July 8, 2019 / 6:13 AM / 9 days ago

学研HD Research Memo(6):医療福祉分野の強い収益成長を反映し、通期予想を上方修正


*15:06JST 学研HD Research Memo(6):医療福祉分野の強い収益成長を反映し、通期予想を上方修正
■今後の見通し

●2019年9月期の業績見通し
学研ホールディングス9470は第2四半期までの順調な業績進捗を受けて2019年9月期通期見通しを上方修正した。新たな通期見通しは、売上高138,000百万円(前期比28.9%増)、営業利益4,200百万円(同15.0%増)、経常利益4,400百万円(同9.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益2,650百万円(同13.4%減)となっている。

親会社株主に帰属する当期純利益が前期比減益となるのは、今期は特別損益項目を織り込んでいないためだ。

全社ベースでは売上高、営業利益とも上方修正されているが事業セグメントごとで見ると濃淡に差がある。教育分野(3事業セグメントの合計)は、売上高は500百万円引き上げられたが、営業利益については380百万円の下方修正となった。営業利益に関しては3つの事業セグメントすべてで下方修正となった。

教育分野は、2020年度からの大幅な教育改革(小・中・高の学習指導要領の大幅改訂や大学入試制度改革)と従来から続く少子化という事業環境のもと、それに適応するための事業構造改革を進めており、収益成長に向けてアクセルを踏み込む状況ではないことが今回の下方修正の背景にある。

それとは対照的に、医療福祉分野(内訳は医療福祉サービス事業の1セグメント)は売上高で2,200百万円、営業利益で800百万円、それぞれ引き上げられ、全社ベースの上方修正をけん引した。

医療福祉サービス事業セグメントでは2018年9月にMCSを買収したことで収益規模が一気に拡大したが、従来からのサ高住事業と新しいMCSのグループホーム事業がいずれも、施設数の拡大と入居率の向上という2つの軸による収益拡大が続いており、これが事業セグメントの成長をけん引している。

事業セグメント別の動向は以下のとおり。

(1) 教育サービス事業
教育サービス事業の今通期見通しは売上高30,000百万円(前期比1.2%減)、営業利益950百万円(同31.8%減)と予想している。期初予想対比では、売上高は変わらないが営業利益は150百万円引き下げられた。第2四半期までの進捗に加え、新年度の進学塾の生徒数を慎重に見込んだことが、営業利益下方修正の主たる要因となっている。

(2) 教育コンテンツ事業
教育コンテンツ事業の今通期は、売上高29,000百万円(前期比3.5%減)、営業利益350百万円(同36.2%減)と予想している。期初予想から、売上高は500百万円増額されたが営業利益は90百万円引き下げられた。前期比の増減要因については第2四半期実績で述べたところと重なる。一方、期初予想との比較では、文具・玩具の利益は当初予想よりも伸びる見通しだが、学習参考書の返品及び在庫評価減の影響とTGGの費用増加を大きめに見込んだことから、セグメント全体では期初予想を下回る見通しとなった。

(3) 教育ソリューション事業
教育ソリューションの今通期は売上高18,000百万円(前期比4.9%減)、営業利益400百万円(同38.1%減)と予想している。期初予想との対比では、売上高は横ばいだが営業利益が140百万円引き下げられた。営業利益引き下げの要因は、中学道徳教科書の採択においてシェアの低下が原価増を招いたことと、模擬試験の販売が想定を下回ったことが要因だ。

(4) 医療福祉サービス事業
医療福祉サービス事業の今通期は、売上高57,700百万円(前期比136.3%増)、営業利益2,500百万円(同141.3%増)を予想している。前期比較での大幅増収増益は、2018年9月に買収したMCSの業績がフルに寄与することによる。期初予想との比較では、売上高で2,200百万円、営業利益で800百万円、それぞれ増額された。営業利益の増額要因は、MCSのグループホーム事業で、入居率向上によって売上高が予想を上回ったことによる増収効果と、運営の効率化による労務費の削減による利益増の2つだ。これらは第2四半期決算においても発現していたが、通期ベースでもその効果が発現することが期待され、大幅増額修正につながった。

弊社では、今回の上方修正については妥当な内容だと考えている。セグメント別では、医療福祉サービスの修正内容がMCSにおける上乗せ分だけを反映しており、サ高住事業からの分は反映されていないため、その点に焦点を絞れば控え目にも見える。しかしながら、教育分野は医療福祉分野に比べて業績の不安定さがあるため、この点も加味すれば現予想は妥当な予想だと考えている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川裕之)


《MH》

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