July 10, 2019 / 6:21 AM / 2 months ago

明豊ファシリ Research Memo(5):「働き方改革」をテーマとしたオフィス構築、公共需要が増加


*15:15JST 明豊ファシリ Research Memo(5):「働き方改革」をテーマとしたオフィス構築、公共需要が増加
■明豊ファシリティワークス1717の業績動向

2. 事業セグメント別の動向
(1) オフィス事業
オフィス事業の売上高は前期比29.5%減の1,544百万円、営業利益は同136.1%増の335百万円となった。売上高はピュアCM方式を選択する企業が増えたため減収となったが、企業における「働き方改革」に対する関心の高まりや、同社独自のホワイトカラーの生産性定量化システムを用いたアクティビティの可視化と蓄積されたデータ活用によるABW※の取り組みが、総務省の白書でモデルとして取り上げられたこともあって、「働き方改革」をベースとしたオフィス構築に関して構想策定段階から定着化までの支援依頼が増加したこと、また、同社が得意とする大規模な新築ビルの竣工時同時入居プロジェクトが増加したこともあり、営業利益は大幅増益となった。

※ABW(Activity Based Working)…社員一人ひとりの行動分析に基づき、個人や組織の生産性向上を目的としたワークスタイルのあり方を指す。フリーアドレスやペーパレス化等も含めて、オフィス移転時の構想策定段階から定着化までを同社は支援している。


新築ビルへの竣工同時入居プロジェクトでは、2018年8月から9月にかけて実施したセガサミーホールディングス6460の本社移転プロジェクト(東京近郊に点在していたグループ会社本社事務所を大崎ガーデンタワーに統合)を手がけた。延床面積が2万坪弱の大型プロジェクトとなった。

(2) CM事業
CM事業の売上高は前期比4.2%増の3,058百万円、営業利益は同9.1%減の239百万円となった。地方自治体庁舎を始めとする公共施設や商業施設、グローバル企業の大型研究施設、工場、学校等の新築・改修・再構築支援案件のほか、電気・空調設備の改修・更新案件も含め、同社のCM実績が評価され、既存顧客だけでなく新規顧客からの引き合いが増加した。特に、公共分野に関しては前述したように、小中学校での空調設備導入支援事業の受注が相次いだこともあり、大きく伸張した。

CM案件が増加したにも関わらず減益となったのは、総工費で数百億円規模となる大規模CM案件において構想・基本計画段階の案件が複数あったことが主因となっている。CMの対象となる施設が多様化し、初回のコスト増を予め見込んで対応した結果であり、その後は経験を活かし対象を拡大させながら効率的に対応できることが同社の強みの源泉である。ただ、下期だけで見ると営業利益は前年同期比2.6%増益と増益に転じている。

なお、当期は(一社)日本コンストラクション・マネジメント協会が主催する「CM選奨2019」において、「市原市防災庁舎」「福島県Jヴィレッジ復興再整備」「山崎学園富士見中学校高等学校校舎建替え」「JR新宿駅新南口複合施設NEWoMan 新築」の4件で「CM選奨」を受賞した。また、同社がCM業務を行った「レゴランドジャパン(愛知県名古屋市)」は、韓国で開催されたグローバルCMコンテストで「優秀賞」を受賞し、さらに国際コンストラクションプロジェクトマネジメント協会(ICPMA:International Construction Project Management Association)が主催する年次総会のアライアンス賞で、同社プロジェクトが最優秀賞である「2019年度 Alliance Full Award賞」を受賞した。同社が国内外で高い評価を受けており、ブランド力の向上につながっている。

(3) CREM事業
CREM事業の売上高は前期比5.7%増の995百万円、営業利益は同0.1%減の200百万円となった。同社の透明なCM手法とデジタル技術を活用した顧客資産情報のデータベース化により、多拠点同時進行プロジェクトの状況を可視化し、進捗状況を効率的に管理する同社サービスのメリットが顧客から引き続き高く評価されており、複数の商業施設、支店等を保有する大企業、金融機関からの継続受注につながっている。同事業は複数年にわたる長期プロジェクトが大半を占めるためストック型ビジネスに近く、今後も安定した収益が見込まれる。


無借金経営で、財務の健全性は高い
3. 財務状況と経営指標
2019年3月期末の財務状況を見ると、総資産は前期末比471百万円増加の5,715百万円となった。主な増減要因を見ると、流動資産では受取手形・完成工事未収入金が238百万円増加した一方で、現金及び預金が21百万円減少した。また、固定資産では本社オフィスの増床に伴い有形固定資産が30百万円増加したほか、投資その他の資産が98百万円増加した。

負債合計は前期末比2百万円減少の2,060百万円となった。流動負債で工事未払金が273百万円減少した一方で、未払法人税等が83百万円、賞与引当金が91百万円それぞれ増加し、固定負債で退職給付引当金が46百万円増加した。また、純資産合計は同474百万円増加の3,654百万円となった。配当金の支払いで151百万円を支出したものの、当期純利益561百万円を計上したほか、ストックオプションの行使により資本剰余金が46百万円増加し、自己株式が26百万円減少(増加要因)した。

経営指標を見ると、経営の安全性を示す自己資本比率は前期末の59.4%から62.9%に上昇し、健全な水準にあると判断される。収益性について見るとROAで14.2%、ROEで16.7%とそれぞれ前期から若干上昇し、ここ数年は安定して推移している。従業員1人当たり経常利益は2016年3月期以降、右肩上がりに伸びており、2019年3月期は325万円と4期ぶりに過去最高を更新した。付加価値の高い受注案件の獲得やここ数年で入社した人材が戦力化してきたことが、生産性向上につながっている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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