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日本株

学研HD Research Memo(9):事業分野×戦略領域のマトリクス経営により経営資源の最適配分を行う


*15:49JST 学研HD Research Memo(9):事業分野×戦略領域のマトリクス経営により経営資源の最適配分を行う
■学研ホールディングス
9470の新・中期経営計画「Gakken2023」

3. グループ戦略
同社はグループで展開する各事業を全体から俯瞰して、4つの戦略投資分野ごとに分けて各事業を横断した投資戦略を実行できるよう事業運営体制の再編を行った。具体的には、DX、グローバル、幼児、認知症ケアを戦略投資分野と位置付け、各事業における顧客接点や蓄積されているノウハウを統合し、グループシナジーが発揮しやすいような投資戦略を実行していく。事業分野×戦略領域のマトリクス経営を行うことで無駄な投資を省き、経営資源の最適配分を行うことが可能になる。

(1) DX事業
DXについてはすべての事業分野で取り組みを加速していく。教育領域では、塾、家庭、学校とすべての接点でDX化を推進し売上拡大を図り、また、医療福祉領域ではデジタル企業との協業を通じて保育園の運営業務効率化や、顧客へのサービス提供のDX化を推進し、顧客満足度の向上を図っていく。また、介護支援ロボットの導入・活用や、認知症分野でのICTを活用したソリューションの開発なども進めている。さらには、新たなデジタル領域として、e-ラーニング事業の他職種(介護士、教員等)への横展開や学研ECサイトの拡張、東南アジアを中心としたアジアでのIT系大学・企業との協創を加速し、新規事業の創出に挑戦していく。同社ではDX化による収益貢献として、今後3年間で全体の10%以上を目標としている。

(2) グローバル展開
グローバル展開では、教育サービス、介護分野のアジアでの展開のほか、アイ・シー・ネットのODAコンサルティング案件なども含めて、売上規模を2021年9月期見込みの70億円弱から5年後に200億円規模まで拡大していくことを目標としている。

(3) グループ経営による4つの重点施策
同社では今後3年間で、グループガバナンスの強化と資本コスト経営に注力していく方針を掲げている。重点施策としては、1)学研版事業ポートフォリオ経営によるROICの向上、2)グループ事業体制の再編(マトリクス経営の実践)による経営資源の最適配分、3)多様な人財の登用、経営人財の育成、4)キャッシュ・フロー創出と資本効率の向上、の4点を掲げている。

特に資本効率の向上に当たっては、事業別ROICの導入と適正な投資評価・モニタリングの実施、財務の健全性向上等により、今後3年間で200億円の営業キャッシュ・フロー創出と、バランスシートの見直しで100億円のキャッシュを生み出し、これらのキャッシュのうち250億円を戦略的投資(M&A含む)に投下していく計画となっている。


2030年には収益の40%超がデジタル領域、30%超がグローバル事業で占める
4. 長期ビジョン
同社は2030年に向けてのグループビジョンを「想像の先を、創造する」に刷新した。同社の価値創造モデルとして、教育、医療福祉分野を両輪とし、これらにDX事業やグローバル事業を組み込んでいくことで、収益のさらなる成長を目指していく方針となっている。

2030年の長期ビジョンとしては、売上高の40%超をデジタル領域、30%超をグローバル事業で稼ぎ出すことを目標としている。今後10年間で事業領域は変わらないものの、その内容は大きく変わってくることになる。また、2025年9月期時点のマイルストーンとしては売上高で2,000億円、営業利益率で5%超を目標としており、2025年までの5年間でM&Aを含めて500億円の成長投資を計画している。


2021年9月期業績も増益基調が続く見通し
5. 2021年9月期の業績見通し
2020年9月期の連結業績は、売上高で前期比1.7%増の146,000百万円、営業利益で同10.3%増の5,600百万円、経常利益で同8.1%増の5,700百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同20.6%増の2,800百万円となる見通しである。

事業セグメント別では、教育分野の売上高が前期比1.8%減の76,000百万円、営業利益が同51.1%増の3,300百万円となる見通し。学研教室や進学塾の回復を見込む一方、2020年9月期第4四半期に連結対象から外れたメディア事業で数十億円規模の減収要因となるが、利益面では上記利益改善や出版以外の事業の損失改善もあり増益となる。一方、医療福祉分野については売上高で前期比6.9%増の65,000百万円、営業利益で同9.3%増の3,000百万円を見込んでいる。売上高については高齢者施設の拠点数拡大と入居者数の増加により順調に拡大する見通し。利益面でも増収効果で増益となる。また、その他(物流、海外事業等)については売上高で前期比7.5%減の5,000百万円、営業損失で700百万円(前期は146百万円の利益)を見込んでいる。利益については前述したように、同社と学研プロダクツサポートに係る費用について、従来、各セグメントに配分していたものを2021年9月期より、その他セグメントに計上することにしたため、悪化したように見えている。なお、同社は2021年9月期より「教育サービス」「教育コンテンツ」「教育ソリューション」を統合し、「教育分野」とするセグメントの変更を行うとしている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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