February 12, 2020 / 6:11 AM / 11 days ago

エスプール Research Memo(7):障がい者雇用支援サービスで屋内型モデルの展開を開始、成長加速を狙う(1)


*15:07JST エスプール Research Memo(7):障がい者雇用支援サービスで屋内型モデルの展開を開始、成長加速を狙う(1)
■エスプール2471の今後の見通し

3. 事業セグメント別見通し
(1) ビジネスソリューション事業
ビジネスソリューション事業の売上高は前期比23.2%増の6,214百万円、営業利益は同19.4%増の1,808百万円を見込んでいる。

a) 障がい者雇用支援サービス
障がい者雇用支援サービスの売上高は前期比27.6%増の3,530百万円、営業利益は約11%の増益を見込んでいるものと見られる。利益率の低下は前期同様、農園管理収入の売上構成比が上昇することに加えて、新たに屋内型モデルを開始する計画となっており、外販する前に社内で試験的に利用し、運営面での課題抽出や改善などを進めるための費用などを保守的に見積もっているためだ。

売上高の内訳は、農園設備販売で前期比13.6%増の1,576百万円、農園管理収入で同59.3%増の1,654百万円、その他(人材紹介)で同12.6%減の299百万円となっている。設備販売(販売区画)については前期比11.3%増の1,026区画(第1四半期:108区画、第2四半期:342区画、第3四半期:294区画、第4四半期:282区画)を計画しており、内訳として屋外型農園で738区画、新モデルとなる屋内型で288区画を見込んでいる。屋内型の開設が計画どおりに進まない場合でも、屋外型農園の販売余力があるため、障がい者雇用の需要が冷え込まない限りは、会社計画を達成する可能性が高い。受注状況を見ると、2019年12月末時点で約300区画が受注済みとなっている。大口注文が含まれていた前年12月の438区画と比較するとやや低い水準だが、営業現場での勢いは引き続き好調を維持しているとの認識だ。

屋外型農園の新設計画としては、あいち東海ファームを(愛知県東海市)を官民連携で2019年12月に開設したほか、第2四半期に千葉県、第3四半期に埼玉県で各1拠点開設する予定となっている。一方、屋内型については東京都23区内の山手線沿線外を対象に2拠点の開設を計画しており、1拠点目に関しては2020年1月中にも貸主と契約を締結する見込みで、数ヶ月間は社内で数ヶ月実証試験を行い、販売価格などを決めた後に2020年11月期第3四半期から販売を開始する予定にしている。

屋内型については倉庫や工場、ビル、商業物件など対象にリノベーションして活用する。LEDによる水耕栽培方式で働きやすさを優先した開放感のある空間で、普段着でも勤務が可能なことが特徴だ。当面は企業、障がい者の潜在需要が多い東京23区を中心に展開していく予定だが、将来的には地方都市部への展開も視野に入れている。ビジネスモデルは既存の屋外型モデルと変わらないが、設備の販売価格は資材の調達コストに合わせて同水準または若干の値上げを予定している。基本的には1区画当たりの粗利益は既存モデルと同額とする。このため、物件の賃借料が高ければ管理収入も屋外型より高くなる可能性がある(粗利益は同額)。

屋内型のメリットについては、自然災害リスク(台風、雪害など)が大幅に軽減されること、広大な土地を確保する必要がなく、都心部での展開が可能となるため、障がい者の確保が従前よりも容易となり、スピーディーな展開が図れること、などが挙げられる。また、サービスを利用する企業側から見ても、本社に近い都心部に施設があれば担当者が現場に赴く際の移動時間も短くなり、利便性がより高まるといったメリットがある。

同社では今後の戦略として、従来型の屋外型農園に関しては千葉県、埼玉県、愛知県で年間3〜4拠点開設し、これに都市部での屋内型モデルを増やしていくことで成長を加速していく戦略となっており、将来的には屋外型、屋内型で各1,000区画の販売体制を構築していくことを目標としている。2021年11月期以降、販売区画数を前期比200区画ペースで増やして行くことができれば、2026年11月期には同事業だけで売上高100億円を超える計算となる。

民間企業における障がい者雇用はここ数年増加傾向が続いており、2019年は56.0万人まで増加しているが、法定雇用率の2.2%に対して2.11%と未達となっており、人数では約2.5万人の雇用不足となっている。また、2021年4月からは法定雇用率が2.3%に引き上げられることが決まっており、法定雇用率を満たすためには2021年度までに約5.1万人の新規雇用が必要となる。障がい者のうち、身体障がい者についてはほぼ完全雇用に近い状態となっているため、法定雇用率の目標を達成するためには、今後、知的障がい者や精神障がい者を積極的に雇用していく必要があると言われている。18〜64歳までの知的障がい者の人口は約58万人、このうち雇用者数は2019年で12.8万人と全体の2割強の水準にとどまっており、潜在需要も多いと見られる。競合が少ない知的障がい者の雇用支援サービスを展開する同社にとっては、事業を一段と拡大していくための好機となり、今後数年間は業績をけん引していくものと予想される。

b) ロジスティクスアウトソーシングサービス
ロジスティクスアウトソーシングサービスの売上高は前期比9.4%増の1,200百万円、営業利益もほぼ同程度の増益率で見ている。直近の収益性は前期よりも向上しているが、収益力強化に向けた自動化投資を70〜80百万円予定しているため、利益に関しては保守的に見積もっている。

売上高の内訳はEC通販サービスで前期比13.3%増の1,048百万円、物流センターの運営代行サービスで同11.6%減の152百万円を見込む。EC通販サービスに関しては、台湾向け越境ECサービスにも対応するなどサービスメニューを拡充することで顧客の囲い込みを図る戦略となっている。また、将来的にはセンターの大型化・集約化の検討も進めていく方針となっている。現在、つくばセンターと品川センターはいずれも賃借物件であり、固定費負担が重いという課題があった。同課題を解消するため、条件に適う物件があれば自社保有し、売上能力の拡大と固定費削減を図ることで収益力の一段の強化を進めていく考えだ。

c) 採用支援サービス
採用支援サービスの売上高は前期比37.4%増の600百万円、営業利益で70百万円程度を見込んでいる。2020年3月に青森県弘前市に5拠点目となる新センターを開設し、受付処理能力を拡大する。現在、4拠点で約100名体制だが、弘前センターの稼働により15〜20名の増加を見込む。月間応募受付件数に関しては月平均で前期比41.2%増の4.8万件、期末月で5.3万件を目標としている。1人当たりの処理能力は月間470件程度と見られ、稼働率の上昇による利益率向上を見込んでいる。

また、新たな取り組みとしてサービスメニューの拡充による既存顧客のアップセルを推進するほか、顧客対象を中小規模の飲食チェーン(数店舗規模)まで広げるため、サブスクリプションモデルでのサービス(OMUSUBIライトプラン)を開始する予定となっている。サービスメニューに関しては、Web面談やメンタルチェックシステムの提供などを想定している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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