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日本株

シュッピン Research Memo(4):上期は減収減益も、主軸のEC売上が順調に伸長(1)


*15:14JST シュッピン Research Memo(4):上期は減収減益も、主軸のEC売上が順調に伸長(1)
■決算概要

1. 2021年3月期上期決算の概要
(1) 決算の概況
シュッピン
3179の2021年3月期上期の業績は、売上高が前年同期比19.4%減の14,396百万円、営業利益が同52.8%減の531百万円、経常利益が同50.9%減の548百万円、四半期純利益が同52.2%減の362百万円とコロナ禍の影響により減収減益となった。ただ、期初予想に対しては、売上高、各利益ともに大きく上回る進捗となっている。

コロナ禍に伴う店舗売上の大幅な落ち込みにより、「カメラ」「時計」「筆記具」の3事業が減収となった。店舗売上全体でみると、緊急事態宣言発令による臨時休業(4月11日~5月25日)や店舗営業再開後の時短営業による影響に加え、インバウンド需要の縮小に伴う免税売上の落ち込みにより、前年同期比59.4%減に大きく後退し、業績の足を引っ張った。もっとも、店舗売上の落ち込みは想定内である。一方、EC売上は、コロナ禍の下で好調に推移しており、前年同期比7.3%増と増収を確保し、計画を上回る要因となった。特に、新規Web会員数は7月以降、月5,000名台とコロナ禍前よりも増加しており、第2四半期だけで見ると、自社サイトのEC売上は前年同期比18.2%増の伸びを実現している。コロナ禍に伴う「巣ごもり需要」のほか、カメラ新製品の効果も追い風となり、これまでのEC強化策が軌道に乗ってきたものと捉えることができる。重視するKPIも過去最高水準を更新している(詳細は後述)。

利益面でも、減収による収益の下押しにより減益となった。ただ、計画を大きく上回ったのは、EC売上の上振れによる影響に加え、中古カメラの粗利益率の改善や新品粗利の寄与も大きかったことが理由である。一方、コロナ禍に伴う費用増やポイント引当金の増加※などにより販管費は拡大したものの、粗利益率の改善によりカバーし、計画を上回る利益を確保することができたと言える。

※2019年10月1日からの消費増税に伴い、中小・小規模事業者によるキャッシュレス手段を使ったポイント還元を支援する制度(2020年6月末まで)が導入されたが、同社はその対象とはなっていなかった。したがって、その対抗策として自社ポイント強化を実施した結果、費用の増加(ポイント引当金の計上)を招いたほか、ポイント施策を実施していない他社ショッピングサイト出店分については競争力が低下し、とりわけ価格面が重要な決め手となる新品の販売において苦戦する状況が2020年6月末まで続いていた。


財政状態については、コロナ禍に備え、前期末に増やした手元現金の一部を取り崩した一方、商品在庫の増強や店舗移転に伴う投資を行った結果、総資産は前期末比3.7%減の11,569百万円となった。ただ、手元現金は約20億円の水準を確保している上、流動比率も303.4%と高水準にあることから、財務の安全性に懸念はない。また、自己資本は内部留保の積み増しと配当金の支払いがほぼ拮抗し、前期比横ばいの5,694百万円となり、自己資本比率は49.2%(前期末は47.5%)と若干上昇した。

(2) 販管費の状況
2021年3月期上期の販管費は前年同期比8.8%増の2,232百万円(前年同期+180百万円)と増加し、販管費率も15.5%(前年同期は11.5%)に悪化した。その内訳を見ると、「ポイント引当金繰入額」(同+88百万円)、「地代家賃」(同+29百万円)、支払手数料(同+29百万円)、人件費(同+18百万円)の増加が目立つ。「ポイント引当金繰入額」については、前述のとおり、キャッシュレス決済ポイント還元政策(2020年6月末まで)への対抗策として実施した自社ポイント施策の強化によるものであり、一過性のものである。また、「地代家賃」については、「1カテゴリ = 1オフィス」(詳細は後述)に基づく、「時計」及び「筆記具」事業のオフィス移転拡張によるものであり、戦略的効果を狙った先行費用として捉えることができる。「支払手数料」はEC売上の伸長によるもの、「人件費」はコロナ感染リスク低減にむけた対策※に伴うものである。

※緊急事態宣言中、従業員の感染リスク低減のため、雇用賃金を保証した特別休暇を付与し、週休3.5日体制としたほか、終業時間を早め、残業代を保証する運用を行った。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)





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