May 11, 2020 / 6:32 AM / 21 days ago

JIGーSAW Research Memo(4):既存事業増収率が再加速。先行投資負担を吸収しボトムラインの高成長が続く


*15:24JST JIGーSAW Research Memo(4):既存事業増収率が再加速。先行投資負担を吸収しボトムラインの高成長が続く
■業績動向

1. 2019年12月期業績概要
JIG-SAW3914の2019年12月期連結業績は、売上高が前期比24.3%増の1,797百万円、営業利益が同11.8%減の315百万円、経常利益が同15.5%増の617百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同41.4%増の446百万円となった。

同社が主力としている自動運用をベースとした各種サーバを対象とするマネジメントサービスの大方を占める月額課金売上は、堅調な受注の積み上げと高い継続率の下、上場以来20四半期連続で過去最高を更新する成長を果たしている。連結増収率については、2016年12月期の前期比68.9%増をピークに2018年12月期の同11.6%増まで鈍化傾向にあったが再加速する形となった。このなかで、売上総利益率は2期連続で70%台をキープしている。また、販管費比率は、2016年12月期:38.1%→2017年12月期:39.9%→2018年12月期:47.7%→2019年12月期:54.3%と上昇し続けているが、これは成長投資の積極化によるものであり、問題視する必要はないと弊社では見ている。この結果、2019年12月期の営業利益率は17.5%と前期比7.2ポイント低下したものの、営業外収益に計上される投資有価証券売却益が325百万円と前期比149百万円増加したため、経常利益並びに親会社株主に帰属する当期純利益の伸び率や売上高利益率は、営業利益段階に比べ高いものとなった。

2019年12月期末における総資産は2,200百万円と前期末比で10百万円増加した。内訳を見ると、流動資産が同192百万円増加、固定資産は同182百万円の減少となった。流動資産増加の主因は、現金及び預金が同126百万円増加したこと、固定資産減少の主因は投資有価証券が同335百万円減少したことである。一方、負債は753百万円と同212百万円増加した。主因は有利子負債残高が309百万円と同258百万円増加したことである。

純資産は同202百万円減少し1,446百万円となった。これは、自己株式取得による減少(同366百万円減)やその他有価証券評価差額金の減少(同297百万円減)を利益剰余金の積み増し(同446百万円増)等で補えなかったためである。この結果、期末の自己資本比率は65.7%と前期末比9.6ポイント低下、流動比率は299.0%と同121.0ポイント低下した。なお、ROEは28.8%、ROA(総資産経常利益率)も28.1%と資産に対する収益性は、高水準を維持している。

2019年12月期末における現金及び現金同等物の残高は、前期末比126百万円増加の1,105百万円となった。各キャッシュ・フローの状況を見ると、営業活動によるキャッシュ・フローは税金等調整前当期純利益617百万円の計上を主因とし、177百万円の収入超、投資活動によるキャッシュ・フローは、有形・無形の固定資産取得等による支出を投資有価証券売却による333百万円の収入で補い43百万円の収入超となった。一方、財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入300百万円を自己株式の取得による支出366百万円が上回ったことなどから92百万円の支出超となった。

2. 2020年12月期業績見通し
同社は、2020年2月7日の2019年12月期決算発表時点において、グローバルなIoT事業の成長及び事業投資に関する不確定な要素が多いことを踏まえて業績予想を開示していないが、ストック型ビジネスの堅調な推移により過去最高売上高の更新を確実としている。既存事業領域で積極的な投資を行っていることは、同社の自信の表れである。旺盛な需要を取り込んで再び高まった増収ペースが維持される可能性は高いと考えている。

新型コロナウイルス感染拡大が深刻化するなかで、同社は、東京における従業員のうち約9割を在宅勤務とし、3交代制で業務に取り組む札幌センターにおいてもリモート対応可能な体制を敷いている。既に確立されていたBCP(事業継続計画)により、業績への悪影響は考慮する必要はないと弊社では見ている。また、北米においては、ロックダウン状態にあるトロントで事業継続の許可を得ており、同社が担っているインターネットにおける役割の重要性が計り知れると言えよう。

同社は、2023年度までに連結経常利益100億円超を達成した場合、同社株式を貢献度に応じて社員および対象取締役に割り当てるという業績条件付株式報酬制度(パフォーマンス・シェア・ユニット)を導入している。極めて高い目標設定であるが、「進化形ビジネスモデルの構築」「既存事業と新規事業への積極投資」「パートナー戦略の加速」という手段を用い、同社が目標達成に向けて取り組んでいることは間違いない。今後、繰り出されるであろう次の一手に注目したい。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 前田吉弘)



《YM》

当コンテンツはFISCOから情報の提供を受けています。掲載情報の著作権は情報提供元に帰属します。記事の無断転載を禁じます。当コンテンツにおけるニュース、取引価格、データなどの情報はあくまでも利用者の個人使用のために提供されているものであって、商用目的のために提供されているものではありません。当コンテンツは、投資活動を勧誘又は誘引するものではなく、また当コンテンツを取引又は売買を行う際の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。当コンテンツは投資助言となる投資、税金、法律等のいかなる助言も提供せず、また、特定の金融の個別銘柄、金融投資あるいは金融商品に関するいかなる勧告もしません。当コンテンツの使用は、資格のある投資専門家の投資助言に取って代わるものではありません。提供されたいかなる見解又は意見はFISCOの見解や分析であって、ロイターの見解、分析ではありません。情報内容には万全を期しておりますが、保証されるものではありませんので、万一この情報に基づいて被ったいかなる損害についても、弊社および情報提供元は一切の責任を負いません。

【FISCO】

0 : 0
  • narrow-browser-and-phone
  • medium-browser-and-portrait-tablet
  • landscape-tablet
  • medium-wide-browser
  • wide-browser-and-larger
  • medium-browser-and-landscape-tablet
  • medium-wide-browser-and-larger
  • above-phone
  • portrait-tablet-and-above
  • above-portrait-tablet
  • landscape-tablet-and-above
  • landscape-tablet-and-medium-wide-browser
  • portrait-tablet-and-below
  • landscape-tablet-and-below