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アエリア Research Memo(4):サイバードがもたらしたIPビジネスをフル活用(1)


*15:24JST アエリア Research Memo(4):サイバードがもたらしたIPビジネスをフル活用(1)
■事業概要

3. コンテンツ事業
コンテンツ事業では、パソコンから携帯電話、スマートフォンへと、時代時代のプラットフォームに合わせたゲームを投入してきた。現在はスマートフォンゲームが人気の中心になっているが、アエリア
3758はスマートフォン向けのゲーム開発に定評があり、近年ではヒット作も増えている。また、「イケメンシリーズ」という大型コンテンツを有するサイバードを買収したが、ヒットゲームのラインアップ拡充ばかりでなく、ヒットタイトルから育ったキャラクターをゲーム以外にも展開するIPビジネスも拡大している。

(1) サイバード
2018年6月に子会社化したサイバードは、パズルゲームや占いに定評があるスマートフォンゲームの老舗で、かつアマゾンエコーやグーグルホームなどVoice UI※による音声サービスソリューションなど最新技術の提供も行っている。そのようなサイバードの収益の柱は、ストーリー性の強い女性向け恋愛ゲーム「イケメンシリーズ」である。シリーズ累計の会員数は日本、北米、アジアなど全世界で3,000万人を越え、累計配信タイトル数も13本を誇る超大型の作品となっており、女性向けゲーム市場において圧倒的な支持を受けている。サイバードを子会社化した効果は、こうしたラインアップの充実だけでなく、海外展開や自社キャラクターのIPビジネス化といった、サイバードが20年にわたって蓄積してきたノウハウを、サイバード以外のゲームやキャラクターに応用できることにもある。

※Voice UI:音声入力を使ったAI搭載のユーザーインターフェースで、アマゾンやグーグルが積極展開。


サイバードは、2020年7月に最新作として、フランス民話「美女と野獣」をモチーフにした、「野獣」のような内面を持つ8人の王子と切なくも甘い恋愛体験ができる「イケメン王子 美女と野獣の最後の恋」をリリースした。「イケメンシリーズ」8周年を記念する大作で、事前登録者数が10万人を突破するなどリリース前から人気となっている。併せて、初の公式ファンクラブ「イケメンシリーズファンクラブ(IFC)」をスタート、デートをテーマにした特設サイトの開設やIFCダイヤモンド会員向け特典などキャンペーンを多数展開している。なお、「イケメンシリーズ」は息が長く、5年前にリリースされた「イケメン戦国◆時をかける恋」の人気キャラクターである明智光秀が、2020年春に京都府福知山市のPR武将に就任している。

サイバードのIPビジネスは、当然「イケメンシリーズ」にも応用されている。ゲームのヒットによってファンをつかんだ(独り立ちした)キャラクターなどIPが、アニメやCD、イベント・舞台、出版などゲーム以外、デジタル・リアルを問わずファンと接する場面と時間を増やすことで、周辺グッズやサービスへと収益の幅を広げている。こうしたIPビジネスの展開強化はIPのブランド力を向上させ、IPのブランド力向上はゲームの収益力に跳ね返ってくるなど、収益機会の多様化とリスクの分散を同時に進めつつ正のスパイラルを形成していく。なお、後述するが、従来同社は自社でIPを育成する方針だったが、自社IPの育成には時間がかかること、IPビジネスのノウハウをフルに生かせるようになったことから、他社IPにも適用することで収益機会を増やしていく方針となった。一例として、長らく子供の人気を博している児童書 「かいけつゾロリ」の検定を2020年7月に開始した。

(2) リベル・エンタテインメント
リベル・エンタテインメントは、コンテンツ事業の中核会社で、スマートフォンゲームの開発・運営、コンシューマーゲームの開発、ゲームに関するコンサルティングを主な事業としている。女性をターゲットにした「イケメン育成ゲーム」に絞り込んでゲーム開発を続けたことが奏功し、2015年にスマートフォンゲーム「アイ★チュウ」がヒット、続けて2017年に「A3!」が大ヒットした。さらにIPを利用した周辺ビジネスへと業容の拡大を進めている。ヒット作品の効果は3年、周辺ビジネスへの拡張ができればそれ以上と言われることから、今まさに伸びていく孝行子会社と言うことができる。

「A3!」は、つぶれかけのボロ劇団の総監督になったプレイヤーが、新米イケメン劇団員たちを稽古で育て公演成功に導く、イケメン役者育成ゲームである。全編フルボイスで、資金稼ぎのためのミニゲームも収録されている。2017年1月にサービスを開始、2020年6月には700万ダウンロードを記録する大ヒットとなっている。IPビジネスへの展開は、音楽CDやコミックアンソロジーなどグッズのほか、「MANKAISTAGE『A3!』」など2.5次元化や「SEASON SPRING & SUMMER」などアニメ化もされ、好評を博している。さらに、「A3!」第3部リリースへ向けて、全国のアニメイトや池袋PARCOにポップアップストア「天鵞絨BOOK STORE」を開設、演劇誌「Spotlight」を配布するなど、IPビジネスとの相乗効果でロングラン化が図られている。

リベル・エンタテイメントは「A3!」以外にもヒットを連発している。男性向け初のヒットとなった「蒼焔の艦隊」は、プレイヤーが「蒼焔の艦隊」の総司令官になり、謎の敵−影の艦隊−と戦う本格海戦ゲームである。2020年9月には、他社IPである円谷プロの「ウルトラ怪獣」との限定イベントを実施した。男性向け美少女声優育成ゲーム「CUE!(キュー!)」は、実際の新人女性声優を起用して声優を育成するというリアルとバーチャルの垣根を超えたエンタテイメント性の高いゲームで、早期のIPビジネス拡大を狙っている。いずれも100万ダウンロードを超えるヒットとなっている。直近では、アイドルを育成する恋愛リズムアドベンチャーゲームとしてヒットした「アイ★チュウ」シリーズの第2弾「アイ★チュウEtoile Stage」を2020年4月に配信開始した。ビジュアルを一新したほか、メインストーリーをフルボイス化・フルリライトすることで、「アイ★チュウ」の世界観をより楽しめる仕上がりになっている。こちらも、アニメ化や舞台化が進められている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)



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