1%)と好調であった。利益面でも、増収効果やコストコントロールに加えて、FCを除く新規出店を18店舗(前期比22店舗減)に抑えたことに伴う開業経費の減少や採用関連費の削減※3などにより計画を上回る増益を実現し、カテゴリー利益率も10.4%(前期は9.9%)と10%を超える水準に改善している。

※1 新規出店20店舗のうち 2店舗はFC(磯丸水産による九州エリアへのFC展開)。
※2 2017年3月に1号店「餃子製造販売店トラ五郎」を新宿(小滝橋通り)に出店した餃子居酒屋である。2号店目からは地域での1番店を目指すという思いから「いち五郎」に屋号変更した。
※3 成果報酬型の媒体への変更に加え、従業員紹介制度の活用によりパート・アルバイト採用単価の効率化に成功(採用関連費は前期比292百万円減)。


(3) 専門ブランドカテゴリー
専門ブランドカテゴリーは、売上高が前期比5.2%増の33,177百万円、カテゴリー利益が同27.2%増の1,674百万円と増収増益となった。ただ、計画に対しては売上高、利益ともに下回る結果となっている。前期出店分(19店舗)が期初から寄与したことや新規出店(13店舗)が増収要因となった。ただ、新規出店については、「駒沢公園」(イートウォーク)や「GINZA SIX」(グルメブランズカンパニー)など、好立地への出店を実施した一方、郊外ロードサイド立地への出店(KRフードサービス)を投資効率の高いものに厳選したことから計画を大きく下回った(計画比△12店舗)。また、既存店売上高も「かごの屋」(KRフードサービス)の苦戦などにより前期比95.8%(計画比△1.9%)と低調であった。一方、利益面では、既存店売上高の低迷等により計画には届かなかったものの、課題となっていた人件費管理の改善(KRフードサービス)などにより増益を確保したところは評価できる。

(4) 海外カテゴリー
海外カテゴリーは、売上高が前期比10.5%減の2,834百万円、カテゴリー利益が△0百万円(前期は280百万円の利益)であった。新規出店4店舗、閉店8店舗により2018年2月末店舗数が31店舗(前期末比4店舗減)に減少したことが業績の後退要因となった。特に、シンガポールは売上・利益とも好調に推移するものの、香港が中国の景気減速の影響を受けたほか、高収益店舗の契約満了による閉店や台風直撃の影響により低調に推移した。ただ、足元の業績はコストコントロールの強化により回復傾向にあり、今期での黒字化を目指す。また、和食業態「NAOKI TAKAHASHI」を北米(ニューヨーク)に初出店し、順調に立ち上がったことも今後に向けて明るい材料となった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)


《MH》

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