July 12, 2019 / 12:03 AM / 3 months ago

ムサシ Research Memo(1):選挙関連ビジネスで収益のベースを確保し、“ムサシ・オリジナル”などで収益上積み


*09:00JST ムサシ Research Memo(1):選挙関連ビジネスで収益のベースを確保し、“ムサシ・オリジナル”などで収益上積み
■要約

ムサシ7521は選挙関連機材の総合トップメーカー。投開票など選挙の一連のプロセスで必要な機器や用具類を全般的にラインナップし、主力の投票用紙読取分類機においてはシェア約80%と圧倒的な存在だ。また、文書のデジタル化(メディアコンバート)事業においても国内最大のイメージング作業施設を展開し、収益の2本柱への育成を図っている。

1. “選挙だけのムサシ”ではない、オリジナルの事業や新規事業が着実に成長
同社は選挙関連のシステム・機材で圧倒的な強みを持ち、“選挙のムサシ”として知られている。しかしそれだけではない。同社は選挙ビジネスで収益のベースを作り、創業事業である商社ビジネスと、メーカー型の収益モデルで高付加価値の“ムサシ・オリジナル”のビジネスの2つで収益を上積みすることで中長期的な持続的成長の実現を目指している。“ムサシ・オリジナル”の中には選挙システム機材事業のほかにもメディアコンバート事業や、金融汎用システム機材事業など、競争力や成長性の点で期待値が高い事業が含まれている。また、商社ビジネスの中においても事業領域の拡大や新規商材の開発に注力しており、近年ではミクロフィルター事業や社会インフラ画像診断サービス「ひびみっけ」などの新規事業が立ち上がりつつあり、中期的に収益成長の重要な一翼を担うと期待が高まっている。

2. 主力の選挙関連ビジネスでは、新製品の投入で強みが一段と強化される見通し
同社が圧倒的な強みを有する選挙関連ビジネスは、中核となる投票用紙の読取分類機や投票用紙自動交付機などの機器類を自社で開発・製造しているため、収益性も高い。選挙関連ビジネスは高シェアを保有していることもあり、市場環境すなわち選挙(特に、国政選挙)の有無によって収益が上下に大きく変動する特性がある。一見すると飽和状態に見える選挙関連市場ではあるが、求められるニーズが複雑で高度であるため、依然として高い成長余地が残されている。同社は2019年3月、新型の投票用紙自動交付機をリリースした。これは「取違え交付」の防止という従来機にはない新たな価値を有しており、それが評価されてこれまで未導入だった自治体を多数新規開拓することに成功している。このケースに見られるように、中長期的にも、新製品・新サービスの投入などにより市場規模を自力で拡げ、選挙関連ビジネスによる収益のベースを着実に底上げしていくことが期待される。

3. 2020年3月期は参院選により増収増益を予想
2019年3月期は国政選挙の実施がなく、大幅減益で着地した。対して2020年3月期は2019年4月の統一地方選と2019年7月の参院選があるため、選挙システム機材がけん引して増収増益の見通しとなっている。2019年7月の衆参同日選挙は回避されたが、これは同社にとっては明確にプラスだと弊社では考えている。現在の衆院議員は2021年10月21日に任期満了を迎えるほか2022年7月には参院選挙が予定されている。それまでの間には憲法改正の国民投票実施の可能性もゼロではない。端的に言えば、2020年3月期を含めて2023年3月期までの4年間に、3回の「国政選挙(衆参両院選挙)」と国政選挙並みのビジネス規模の「国民投票」が行われる可能性があるということだ。したがってここからの数年間は、選挙関連ビジネスによる収益のベースは国政選挙等によって着実に厚みを増していき、その上に選挙関連ビジネス以外の“ムサシ・オリジナル”ビジネスや新規事業を含む商社ビジネスからの収益貢献が上乗せされることで、収益の水準が一段上昇するとともに、成長が継続すると期待される。

■Key Points
・“ムサシ・オリジナル”ビジネスと新規事業の強化に取り組む
・選挙関連市場は“成熟市場”ではなく“成長市場”。新製品の販売動向が注目点
・衆院選や国民投票が実施された場合には収益上乗せ要因に

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川裕之)


《SF》

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