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ワコム Research Memo(3):独自のデジタルペン技術の事実上の標準化に取り組む


*15:03JST ワコム Research Memo(3):独自のデジタルペン技術の事実上の標準化に取り組む
■ワコム
6727の各事業及び主要製品の特徴

1. ブランド製品事業
ターゲット顧客や製品タイプ別に幅広いラインナップを有している。製品区分としては、(1)クリエイティブビジネス、(2)一般消費者向けコンシューマビジネス、(3)法人向けビジネスソリューションに分かれる。

(1) クリエイティブビジネス
創業来の中核であり、プロのクリエイター向けでは高いブランド力とシェアを誇る。製品タイプ別に「ペンタブレット製品」「ディスプレイ製品」「モバイル製品」の3種類があるが、これらの違いを理解することが、競争環境や今後の成長性を判断するうえで重要となる。

a) 「ペンタブレット製品」
デジタルペンとタブレット(黒い板状のもの)で構成される最も基本的なデバイス※であり、主力製品として貢献してきた。マウスやキーボードと同じようにPCに接続して使用するPC周辺機器である。簡単な構成であることから、プロ向けから入門用まで幅広いラインナップとなっている。プロ向けのハイエンド市場では競争力が維持されているものの、差別化を図りづらい中低価格帯では他社との競合が激化している。また、より操作性に優れ、低価格化も進んでいる「ディスプレイ製品」への需要シフトに対して、同社が戦略的に経営資源をシフトしていることから、ここ数年は減収傾向が継続している。

※「板タブ」と称されることもある。


b) 「ディスプレイ製品」
タブレット(板)が液晶パネル※になったもので、デジタルペンで液晶画面に直接描画できるという点では後述する「モバイル製品」と同じである。一方、OSや記憶装置を持たない入力デバイスという点では「ペンタブレット製品」と同じ性格のPC周辺機器と言える。大型サイズのものは価格帯が20万円~40万円前後で、ユーザーはプロやハイエンドアマチュアが中心となるが、この市場では圧倒的なシェアを誇っている。他方、市場の変化(裾野拡大や「ペンタブレット製品」からの需要シフト等)に対応するため、2019年1月に16インチサイズのエントリーモデルを実売6万円台(税抜き。以下同)で販売すると、7月には22インチサイズ(実売10万円台)、2020年1月には初心者向け13インチサイズ(実売3万円台)と相次いでリリースし、他社(中国メーカー等)からの価格攻勢が厳しいエントリーモデルの領域においても順調に業績を伸ばしている。

※「液タブ」と称されることもある。


c) 「モバイル製品」
入力デバイスとしての「ディスプレイ製品」にOSや記憶装置を搭載した製品であるが、ユーザーの使い勝手からすれば、一般的なペン入力対応のタブレットPC(多くの場合、同社のペン・センサーシステムを搭載)と同じであり、一見すると競合関係(同社にとっては、「テクノロジーソリューション事業」との事業間競合)にあるとも言える。もっとも、入力性能にこだわるユーザーにとって両者の違いは明らかである一方、そうでない一般ユーザーにおいては、あくまでも入力デバイスにとどまる同社の「モバイル製品」よりもタブレットPCを選ぶことが合理的であるため、求められる性能や機能からの棲み分けははっきりしている。

(2) コンシューマビジネス
一般消費者向けにウィンドウズタブレット向けのスタイラスペン、スマートパッド※、デジタル文具など、デジタル端末でイラストレーションやメモ作成等に使用する製品群を販売している。

※付属のペンで紙に記入した手書きのメモをデジタルファイルに変換できるノート型デバイス。


(3) ビジネスソリューション
液晶ディスプレイに直接描写や文字入力ができるビジネス用途向け製品を販売している。特に、デジタルサイン分野(ホテルのチェックインやクレジットカード決済等)、医療分野(電子カルテ等)での利用が進んでいる。

2. テクノロジーソリューション事業
ペン・センサーシステムを、スマートフォンやタブレット・ノートPCメーカーに供給している。特に、市場が拡大しているスマートフォン向けが、サムスン電子<KRX:005930>(Galaxy Noteシリーズ)を中心に伸びている。タブレット・ノートPCメーカー各社からの同社技術への評価も高く、主要メーカーとの取引やプロジェクト数も順調に伸びているようだ。同社は独自のデジタルペン技術※の事実上の標準化(デファクトスタンダード)を推進することにより、規模拡大を優位に進める戦略である。

※電磁誘導(EMR)方式の高速・高精度位置センサー(バッテリー不要)や、アクティブES(独自の静電結合。ただしバッテリー必要)方式の技術。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)



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