January 20, 2020 / 6:10 AM / a month ago

BBT Research Memo(8):リカレント教育サービス、国際バカロレアの普及拡大で中長期的な収益成長へ


*15:08JST BBT Research Memo(8):リカレント教育サービス、国際バカロレアの普及拡大で中長期的な収益成長へ
■今後の見通し

2.成長戦略
ビジネス・ブレークスルー2464は中期的な成長戦略として、「リカレント教育の推進とプログラムの拡充」「法人営業の強化」「国際バカロレアの普及・拡大」の3点に取り組み、収益を拡大していく戦略だ。

(1) リカレント教育事業
21世紀においては、AIやロボットの普及とともに、多くの仕事がこれらに代替されることが予見される。従って、今後はAIやロボットに代替されない能力、あるいはAIを味方にするための能力を身に付ける事の重要性が増し、こうした領域における個人の「学び直し」の場となるリカレント教育のニーズが拡大するものと予想される。企業経営上も、これまで通用した経営戦略やビジネスモデルが通用しなくなる「デジタル・ディスラプション」の時代が目前に迫る中、次代のリーダーやグローバル人材、イノベーター等の育成が重要となっており、こうした観点から同社は、B2C、B2Bの双方の領域において最新の人材再教育(リカレント教育)に対する事業機会が増すと見ている。

同社はこれらニーズを取り込むため、全社的なB2Cの営業強化に向けた取り組みをスタートさせている(B2Cリカレントプロジェクトを発足し活動)。また、B2B向けでは法人顧客トップ層との合宿を実施し、B2Bリカレント教育体系の導入支援の取り組みを進めているほか、組織体制強化による新規顧客の獲得や主要顧客における売上深耕を進めていく方針となっており、中長期的に1社当たり売上高で10百万円超の規模となる顧客数を100~200社まで増やしていくことを目標としている(2020年3月期は前期比5社増の22社を目標)。特にここ最近の傾向は、遠隔型と集合型を組み合わせたブレンド型の教育研修サービスのニーズが増加傾向にあり、両サービスを手掛ける同社にとっては追い風となる。

国内のリカレント教育の現状を見ると、25歳以上の社会人が学士課程へ入学する割合は、OECD加盟国の平均が20%に対し、日本は2%と大きく遅れている。政府の「未来投資戦略2018」では、リカレント教育の受講者数を2015年の約49万人から2022年度には100万人まで拡大することを目標に掲げており、リカレント教育に適した遠隔教育サービスを提供する同社にとっては追い風になると考えられる。2019年7月にサービスを開始した「BBTルーティン」はその導線役になるものとして期待され、2020年以降本格的にプロモーション施策を展開していく予定にしている。

(2) プラットフォームサービス事業
同社は今後も年1~2校のペースでバイリンガルプリスクールを都心部で開設し、最終的には東京23区を中心に10~15拠点まで拡大、IB認定取得校として「アジアNo.1のインターナショナルスクール」を目指していく。プリスクール等の開設に当たっては、独自開設のほかM&Aも活用していく。弊社では同社の構想が予定どおり進めば、拠点展開による売上高だけで2019年3月期実績の23億円から約1.74倍となる40億円程度まで成長する可能性があると見ている。会社側では2021年度までを将来の成長に向けた先行投資期間として位置付けているようだ。

自社の拠点展開だけで「アジアNo.1のインターナショナルスクール」の実現を目指していく期間を成長の第1フェーズとすれば、成長の第2フェーズは蓄積してきたノウハウやコンテンツを基に、プラットフォームサービスとして他の教育機関に提供していくフェーズとなる。前述したように国内では200校のIB認定取得が文部科学省の目標となっており、潜在需要は大きいと言える。プラットフォームサービスは、生徒向けの学習プログラムを提供するサービスと、教員向けの研修プログラムサービスとに分けられる。

生徒向け学習プログラムのうち遠隔型で提供可能なものについては、コンテンツ化して「AirCampus®」を通じて提供していくことになる。2017年4月よりサザンクロス大学(豪州)と同社及び子会社のアオバの3者の共同プロジェクトにより、「ブレンド型学習(対面型教育と遠隔型教育のミックス)」モデル構築に向けたプロジェクトを実施した。現在はAJISの高等部でブレンド型教育を試験的に実施しており、科目別に学習指導法などの課題点を抽出し、ブラッシュアップを進めている段階にある。今後は、学習プログラムを完成させ、検証を進めながら「AJIS光が丘キャンパス」で導入し、第2フェーズ(他校へのプラットフォームサービス展開)に向けた準備も同時に進めていく計画となっている。

また、教員向け研修プログラムについては、IBの導入を目指す学校だけでなくアクティブ・ラーニング型学習を志向する学校に対する需要も見込まれる。アクティブ・ラーニングについては指導内容等が従来と大きく変わるため、一定程度の研修が必要となるためだ。同社は、グループの各校・園で取組んできた実績やノウハウを基盤として、ブレンド型教育を現場で実践できるような教育システムを確立した後に、外部の教員向けサービスとして提供していく考えだ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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