June 18, 2020 / 6:17 AM / 20 days ago

Kudan Research Memo(1):新型コロナウイルスの影響懸念も、成長ステージが一段レベルアップ


*15:11JST Kudan Research Memo(1):新型コロナウイルスの影響懸念も、成長ステージが一段レベルアップ
■要約

1. 先端テクノロジー企業に注目される同社のAP技術
Kudan4425は、AP(Artificial Perception:人工知覚)技術の研究開発やソフトウェアライセンスの提供などを事業としている。機械の「眼」に当たるAP技術は、あらゆる産業の基盤を成すDeepTech(深層技術)として、カメラや3次元センサなどが持つすべての機器にとって必須である。こうしたAP技術領域で唯一の商用レベルのアルゴリズムを提供している企業が同社である。このため、世界の先端テクノロジー企業から注目を集めており、自動車や電機を始めとするメーカーが同社の技術を次々採用するなど、同社の中長期的な成長への期待は非常に大きい。また、同社は組織面でも特徴的で、研究開発の英国、管理業務の日本など、創業時よりグローバルな運営体制を構築している。技術開発企業ゆえ従来少数精鋭な組織だが、実際は成長力が強く規模面での拡大も進んでいる。

2. 世界で広がる「KudanSLAM」の採用
同社は、APの基幹技術の1つであるSLAM(Simultaneous Localization and Mapping)を、実用に耐え得る商用レベルまでに独自に高めた「KudanSLAM」をソフトウェアライセンス化し、顧客に提供している。カメラなどセンサのデータをもとに高度な空間認識・位置認識を可能にする「KudanSLAM」は、次世代以降の製品やソリューションに向けて既に幅広く採用されている。現在、グローバル体制を強化しつつ、世界の有力先端テクノロジー企業と提携しながら市場の開拓を進めている。そうしたなかで自動運転やロボティクス、IoT(Internet of Things)、XR(AR:拡張現実やVR:仮想現実など空間拡張技術を総称したもの)といった応用領域の市場が急拡大しており、それに伴って同社の業績も急速に立ち上がってきているところである。

3. LiDAR SLAMの開発とArtisenseの子会社化
同社は、2020年3月期、さらに一段成長ステージを駆け上った印象である。つまり、各層の有力な先端テクノロジー企業との連携が深まり、技術知見を蓄積できるようになったことで、同社技術の適用範囲が拡張、さらにSLAMそのものの強化や、AI・IoTといった他の基盤技術との技術統合へ向けて大きな手が次々と打たれているのである。なかでも中長期成長のための強力なドライバーとなりそうなのが、LiDARとSLAMの統合と米Artisenseの子会社化(予定)である。LiDAR SLAMの開発によりSLAMそのものが強化され、自動運転やロボティクス、XRなどの技術により深く入り込んでいくことになると思われる。また、Artisenseの子会社化により異なるアプローチのSLAM技術が統合され各々のAP技術が相互補完されシナジーが生まれることで、先端テクノロジー企業にとって商用SLAMの真に唯一の提供元になる可能性が出てきた。

4. 新型コロナウイルスの影響は短期ネガティブも中長期はポジティブ
2020年3月期の業績は売上高456百万円(前期比21.3%増)、営業利益9百万円(同92.4%減)となった。業況はおおむね想定どおり順調に進捗したが、新型コロナウイルス感染症の拡大によって人々の往来がストップしたことで、世界各地でプロジェクトの縮小や延期が発生し、当初業績見通しに対し未達となった。2021年3月期見通しについて同社は、売上高を465百万円~675百万円(前期比1.9%増~47.9%増)と幅を持って予想する一方、利益を未定とした。既存も新規も順調に案件が伸びることを期待できるうえ、Artisenseとの共同事業開発なども始まるが、新型コロナウイルスの影響で短期的に不確実性が高まっていることでレンジ幅での売上高のみの開示となっている。しかし、新型コロナウイルスの影響により省人化やリモート化が促進されると見られており、中長期的にはポジティブと言えるだろう。5年~10年で売上高100億円~200億円、営業利益率60%以上に到達することは十分可能と弊社では考えている。

■Key Points
・商用レベルのSLAMは市場で独占的なポジションを形成
・LiDAR SLAMの開発、Artisenseの子会社化で成長に拍車
・新型コロナウイルスの影響は短期ネガティブも中長期はポジティブ

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)



《YM》

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