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橋本総業HD Research Memo(6):コロナ禍でも積極的な事業領域拡大により2021年3月期は増収増益を目指す


*15:16JST 橋本総業HD Research Memo(6):コロナ禍でも積極的な事業領域拡大により2021年3月期は増収増益を目指す
■業績見通し

1.2021年3月期の業績見通し
橋本総業ホールディングス
7570の2021年3月期の業績見通しについては、売上高138,000百万円(前期比0.1%増)、営業利益3,000百万円(同2.8%増)、経常利益3,200百万円(同0.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益2,200百万円(同3.9%増)とする期初計画を据え置いている。既存分野でのシェアアップ、地域密着型の営業を積極的に推進する方針である。また、仕入価格と販売価格の管理を強化することで売上総利益率向上を推進するとともに、販管費の削減も図る。コロナ禍の影響を予測することは困難ではあるものの、通期では増収増益を目指す。

2021年3月期下期のセグメント別の取り組みとしては、管材類では、機械類とのトータル受注を推進してワンストップ化を図り、省施工商材や金属樹脂加工の提案、西日本エリアでの即納在庫の拡張を進める。衛生陶器・金具類では、商品供給の強化やリフォーム需要への対応、メーカーショールームの活用によるシステム受注の強化を図る。住宅設備機器類では、情報力及び在庫力を強化し商品供給体制に万全を期すとともに、設備や建材など管材以外の住宅設備周辺まで含んだ受注に注力する。空調・ポンプでは、情報力と「4位1体」営業による個別最適提案の強化に加え、空調と電材(照明)の同時更新も提案する。

コロナ禍では、紫外線や光触媒など除菌・殺菌、自動水栓やサーモカメラなど非接触、飲食店など密閉空間の換気・空調、水回りのリフォーム、家事負担を軽減する電化製品、一戸建て志向などが重点商材として挙げられるが、同社はこれらの商材の大半を扱っていることに強みがある。これに加え、同社は「代行力」によってメーカーや顧客の利便性を向上させる方針である。「代行力」とは、メーカーなどでのテレワーク浸透を背景に、拠点でのオフィススペースの提供や一部営業、物流など、本来メーカーなどが行ってきた仕事や機能を代行するという考え方である。すでに同社拠点でオフィススペースの提供を始めており、メーカーなどとの強固な関係作りに力を発揮しつつある。こうした同社機能を背景に、業界や地域、メーカーなどのシェアを拡大し、収益力向上につなげる方針である。

なお「みらい会」については、2020年10月に中部みらい市、九州みらいフェア、中四国みらい市、11月に関西みらい市、12月に東北みらい市を開催した。「みらい会」は、同社と取引先各社が一堂に集る、「4位1体」の考え方から非常に重要なイベントだが、コロナ禍対策として、従来の「東京WEBみらい市」を強化拡充して「みらい市」と同時生配信するハイブリッド型とした。リアルの「みらい市」では通常通りの提案や商談が行われるが、「東京WEBみらい市」ではWebの特徴を生かした共同購入「みらいどんどんセール」やバーチャルショールームのVR配信、ライブコマース、オークションなども行う。なお、12月18日・19日に開催予定だった同社最大規模の「東京みらい市」と「みらい会」合同総会については、コロナ禍により中止となった。

2.事業領域の強化・拡大
コロナ禍でも同社は、引き続き新規分野に積極的に取り組む方針である。営業拠点の新設・強化、物流面や企画提案面での新たな仕組みの構築、タイ現地法人設立、業務提携、組織改編と矢継ぎ早に事業領域の強化・拡大を推進している。より効率的な流通を目指すとともに、海外はもちろん、管材周辺の土木、建材、電材への事業領域拡大を視野に入れているようだ。

2020年4月には秋田、松山、熊本の3拠点を新設し、2021年3月期下期以降には神奈川や兵庫への出店を検討している。また、同月には子会社のみらい物流及びみらいエンジニアリングの事業を開始している。これにより、物流やエンジニアリングといった全社的機能を部門横断的に効率的に活用する考えだ。みらい物流では、自社物流に他社物流も加えてメーカー配送代行を担うことにより、積載効率やメーカーの物流効率向上、外部売上の増加が期待できる。みらいエンジニアリングでは、従来から密接な協力関係にある、優れた施工技術力・情報力を有する(株)トキオ・テックのリニューアル部と、ゼネコン・サブコンとの取引のある橋本総業の特需リニューアル部門の本格的な協業を引き出すことで、リニューアルに関するトータルサービスを提供する計画である。

2020年7月には、タイにHASHIMOTO SOGYO (THAILAND)を設立した。日本国内で培った仕入・販売・物流などの卸機能を生かし、東南アジアの成長を取り込む方針である。住設機器・空調機器の見積請負やユニットバス・システムキッチン・家具などのタイでの受注だけでなく、ベトナムなどの実習生を日本へ派遣することも検討している。

また、2020年9月にはオーテックとの業務提携を決定した。オーテックは管工機材の販売のほか、建物空調における自動制御システムの設計・施工・メンテナンス工事を行っており、両社間で強固な関係を構築することで、全国規模での営業協力が可能となるほか、業務効率化や生産性向上といったシナジー効果を目指すとしている。同年10月には、子会社の橋本総業関西特需部を大和に統合した。大和はサブコン向けに配管資材や配管機材などの販売・施工ノウハウを有し、橋本総業関西特需部は住宅設備機器類の販売に強みを持つため、統合により関西地区での事業展開を強化する方針である。

3.中期成長イメージ
中期成長に向け同社は、130年の歴史を支えてきた「正直、親切、熱心、感謝」という変わらぬ基本精神に加え、「3つのフル」「みらい活動」「進化活動」という取り組みを継続的に進めている。その上で、卸機能の強化とともに事業領域の拡大など積極経営を推進し、中期的な成長と進化を図る方針である。これらにより、2022年3月期に売上高1,600億円、経常利益40億円、自己資本比率40%、ROE9.5%、ROA4.0%の達成を目指している。少子高齢化を背景に新築住宅市場は中長期的に厳しいものの、「新しい生活様式」を背景としたリフォーム需要や公共施設・高齢者施設へのエアコン設置、長期的には都心再開発や自然災害による被害への対応、宿泊施設に対するインバウンドニーズの再拡大など、管材を深掘りし、周辺商材へと事業領域を拡大する余地は依然大きいと思われる。コロナ禍の影響はあるものの、同社の業態特性から影響は限定的と弊社では見ている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)



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