June 8, 2020 / 6:17 AM / a month ago

リソー教育 Research Memo(8):生徒数・教室数の拡大によりすべての事業で持続的な成長を目指す方針(1)


*15:08JST リソー教育 Research Memo(8):生徒数・教室数の拡大によりすべての事業で持続的な成長を目指す方針(1)
■今後の展開

2. 中期経営計画と成長戦略
(1) 中期経営計画の概要
リソー教育4714は2020年2月期より3ヶ年の中期経営計画をスタートしている。既存主力事業である「TOMAS」「名門会」「伸芽会」の更なる拡大に加えて、「スクールTOMAS」「伸芽’Sクラブ」「インターTOMAS」「spec.TOMAS」「プラスワン教育」などの事業展開を一段と積極化していくことで持続的な成長を目指していく方針だ。

2019年4月に発表した中期経営計画では、最終年度となる2022年2月期に売上高で33,000百万円、営業利益で3,810百万円、営業利益率で11.5%を目標として掲げた。1年目については売上高、営業利益ともに若干未達となり、2年目となる2021年2月期についても前述したとおり、新型コロナウイルス感染拡大がどのように業績面で影響を及ぼすか不透明な状況にあるものの基本的な成長戦略に変わりなく、各事業で教室数・生徒数を伸ばしていくことで収益拡大を目指していく。教室数を拡大していくにあたっては講師の確保が課題となるが、そのための施策として資本業務提携先の駿河台学園と合弁で講師の募集・研修・紹介派遣を行う新会社を近々設立する予定となっている。駿台予備学校のネットワークも活用しながら講師の採用を強化し、「TOMAS」だけでなく首都圏以外で展開する「TOMEIKAI」や「スクールTOMAS」の事業拡大を加速していく考えだ。ただ、2021年2月期については新型コロナウイルスの影響なども考慮し、新規校の開設は慎重に決定していく方針となっている。

(2) 学習塾事業の成長戦略
学習塾事業は個別進学指導塾「TOMAS」のほか、英会話スクールの「インターTOMAS」、医学部受験専門の個別指導塾・予備校となる「メディックTOMAS」に加えて、2020年2月より最難関校専門受験個別指導塾の「spec.TOMAS」が新たに加わった。中期計画では教室数・生徒数の増加によって年率10%程度の売上成長を見込んでいるものと見られる。

「TOMAS」の教室展開について同社は、2018年2月期から取り組んでいる「首都圏サテライト校戦略」を推進していく方針となっている。「首都圏サテライト校戦略」とは、従来、ターミナル駅において150~200坪の広さで200~400名規模で教室を展開していたのに対して、周辺の中堅駅において50~60坪の広さに100~150名の規模で教室を展開する戦略を言う。2020年2月期末時点で首都圏において84校を展開しており、今後も年間5~10校のペースでサテライト校の新規開校を継続し、当面の目標として120校体制を確立したい考えだ。前述したように、直近は新型コロナウイルスの影響を見極める必要があるため、投資は慎重に検討を進めるが、外部環境が正常化した段階で積極姿勢に転じるものと予想される。なお、既存校についても生徒数の増加により手狭となった教室については移転リニューアルを進めていく予定となっている。

新規ブランドとして立ち上げた「spec.TOMAS」については、2021年2月期に2校目を吉祥寺で開校予定となっているほか、今後も随時、首都圏で展開を進めていく方針となっている。1校当たりの生徒数は入塾試験で厳選することもあり、150~200名と「TOMAS」よりもやや小規模となる。「spec.TOMAS」の特徴は、駿河台学園と同社がそれぞれ蓄積してきたノウハウを融合して、最難関校を志望する生徒に対してオリジナルのカリキュラムを作成し、プロの社会人講師による完全個別指導によって、志望校の合格に導いていくことにある。駿河台学園との提携によって、駿河台学園が持つ講師人材を活用できることや、オリジナル教材の制作・出版面で質の向上が期待できるなどシナジー効果は大きい。進学塾では合格実績が生徒獲得のバロメーターとなるため、今後合格実績を積み重ねていくことで最難関校受験専門の個別指導塾としてのブランド確立を目指していくことになる。

(3) 家庭教師派遣教育事業の成長戦略
家庭教師派遣教育事業は子会社の名門会が担っている。1989年から事業を開始しており、100%プロの社会人講師が指導することと、家庭教師業界の中で進学実績を公表している唯一の事業者であるという点が特長であり、競合他社との差別化要因となっている。

家庭教師は個別指導であるが、指導場所が異なる。同社グループとしては1都3県では「TOMAS」の拡大に注力し、その他の地域については名門会による個別指導という形ですみ分けてきた。その結果、名門会の地域別売上構成は、首都圏が31%、それ以外が69%となっている。名門会としての成長戦略は、既存事業である「名門会」による拠点数拡大と、新規事業としての個別指導塾「TOMEIKAI」の展開の2点となる。

「名門会」については従来、首都圏や大阪、名古屋など大都市での展開が中心だったが、今後は地方の主要都市への展開も積極的に進めていく方針となっている。実際、2020年2月期は北関東地域に4校を新設したほか、岡山にサテライト校を開設した。

一方、「TOMEIKAI」については首都圏以外の主要都市への展開を進めていく。現在、九州エリアに4校、東海エリアに3校、甲信越エリアに1校の合計8校にとどまっているが、講師採用・育成・派遣のための合弁会社を駿河台学園と近々設立する予定で、アルバイト講師採用のプラットフォームが整えば、校舎展開も加速していくものと予想され、大阪や名古屋、福岡などの主要都市部への展開も視野に入れている。「TOMEIKAI」のポテンシャルについては、1県2校平均と考えて全国で80~90校の開校余地があると考えられる。

一方、リスク要因としては、地方の人口減少や地域経済の疲弊が予想以上のスピードで進行していることが挙げられる。前述の潜在市場規模も、半分の50校程度と見ておく方が妥当であるように弊社は考える。同社では名門会の売上げについて、中期的に年率5~10%の堅実な成長を目指している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)




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