June 19, 2020 / 6:19 AM / 22 days ago

エバラ食品工業 Research Memo(2):“エバラらしく&面白い”ブランドへ


*15:12JST エバラ食品工業 Research Memo(2):“エバラらしく&面白い”ブランドへ
■事業概要

1. 会社概要と沿革
エバラ食品工業2819は『黄金の味』や『すき焼のたれ』など調味料を製造販売する食品メーカーで、1958年に森村國夫(もりむら くにお)氏によって設立された。当初はソースやインスタントラーメンのスープなどを製造販売していたが、高度経済成長で豊かになった日本人の食卓へ向けて、1968年に『焼肉のたれ』を発売した。女性の社会進出やホットプレートの登場が追い風となって『焼肉のたれ』は大ヒット、家庭における焼肉市場を創出し、焼肉料理の定番となった。さらに、関西の食味に合わせて開発した『黄金の味』は、甘くとろりとした食感に絶妙なネーミングが加わり、全国的なヒットとなった。その後も1980年代の『すき焼のたれ』、1990年代の『浅漬けの素』など、時代時代で日本の食卓に新たなメニューを提案、おいしさと楽しさを広げてきた。そして現在、「こころ、はずむ、おいしさ。」という経営理念のもと中期経営計画「Unique 2023」を推進、コア事業による収益強化と戦略事業の基盤確立、そして“エバラらしく&面白い”ブランドへの成長を目指している。


ニッチ&トップポジションの商品群
2. 事業内容
同社の事業内容は、食品事業、物流事業、その他事業(広告宣伝・人材派遣など)の3セグメントに分けられる。2020年3月期の売上高構成比は食品事業が84.7%、物流事業が11.7%、その他事業が3.6%である。食品事業を2つに分けると家庭用商品と業務用商品になり、売上高構成比は家庭用商品が67.4%、業務用商品が17.3%となる。家庭用商品はさらに、肉まわり調味料群、鍋物調味料群、野菜まわり調味料群、その他群に分けられる。同社の特徴は、このように細分化された家庭用調味料において、国内トップシェアの商品群を多数持つところにある。

(1) 家庭用商品
『黄金の味』、『焼肉のたれ』、『すき焼のたれ』、『浅漬けの素』に代表される同社の家庭用商品は、一般家庭において非常に高い認知度を誇る。各商品とも、同社の「ニッチ&トップポジション」という考えに従って生み出されている。これは、調味料市場を小分けした、焼肉やすき焼きといったニッチマーケットに狙いを定め、新しいが具体的で分かりやすいメニュー提案、人を引き付けるTVCM、売場で目立つ派手な容器によって、シェアを確保していくという考え方である。もちろん、不断のマイナーチェンジにより味や容器、使用シーンの改良を積み重ねることも、シェアの維持に必要な要素である。つまり、市場を創り、育て、シェアを取るという同社のビジネスモデルそのものが強みであり、強いブランド力の源泉になっているのである。

このため、同社の商品群にはトップシェアを誇るものが多い。肉まわり調味料群は『黄金の味』や『焼肉のたれ」に代表される肉料理のための商品群で、『焼肉のたれ』における市場シェアは47.2%(出所:決算説明資料:2017年4月−2020年3月累計販売金額シェア)と高い。鍋物調味料群は『すき焼のたれ』や『キムチ鍋の素』など鍋料理向けの商品群であり、『すき焼のたれ』における市場シェアは62.5%(同)とさらに高い。野菜まわり調味料群では手軽に漬物ができる『浅漬けの素』が人気で、その市場シェアは46.9%(同)とこれも高くなっている。なお、その他群には『横濱舶来亭カレーフレーク』や『プチッとうどん』など、新たな市場創出~シェア獲得を狙う商品群が控えている。

(2) 業務用商品
業務用商品は、たれ・素・スープを中心に幅広く品ぞろえされており、主に外食企業向けに販売されている。商品は『黄金の味』や『焼肉のたれ』、『やきとりのたれ』などの肉まわり調味料群、『がらスープ』や『ラーメンスープ』などのスープ群、『丼のたれ』や『浅漬けの素』、『マドラスカレー湿潤』などのその他群である。また、海外事業は東アジア、東南アジアを中心に展開を進めており、海外売上高の大半が業務用商品、その多くが『焼肉のたれ』と『ラーメンスープ』と見られる。

(3) 物流事業・その他の事業(広告宣伝事業、人材派遣事業など)
もともと食品事業を支えるための周辺業務だったが、ノウハウの蓄積とともに外部向けの商売を徐々に広げ、事業化された。(株)エバラ物流が行う倉庫や貨物運送など物流事業は、現在外部売上比率が6割を超え、物流の合理化・効率化ニーズを背景にさらに外部の売上を伸ばしている。また、(株)横浜エージェンシー&コミュニケーションズが行っている広告宣伝事業、人材派遣事業なども、事業化が進展しているようだ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)





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