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日本株

Iスペース Research Memo(8):PERやEV/EBITDAでは割安に評価


*15:08JST Iスペース Research Memo(8):PERやEV/EBITDAでは割安に評価
■同業他社比較

アフィリエイト運営会社の大手はインタースペース
2122のほかファンコミュニケーションズ、アドウェイズ、バリューコマース、リンクシェア・ジャパン(株)(楽天4755の子会社)の4社が挙げられる。売上高の規模はその他の事業も展開しているため各社ばらつきがあるものの、同社も含めた5社合計のアフィリエイトサービスにおける業界シェアは6割程度とみられ、同社は1割弱のシェアとなっている。

同業他社の特徴について見ると、ファンコミュニケーションズは2020年9月時点で「A8.net」のパートナーサイト数が約285万サイト、稼働広告主ID数で3,198件となっており、パートナーサイト数では業界最大規模となっている。中小企業向け広告ビジネスを長く提供しており、eコマース向けの依存度が比較的高いことが特徴だ。業績面ではスマートフォン向け広告サービス「nend」の事業縮小とともに、ここ数年は減収減益が続いており、2020年12月期も営業利益で前期比27.9%減と大手のなかでは唯一、減益見通しとなっている。ただ、営業利益率については9.2%と4社の中ではバリューコマースに次ぐ水準となっている。

アドウェイズはモバイル向け比率が6割強(対国内広告売上高)となっており、ゲーム系に強みを持つ。特に、ここ数年は機械学習によるアドネットワーク広告配信サービス「UNICORN」の売上が成長してきており、収益増に貢献している。海外事業の損失が続いていることもあり全体の営業利益率は1%台と4社のなかで最も低いが、インターネット広告事業だけで見ると2021年3月期第2四半期累計で8.8%となっている。2021年3月期の営業利益は、広告事業でゲーム向けや漫画アプリ向けが第2四半期まで好調に推移したこと、海外事業の損失が縮小していることなどから、大幅増益を見込んでいる。

バリューコマースは大手の中で唯一、好調な業績が続いている。アフィリエイトサービス事業そのものは2020年4月以降、同社と同様に前年同期比で減少減益に転じているものの、ECソリューション事業が急成長し業績のけん引役となっているためだ。2017年12月期はアフィリエイトサービスが全売上高の8割弱を占めていたが、2020年12月期第3四半期累計では約5割まで低下している。2020年9月末のパートナーサイト数は73万サイト、広告主数は892件で、業種別売上構成比では金融分野が約3割と最も高いが、そのほかは家電製品や旅行、人材と幅広い業種をバランスよく手掛けており、事業利益率も約17%と高いことが特徴となっている。

これら上場企業の中で、同社のインターネット広告事業の事業利益率を見ると、2020年9月期で5.5 %と相対的に低水準となっている。海外事業がまだ収益化していないことや、SFA事業が損失を計上となったことも一因と考えられる。ただ、SFA事業については2021年9月期より黒字化が見込めるほか、海外事業についても中期的には収益貢献が見込まれる。加えて、メディア運営事業との相互連携によってグループシナジーが生まれれば、収益力はさらに向上する可能性があると弊社では見ている。

株価指標について見ると、同社の株価(11月27日終値)は2021年9月期の予想PERで21.5倍、EV/EBITDAで4.67倍となっている。一方で、バリューコマースについては予想PERで31.5倍、EV/EBITDA で16.14倍となっている。EV/EBITDAとは、企業を買収する場合に、買収コスト(時価総額+有利子負債−現預金及び有価証券)を期間収益(営業利益+償却費)の何年分で回収できるかを簡易的に指標化したものとなり、倍率が低いほど買収コストを短期間で回収できることになる(=時価総額が過小に評価)。これらの株価指標が低いと言うことは、株式市場での成長期待が低いことの裏返しでもある。既述のとおり、同社の場合はメディア運営事業において先行投資を積極的に行っていることも業績が伸び悩んでいる一因であり、同事業における収益成長が顕在化してくれば株式市場での評価も変わってくるものと弊社では考えている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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