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日本株

平山 Research Memo(9):2024年6月期に売上高400億円、営業利益率4%を目標に掲げる


*11:29JST 平山 Research Memo(9):2024年6月期に売上高400億円、営業利益率4%を目標に掲げる
■今後の見通し

2. 中期経営計画
平山ホールディングス
7781はコロナ禍の影響を鑑みて、中期経営数値目標達成時期を1年先送りし、2024年6月期に売上高400億円、営業利益率で4%を目指す方針を掲げた。営業利益としては16億円となり、2019年6月期実績と比較して約8倍に拡大する。2024年6月期における事業セグメント別の売上高は、インソーシング・派遣事業で320億円、技術者派遣事業で40億円、海外事業で25億円、その他事業で15億円となっており、引き続きインソーシング・派遣事業がけん引役となる。また、セグメント利益率では、インソーシング・派遣事業が2019年6月期実績の6.8%から7.8%、同様に技術者派遣事業が1.6%から5.0%、海外事業が-0.6%から2.0%、その他事業が7.8%から7.0%を見込んでいる。

インソーシング・派遣事業では請負比率の上昇と売上規模拡大による販管費率低減により収益性向上を図る。また、技術者派遣事業においても売上規模の拡大によって、採用費・教育費を含めた間接部門の売上比率が低減し、営業利益率を引き上げていく。海外事業については当面は規模の拡大を追わず、黒字定着を優先課題としている。また、その他事業に関してはIoTやAIなど先進技術を取り入れた付加価値の高いコンサルティングサービスを提供していく一方で、大松サービシーズ等の新たな子会社で事業投資も進めていくこともあり、利益率はほぼ横ばい水準で想定している。

市場環境の前提としては、コロナ禍における動向や米中貿易摩擦の長期化がリスク要因となるものの、これらの要因を除けば国内における製造請負・派遣市場は年率6%成長、技術者派遣市場は同8%成長とそれぞれ安定した成長が見込まれており、同社にとっては追い風が続くとの認識だ。こうしたなか同社は、成長戦略として以下の5つのポイントを重点施策として取り組んでいく方針としている。

(1) 新規事業と既存事業の融合による高付加価値サービスの創造
主力のインソーシング・派遣事業においては、製造現場の請負を中心に展開してきたが、サービス領域を工場のインフラ部門やバックオフィス部門、流通・店舗運営部門など顧客企業に応じて拡大し、顧客当たり売上高の拡大を図っていく。主要顧客であるテルモ向けで売上拡大に成功してきた事例を横展開していく。

また、顧客企業の国内外工場の改善コンサルティングをワンストップで提供することにより、売上拡大を推進していく。IoTやSaaSなど先進ITを活用することによって、海外工場の現場改善コンサルティングを国内からリアルタイムで行うことも可能な時代となってきており、同社にとっては顧客企業の海外工場向けを取り込む好機となる。現在、IoTソリューションを活用した現場改善コンサルティングをタイの日系工場で始めている。

IoTやSaaSの活用サービスレイヤーとしては、生産効率の改善、モノづくりの高度化、稼働管理のアウトソーシング、コロナ禍でのオペレーションなど、様々な活用法が考えられる。同社では従来の現場改善コンサルティングにこうしたITソリューションを組み合わせることで協業他社との差別化を図り、顧客企業の生産性向上に貢献しながらシェアを拡大していく戦略だ。特に、コロナ禍において非接触、遠隔がキーワードとなっており、ITの活用が生産現場などでも従来以上に進むことが予想され、同社にとっては追い風になると弊社では見ている。

(2) エンジニア派遣の領域拡大に伴う高付加価値人材の育成と多様な人材採用
IoTやAI等の製造現場への導入が拡がるなかで、エンジニアの需要も多様化してきており、各レイヤーのスペシャリストの需要が今後拡大していくものと予想される。例えば、工場でIoTを導入する場合は、PLCと生産データを分析・可視化していく必要があり、PLCの知識を持つ人材が必要なほか、IoTセンサの取付け・メンテナンス、及びそれらをネットワークでつなげるためのエンジニアが必要で、こうした人材を教育して派遣していくことになる。

人材採用については国内外で積極的に進めていく方針で、国内では2021年6月期以降に採用拠点を現在の2拠点(大宮、大阪)から順次拡大し、新卒採用で年間500名、中途社員の採用で年間3,000名を目標としている。また、採用した社員については全社員無期雇用化していく方針となっている。一方、海外人材の採用についてはミャンマーやベトナムの大学との連携により、2024年6月期までに100名の採用を予定している。また、2019年4月の出入国管理法の改正によって技術実習生の受け入れ業種が拡大したことにより、短期的に300名、中期的に1,000名の受け入れを目指す。

(3) 外国人労働者の受入管理受託サービスを全職種で展開
出入国管理法の改正によって、外国人労働者の受け入れ門戸が広がったことを受け、子会社の平山GSで展開している外国人労働者受入管理受託サービスの需要拡大が見込まれており、これらの需要を取り込んでいく。外国人労働者の送り出し国としてベトナム、フィリピン、ミャンマー、インドネシアの4ヶ国とネットワークを構築しており、4ヶ国の外国人労働者を受入先となる中堅・中小企業に紹介していくことになる。受入先となる企業では、入国前・入国後の教育・研修ができないため、平山GSで教育・研修サービスや労務管理業務受託サービスを提供する格好となる。なお、受け入れた外国人労働者の帰国後の就職支援等も行っている。

改正出入国管理法では、人材不足を補うための外国人労働者の受け入れとして、特定技能の習得を目的とした14職種を指定しており、2024年までに最大34.5万人の受け入れを想定している。直近はコロナ禍の影響で停滞しているが、コロナ禍が収束すれば、再び動き出すものと予想される。同社グループでは既に、電気・電子業界や食品業界など複数の業種において受け入れ実績を持つが、今後、注力する職種として介護や自動車整備業を掲げており、子会社の大松サービシーズが受け入れ先となって事業を拡大していく戦略となっている。当面は先行投資段階で赤字事業となるが、中期的にはグループ内でのシナジーも見込めることから、収益貢献する事業として期待される。

(4) 国内の人材ビジネスパッケージを横展開(タイ、ベトナム、中国)
国内で約30年にわたり蓄積してきた製造請負・派遣、現場改善コンサルティング、人材教育等のノウハウをパッケージ化し、タイ、ベトナム、中国などに横展開していく。タイでは人材派遣、製造請負、現場改善コンサルティング、人材教育を現地日系企業向けに展開しており、約2,000名規模の派遣を行っている。ベトナムでは日系企業を中心に現場改善コンサルティングや人材育成研修、人材管理等のサービスを行っているほか、中国では日本研修ツアー、経営改善指導、各種教育訓練、IoTシステムの導入支援などを展開し、現地学校と契約して人材教育にも注力している。

(5) サービス事業(小売、物流、介護、自動車整備等)顧客の拡大
FUN to FUNでは現在、食品製造業界向けが売上高の約6割を占めているが、今後は人材不足が続く物流倉庫や都市型ミニスーパー向けで売上拡大を図っていく。国内での人材不足を解消するため、外国人労働者の積極活用にも取り組んでおり、人間的な付加価値が求められる職種については人材育成も強化し、旺盛な需要を取り込んでいく戦略となっている。

また、大松サービシーズでは、介護施設と自動車整備のノウハウを生かして、東南アジアから採用する外国人の人材育成を行い、自社で活用していくほか、顧客企業へ派遣を行っていく。3年後には自動車整備で30名、介護人材で300名の外国人を育成することを目標としている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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