July 24, 2018 / 6:09 AM / 5 months ago

エニグモ Research Memo(1):2019年1月期第1四半期の業績は増収増益と順調な滑り出し


*15:01JST エニグモ Research Memo(1):2019年1月期第1四半期の業績は増収増益と順調な滑り出し
■要約

1.事業概要
エニグモ3665は、CtoC型※1のソーシャル・ショッピング・サイト「BUYMA(バイマ)」の運営を主力としている。「BUYMA」は、海外在住の個人がパーソナルショッパー(出品者)となって、ファッション関連を中心とする世界中の話題のアイテムを幅広く紹介し、国内の会員向けに出品、販売できるプラットフォームである。世界143ヶ国に在住するパーソナルショッパーは11万人超、登録会員数は524万人に上る(2018年4月末)。個々人のセンスで発掘した幅広い品ぞろえや中間業者を介さないことによる価格の適正性など、これまでの流通システムとは異なる新しい価値を創出することで高い成長性を実現してきた。最近では、ユーザー層の幅も広がっており、これまでのF1層※2中心からメインストリームのサービスへと次のステージに移ってきた。また、足元では、新たなマーケティングミックス(低予算及びショートスパンでの投資回収)の試みが奏功したことにより、業績の波を抑えながら成長加速を図る施策が軌道に乗りつつある。

※1 一般消費者間で行われる取引(Consumer to Consumer)。
※2 20〜30歳代女性。


2.2019年1月期第1四半期決算の概要
2019年1月期第1四半期(単独決算)の業績は、総取扱高が前年同期比12.3%増の9,887百万円と順調に拡大した。また、損益の状況についても、2019年1月期より単独決算へと移行※したことから前年同期(連結決算)との単純な比較はできないが、売上高は前年同期(連結)比7.3%増の1,143百万円、営業利益は同17.8%増の479百万円と増収増益となっており、順調な滑り出しと言える。会員数及びアクティブ会員数の伸びが業績の底上げに寄与した。特に、新規会員獲得が好調であったことがアクティブ会員数の伸びにつながった。また、ARPU(1人当たりの年間購入金額)についても好調に推移しているようだ。したがって、2017年10月より実施してきた新マーケティングミックスの効果が、新規会員獲得や「1人当たりの平均購入件数」の伸びなどを通じて業績拡大に結び付いていると評価できる。

※「メディア事業」を展開していた子会社(ロケットベンチャー(株))の全株式を譲渡したことに伴うもの


3. 2019年1月期の業績予想
2019年1月期の業績予想(単独決算)について同社は、期初予想を据え置き、売上高を前期(単体)比12.2%増の4,784百万円、営業利益を同2.1%増の1,745百万円と増収増益を見込んでいる。新マーケティングミックスを継続的に実施するとともに、BIG DATAやAIの活用により、その効果や効率をさらに高めることで2ケタの増収を実現する想定となっている。一方、増益率が緩やかな水準にとどまるのは、新マーケティングミックスの構築・運用(約2億円)のほか、海外事業や新規関連サービスへの投資(約2億円)など、更なる成長に向けた先行投資を計画していることが理由である。弊社でも、第1四半期の業績が順調に滑り出したことや新マーケティングミックスがうまく機能していることから、同社の業績予想の達成は十分に可能であるとみている。注目すべきは、BIG DATAやAIを活用した新マーケティングミックスの更なる進化とそのスピードにある。早期に軌道に乗ってくれば成長の角度をさらに引き上げる可能性もあるだろう。また、新たに開始する「即時下取り割引サービス」(詳細は後述)についても、BUYMA会員に対する中古品売買のインセンティブ効果(特に利便性の高さ)として働く効果が期待でき、「リセール事業」拡大のきっかけとなる可能性が高い。本格的な業績貢献には時間を要するものとみているが、将来の新たな収益ドライバーとして、その立ち上がりに注目している。

4. 成長戦略
同社の中期戦略の方向性は、「ファッションアイテムと出会い、購入し、そして、使わなくなったアイテムをリセールできる出会いから処分までを一気通貫で提供する」という「BUYMA経済圏」の確立を目指すものである。すなわち、「BUYMA」の成長を軸として、メディア(アイテムとの出会い)やリセール(使わなくなったアイテムの販売)との連携を強化するともに、更なる関連事業を生み出すことで事業拡大を図る戦略と言える。中期目標として、増収増益を基調としながら営業利益50億円の早期実現を目指す。また、海外展開にも積極的に取り組む方針である。

弊社では、「BUYMA」の今後の成長性について、認知度の更なる拡大や魅力的な品ぞろえによる訴求はもちろん、ターゲットユーザーの拡大や外部環境(eコマースの拡大CtoC取引の普及等)の後押しもあることから、国内においても十分に拡大余地があるものと評価している。特に、今回の新マーケティングミックスにおける成功体験は、今後の持続的成長に向けた手応えであると同時に、新たな成長エンジンになるものとして期待できる。これからも同社の将来を大きく左右する、1)「BUYMA」自体の成長、2)「BUYMA」を軸とした事業領域の拡大(「BUYMA経済圏」の確立)、3)「GLOBAL BUYMA」の進展等をフォローしていきたい。

■Key Points
・2019年1月期第1四半期の業績は増収増益となり、順調な滑り出し
・2018年1月期より実施している新マーケティングミックスが持続的な業績の伸びの貢献
・2019年1月期の通期業績は2ケタの増収ながら、先行投資の影響等により営業利益、経常利益は微増益にとどまる見通し
・新マーケティングミックスの更なる進化や新サービスの立ち上がりに注目

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)


《NB》

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