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三和HD Research Memo(5):三和シヤッター工業と国内子会社が増収増益をけん引、米国・欧州事業は概ね横ばい


*15:05JST 三和HD Research Memo(5):三和シヤッター工業と国内子会社が増収増益をけん引、米国・欧州事業は概ね横ばい
■三和ホールディングス
5929の業績の動向

2. セクター別の動向
(1) 三和シヤッター工業
グループの基幹事業を担う三和シヤッター工業の2020年3月期業績は、売上高2,104億円(前期比6.0%増)、営業利益211.7億円(同15.4%増)と、増収増益で着地した。基幹商品である重量シャッターやビル・マンションドアが増加し、法定検査に伴うメンテナンスサービス事業も堅調に推移した。

営業利益の増減要因を見ると、コストアップや原材料価格の上昇など(減益要因)があったものの、販売数量、販売価格がともに拡大(増益要因)したことで、28.3億円の大幅増益となった。この結果、営業利益率は前期の9.2%から10.1%に上昇し、同社のセクター中、最も高い利益率を維持している。これは、国内市場での圧倒的な強さを背景に、工事費や物流費の上昇などを価格転嫁できているからである。

(2) 国内子会社
三和シヤッター工業以外の国内子会社の業績は、売上高512億円(前期比44.6%増)、営業利益25.8億円(同112.8%増)と、大幅な増収増益となった。

営業利益の増減要因を見ると、販売数量増や販売価格の上昇が、原材料価格の上昇やコストアップを上回ったことに加え、2020年3月期においては鈴木シャッターなどの新規連結による増益効果が大きく、合計で13.7億円の増益となった。この結果、営業利益率も前期の3.4%から5.0%に上昇した。

(3) ODC
米国事業を担うODCの業績は、売上高1,185億円(前期比1.6%増)、営業利益90.3億円(同2.9%増)と、小幅の増収増益であった。ドア事業、開閉機事業は堅調に推移したが、自動ドア事業の減収や、為替の影響もあった。特に開閉機事業では、新商品投入、リテール戦略、メキシコへの製造移行などが奏功し、米国事業を支えた。なお、現地通貨ベースでは、売上高は前期比2.6%増、営業利益も同3.9%増であった。

営業利益増減要因を見ると、販売数量増、販売価格上昇、コストダウンなどの増益要因があったものの、原材料価格の上昇に伴い、2.5億円の微増にとどまった。同社では、上期の低迷が響いて数量が伸びなかったものの、材料価格上昇分はおおむね売価に転嫁できた。以上から、営業利益率は、ほぼ前期並みの7.6%を維持している。

(4) NF
欧州事業を担うNFの業績は、売上高749億円(前期比2.0%増)、営業利益36.9億円(同3.7%減)にとどまった。特に産業用製品事業が業績をけん引、ヒンジドア事業、ガレージドア事業が好調を維持した一方、為替の影響も大きかった。ただ、現地通貨ベースでは、売上高は前期比8.5%増、営業利益も同2.5%増であった。

利益増減を見ると、販売数量増や販売価格上昇による増益要因を、原材料価格、コストアップ、為替影響などの減益要因が上回ったため、1.4億円の減益となった。以上から、営業利益率は、前期の5.2%から4.9%へと低下した。

(5) アジア
2020年3月期より連結対象となったアジアでは、中国、香港、台湾、ベトナムの在外子会社にてシャッター・ドア等の製造・販売を行っており、利益基盤確立のため生産性の向上等に注力した。同地域の売上高は64億円であったが、営業損失3.5億円にとどまった。事業基盤の十分な確立に至らず、更なる地域密着により業績向上を目指す方針だ。

3. 財務状況と経営指標
2020年3月期末の総資産は、主に受取手形及び売掛金、棚卸資産等、流動資産の増加等により、前期末比15,591百万円増加の354,023百万円となった。負債は、主に社債の発行による固定負債の増加に伴い、同11,561百万円増の188,389百万円となった。また、純資産は、主に利益剰余金の増加等により、同4,030百万円増の165,633百万円となった。

以上の結果、自己資本比率は前期末比1.1ポイント減の46.3%であったが、東証1部 2018年度決算短信集計の全産業平均32.2%を上回り、十分な安全性を確保している。また、同社のROA(総資産経常利益率)は9.7%、ROE(自己資本当期純益率)は13.3%で、いずれも全産業平均の4.5%、9.3%を上回り、高い収益力を兼ね備えている。

2020年3月期のキャッシュ・フローの概況を見ると、2020年3月期末における現金及び現金同等物は、前期末に比べ6,641百万円増の54,618百万円となった。

営業活動によるキャッシュ・フローは、主に税金等調整前当期純利益が増加したことにより32,301百万円の資金増加(前期は24,271百万円の資金増加)となった。投資活動によるキャッシュ・フローは、主に子会社株式の取得と固定資産の取得により16,622百万円の資金減少(前期は13,677百万円の資金減少)であった。財務活動によるキャッシュ・フローは、主に借入金の返済と配当金の支払により10,466百万円の資金減少(前期は11,349百万円の資金減少)となった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)



《YM》

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