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日本株

リネットジャパン Research Memo(4):安定収益源であるリユース事業の利益を成長分野へ(2)


*15:14JST リネットジャパン Research Memo(4):安定収益源であるリユース事業の利益を成長分野へ(2)
■会社概要

(2) 事業モデルの優位性
a) リユース事業の強み
1) ローコストオペレーション
リネットジャパングループ
3556が得意とする書籍、メディア商材は、単価が安く、大量の物流をさばく必要があるため、商品センターのオペレーションが重要である。同社は、トヨタ生産方式を導入したローコスト運営を徹底するとともに、中古独特の精緻なオペレーションを構築しており、これが同業他社にとって簡単には追随できない障壁になるとともに、ネット大手が同社と提携戦略を取る理由となっている。また、他社との提携は、規模の経済により効率性をさらに高める好循環につながっている。

2) システム査定による高在庫回転
書籍・メディアでは、100万点以上の商品データベースを構築し、「市場での人気度」と「在庫数」を反映した買取・販売価格のコントロールを実施している。これにより、適正な在庫コントロールが可能となり、年20回以上※の高在庫回転や人気商品における同業他社以上の高価買取を実現している。

※書籍メディア売上高÷期中平均の在庫金額。


3) ワンストップ買取
ネット専業の競合企業はカテゴリー特化型が多いなか、部屋の片付けシーンに応えるサービスとして、本を中心とした幅広いジャンルをワンストップで取り扱っている。これにより、売り手に対する利便性の高さと買い手に対する豊富な品ぞろえを実現している。

b) 小型家電リサイクル事業の強み
1) 参入障壁の高さ
本サービスへの参入には、難関と言われている小型家電リサイクル法の認定事業者免許の取得が必要である。同社グループも2014年1月に認定事業者となった。認定事業者の中心は中間処理業を営むリサイクル会社となるが、異業種から参入するとともに、佐川急便(株)(SGホールディングス
9143グループ)との提携により宅配便での回収スキームを展開するのは現時点で同社が唯一である。また、全国をエリア対象とした第1号の認定※を受けたことから、宅配便による広域回収とインターネットによる回収の効率化を生かし、他社に先駆けて規模の経済を追求することが可能となった。他の認定業者(中間処理業者)とは協業の関係(回収した商品の売却先)となることから、現状において競合はなく、新規参入者にとっても、許認可の取得、宅配便会社及び全国自治体との連携、規模の経済などの面で参入障壁の高い事業モデルと言える。

※一般廃棄物及び産業廃棄物処理について全国約1,700の都道府県及び市区町村ごとの許認可が不要という特例を受けている。


2) 全国自治体との連携
全国の自治体との連携により、本サービスを行政サービスの一環として展開するとともに、「広報誌」や「ごみ分別表」などを通じて宅配回収の告知・普及を進められるところも大きなアドバンテージと言える。2017年4月から開始された「都市鉱山からつくる!みんなのメダルプロジェクト※」(以下、メダルプロジェクト)等により、2020年6月1日現在の連携自治体数は246まで拡大している。

※2020年に開催予定であった東京オリンピック・パラリンピックにおける入賞メダルを小型家電リサイクル由来の金・銀・銅で製作するプロジェクトのこと。当初予定どおり2019年3月末日をもって終了したが、アフターメダルプロジェクトとして、スペシャルオリンピックス等との連携もスタートしている。


3) プラットフォームビジネス
インターネットを介し、各プレイヤーをつなぐことで、同社のバックヤードを介在することなく、回収から処理までを行うプラットフォームビジネスであるところにも特徴がある。すなわち、リサイクルに必要な規模の経済やネットワーク外部性が働く事業モデルであるため、先行者メリットを享受しやすく、既述したように、新規参入者にとっては高い参入障壁になるとともに、同社にとっては各種サービス収入を基盤とした仕組みで稼ぐ収益性の高い事業モデルと言える。

4) 両事業によるシナジー効果(相互送客及び顧客のライフタイムバリューの向上等)
同社は、「ネットオフ」及び「リネット」の両サイトの会員ID を統合することにより、グループとして共通の会員基盤を構築し、グループ全体での送客シナジーを追求する方針である。具体的には、全国の自治体との提携によりリネット会員となった顧客へ、同じ片付けニーズである書籍等の買取金額UPクーポン等を発行して誘導することにより、「買取点数の拡大」と「顧客獲得コストの削減」につなげる一方、ネットオフ会員(メルマガ購読者)に対してはパソコン回収を無料とすることで、リサイクル利用を促し、グループとして顧客のライフタイムバリューの向上を図ることが可能となる。

c) 海外事業の強み
1) 現地政府などとのネットワーク
同社のカンボジアでの事業は、2012年頃にまで遡る。次世代事業の育成及びCSR活動の一環として、現地政府及びJICAなどと連携し、自動車関連制度の整備(車検制度への協力や整備士の育成など)に取り組んできたが、その流れのなかで車両販売・リース、マイクロファイナンス、人材送出し事業へと参入するに至った。したがって、現地政府などとのネットワークを含め、自動車等の販売・リース事業を展開するための基盤を有しているところが大きなアドバンテージとなっている。また、マイクロファイナンス事業についても、これまでのカンボジアにおける実績が有利に働いている上、グラミン銀行系金融機関との連携(ノウハウや幅広い海外ネットワークの活用)によって、さらにネットワークが拡充する効果が期待できる。

2) 成長性及び収益性の高い事業領域
カンボジア経済の発展に比例した成長が期待でき、かつ収益性の高い「自動車」と「ファイナンス」に加え、「人材」の3つの領域で戦略的に事業を展開しており、各事業におけるポテンシャルの高さだけでなく、事業間シナジーの創出※というところにも期待が持てる。

※例えば、自動車整備士の育成として日本に送り出した技能実習生に対して、帰国後の独立開業資金の提供(マイクロファイナンス)のほか、開業後に同社の車両販売(リース)の代理店機能を担ってもらうこと(ネットワーク化)などが考えられる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)





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