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日本株

ワコム Research Memo(4):2020年3月期は大幅な営業増益。「ディスプレイ製品」の戦略が奏功(1)


*15:04JST ワコム Research Memo(4):2020年3月期は大幅な営業増益。「ディスプレイ製品」の戦略が奏功(1)
■決算概要

1. 2020年3月期業績の概要
ワコム
6727の2020年3月期の連結業績は、売上高が前期比1.0%減の88,580百万円、営業利益が同34.1%増の5,567百万円、経常利益が同25.2%増の5,194百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同1.7%増の3,917百万円と売上高はわずかに減少したものの、利益面では大幅な営業増益を実現した。売上高については、2020年2月に入ってからのコロナ禍の影響が下振れ要因となっている。

「ブランド製品事業」が「ペンタブレット製品」を中心に減収となった一方、「テクノロジーソリューション事業」はスマートフォン向けを中心に順調に伸び、その結果、売上高全体ではわずかな減収となった。したがって、2期連続で「ブランド製品事業」のマイナスを「テクノロジーソリューション事業」のプラスでカバーする構造が続いたと言える。ただ、「ブランド製品事業」の中身を見ると、戦略的に注力する「ディスプレイ製品」がエントリーモデルを中心に大きく伸びており、その点は評価すべきポイントである。

利益面では、米国の対中輸入関税引上げや為替相場(円高)の影響など外部要因が利益を圧迫したものの、活動方針として取り組んできた販管費の最適化が奏功し、大幅な営業増益を実現することができた。人件費や販促・広告宣伝費、外注費を中心に効率化を進めた結果、販管費率は27.3%(前期は29.4%)に改善している。ただ、次世代技術等への研究開発費は依然高い水準を維持しており、メリハリの効いた資金配分と言える。最終損益が僅かな増益にとどまったのは、為替差損(営業外費用)の計上のほか、法人税等調整額の影響によるものである(ただし、おおむね予想の範囲内)。

財政状態については、「現金及び預金」が増加した一方、「たな卸資産」が減少したことなどから、総資産合計では51,156百万円(前期末比0.7%減)と大きな増減はなかった。一方、借入金の返済により負債の圧縮が進み、純資産は内部留保の積み増しにより27,735百万円(前期末比9.1%増)と大きく拡大したことから、自己資本比率は54.2%(前期末は49.3%)に上昇した。また、資本効率を示すROEも14.7%と好水準を確保しており、財務基盤の安定性及び効率性のバランスは維持されている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)





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