February 12, 2020 / 6:16 AM / 11 days ago

ジェネパ Research Memo(4):新規EC事業の拡販が遅れるも増収。先行投資等で減益ながら黒字を確保


*15:14JST ジェネパ Research Memo(4):新規EC事業の拡販が遅れるも増収。先行投資等で減益ながら黒字を確保
■業績動向

1. 2019年10月期の連結決算業績概要
ジェネレーションパス3195は、2019年12月13日に2019年10月期の連結決算業績を発表した。売上高9,666百万円(前期比10.1%増)、営業利益19百万円(同89.6%減)、経常利益30百万円(同84.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益11百万円(同91.5%減)であった。売上高は過去最高を達成したが、前期比で減益となった。

同社は年間予想値を公表していなかったため予想比は不明であるが、2019年7月にオープンした新規EC事業のネット通販が、他社のカード悪用事例で社会的話題になったことなどに起因して、当面セキュリティ強化の開発を優先せざるを得なかったことで、当初の想定に反して売上げは伸びていないもようだ。

一方で、既存のECマーケティング事業については、PV数、パートナー企業数、商品数はいずれも堅調な伸びで事業拡大に貢献した。商品企画関連事業については、中国子会社の通年での寄与に伴い大幅増収となった。アクトグループ事業が当期から連結対象外となり、これに伴う減収分をカバーし、全社として増収となった。

増収に対して大幅な減益となった要因については、宅配料金の継続的値上げ、中国事業でのコスト、ベトナムでの新規子会社の立ち上げ、メディア事業及び業務提携に基づく新規事業への先行投資の影響や2018年10月期末に大型の受託案件売上が計上された影響で対前期比の営業利益率が一時的に低下したこと、などによる。

同社の属するEC市場においては、更なる宅配料金の値上げ等の不安もあるなか、国内外ともに個人消費者の購買状況は引き続き上昇傾向にあり、業績は基本的に拡大基調である。マーケットニーズに沿った「ECマーケティング事業」の展開を推進し、既存及び新規のモールでの「EPO」を推進・強化し、販売サイトのリニューアルや各種集客と売上拡大策を実施しており、基本的に増収傾向を維持している。

販管費全体では前期比で40百万円の増加、売上高比で同2.2ポイント減となった。絶対額で微増となった要因は、宅配料金値上げによる荷造包装費と販売促進費のポイント付与分が売上増に伴い増加したことによる。一方で、売上高比で微減となったのは、広告宣伝費がマーケティングデータを活用して抑制できたこと、人件費がシステム化の推進やアクトグループが連結対象外となったこと、M&A関連費用が前期比で減少したことなどによる。

2. セグメント別
同社の事業ドメインは、1)ECマーケティング事業、2)商品企画関連事業、3)その他(システム受託開発等)の3カテゴリーである。

(1) ECマーケティング事業
「リコメン堂」及び大手ECモールへの出店による商材の販売で、同社の売上高の8割近くを占める中核事業である。PV数、商品数などの拡大により、今後とも同社の成長の中心と見られる。2019年10月期は、収益の基盤となる「EPO」の強化に向けたシステム開発を推進するとともに、継続する宅配料金の値上げへの対応策として、物流拠点の多角化及び商品配置の最適化を推し進め、売れ筋商品の販売を促進するために適正な在庫管理を徹底している。EC店舗においては、2019年7月にネット通販サイト「Kaema」が新規オープンした。

また、ECマーケティング事業のノウハウやビッグデータを活用したECサポート事業については、ファミリーマートとの業務提携に伴い、新規EC事業の運用・保守等を推進している。

その結果、ECマーケティング事業としては、売上高は7,620百万円(前期比10.3%増)、セグメント利益は149百万円(同57.3%減)となった。2桁増収となった一方で減益となった要因は、宅配料金の継続的値上げや、業務提携に基づく新規事業への先行投資の影響などのためである。なお、2016年10月期より開始した中国越境ECの事業については、2019年10月期の実績としてはまだ大きな効果を生んでいないが、現地連結子会社の青島新綻紡貿易(有)を活用するとともに、株主であるCharoen Pokphand Groupの協力のもと、積極的に継続していく方針に変更はない、としている。

(2) 商品企画関連事業
2015年2月にスタートした新規事業である。ECマーケティング事業で培ったマーケティング手法「EPO」とMIS(Marketing Information System)の分析データから、売れ筋となる見込み商材を、試作品作成から商品試験等のテストを行い開発していく事業である。商材や取引社数などの拡大により、事業開始後4年で同社の売上高の約20%を占めるまでになっている。

2019年10月期においては、前期で連結対象となった青島新綻紡貿易で新規顧客獲得による受注拡大が寄与した。また、取引先増加に伴い、生産能力を増強すべく新規子会社・工場(後述ベトナム子会社・工場など)の設立費用や新規商材開発投資及び新規顧客開拓投資等の先行投資を進めている。この結果、商品企画関連事業の売上高は2,008百万円(前期比50.6%増)、セグメント利益は108百万円(同35.8%増)となった。

(3) その他
「その他」は、連結子会社であるトリプルダブルが行うソフトウェアの受託開発及びシステム開発事業、メディア事業(ECマーケティングデータを活用したメディア関連・情報発信業務)である。売上高の規模としては、2019年10月期で39百万円と連結実績の1%未満である。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 山田秀樹)



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