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神戸物産 Research Memo(7):2021年10月期も業務スーパーの新規出店効果で増収増益が続く見通し


*15:17JST 神戸物産 Research Memo(7):2021年10月期も業務スーパーの新規出店効果で増収増益が続く見通し
■今後の見通し

1. 2021年10月期の業績見通し
神戸物産
3038の2021年10月期の連結業績予想は、売上高が前期比0.04%増の341,000百万円、営業利益が同4.0%増の24,800百万円、経常利益が同4.9%増の24,800百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同6.3%増の16,000百万円と増収増益を計画している。連結対象から除外したクックイノベンチャー事業の影響を除いた既存事業ベースの業績成長率を試算すると、売上高は約5%増、営業利益は約6%増となる見通しだ。

業務スーパー事業の業績予想前提は、店舗の純増数で45店舗、既存店向けの商品出荷実績は前期比で微増を見込んでいる。例年、既存店向け出荷額については2~3%増を前提に計画を立てていたが、前期はコロナ特需により3月~5月の売上高が急増したため、その影響も考慮して保守的に策定した。第1四半期の出荷額は既存店ベースで1ケタ台の伸びが続くと予想されるが(11月は3.6%増)、2021年3月~5月は10%前後減少する可能性がある。このため、例年3月から4月にかけて実施しているセールでは、セール対象商品なども拡充することで購買意欲を高め、既存店向け出荷額の落込みを抑える方針となっている。

なお、同社はここ数年の業容拡大に伴い本社が手狭となってきたことから、新本社をJR加古川駅付近に建設しており、2021年2月に完成、3月に移転する予定となっている。土地・建物合わせて20億円の投資額となっており、本社管理棟のほか研究開発棟、立体駐車場等を建設している(各3階建て)。収容能力としては、既存本社の2倍のスペースを確保することになり、新卒社員の採用も強化していく予定にしている。

(1) 業務スーパー事業
業務スーパー事業に関しては、前述の通り店舗数で前期末比45店舗増加の924店舗を目指している。引き続き九州エリアを中心に店舗の拡大を推進していく方針だ。純増数としてはここ数年の32~34店舗から加速する計画となっているが、2020年12月20日時点で既に25店舗(うち、リニューアルオープン7店舗)を出店、2ヶ月間で17店舗の純増(うち、九州エリア6店舗)となっており、滑り出しは極めて順調だ。九州エリアについてはFCオーナーも出店意欲が旺盛なため、物件さえ見つかれば出店できる勢いとなっているようで、前期同様に計画を上回る可能性もある。

商品戦略としては引き続きPB商品の拡充を進めていく予定となっている。なかでも、注目されるのが牛・豚肉の加工品(スライス、ミンチ肉等)の販売を開始したことだ。2020年7月から神奈川県内のグループ工場にて加工処理を行い、関東1都3県の30〜40店舗の業務スーパーに出荷を開始している。月を追うごとに販売額も増加しており、今後、能力を拡大していく予定にしている。精肉部門については、今まで鶏肉の加工販売を関東では朝びき若鶏(群馬県)、関西・中国エリアではグリーンポートリー(岡山県)において養鶏から一貫して行ってきた。いずれも好調に推移していることから、次の生鮮食品のPB商品として牛・豚肉の加工品を取り扱うことにした。ガスパック包装で消費期限を5日程度に延長するなど、利便性と安全性を高めて販売している。利益貢献度は高くないものの、精肉部門の商品を拡充することで店舗集客力のアップと売上増が期待できると見ている。食品スーパーでは一般的に、精肉部門の売上構成比が15%程度だが、同社は鶏肉のみだったため、それよりもかなり低い水準にとどまっていた。今後、牛・豚肉も商品ラインナップに加えることで、精肉部門並びにPB商品の売上構成比率を引き上げていく。現在の神奈川の工場では能力的に40~50店舗までが限界のため、新たな製造拠点を整備していくことや牛・豚肉加工商品の認知度向上等が今後の課題となる。

このほか、主な設備投資計画としては宮城製粉(株)の石巻、角田工場の生産品目を整理するとともに、スイーツやレトルト食品等のラインを増設して生産能力の増強を図るほか、朝びき若鶏では処理工程に省力化機器を導入して生産性を向上する。また、冷凍食品の製造販売を行う(株)ターメルトフーズでは現工場の老朽化に伴い、新工場の建設を行っており、完成後に移転する予定となっている。また、物流面では各所に点在していた倉庫の集約化を図り、物流センターへの配送コストの抑制に取り組んでいく。また、仙台に新たな物流センターを開設する予定となっており、北海道の業務スーパーには仙台の物流センターから配送できる体制を整備し、効率化を進めていく。

なお、キャッシュレス決済導入店舗は2020年10月末時点で約75%と徐々に増えつつある。首都圏では80%台となっているものの、愛知県のように導入が進んでいない地域もある。ただ、キャッシュレス決済システムの導入による売上増効果が確認されていることから、今後もFCオーナーに対して導入を提案していく方針となっている。

(2) 神戸クック事業
神戸クック事業の業績は増収増益で見込んでいる。外食事業の「神戸クック・ワールドビュッフェ」については、コロナの影響により、2021年10月期も厳しい1年になると見ている。このため、各店舗ではメニューの見直しや人件費の抑制などに取り組むと同時に、2020年9月からはネット予約が可能なテイクアウトサービスを開始している。取り組みが先行している店舗については月次ベースで収支均衡ラインまで回復しているところもあり、一定の成果は出始めている。とは言え、コロナの影響が長引くようだと厳しい収益が続くものと予想される。

こうした外食事業の不振をカバーするのが「馳走菜」となる。2021年10月期も業務スーパーの出店に合わせて店舗数が拡大する見通しだ。2020年12月20日時点では前期末比で4店舗増の29店舗となっており、5年後には100店舗体制を目指す。

(3) エコ再生エネルギー事業
エコ再生エネルギー事業も増収増益が見込まれる。前述したように2020年10月期の業績はバイオマス発電の収益が一時的要因によって悪化したが、直近の収益力は回復しているためだ。また、新たな太陽光発電所として岬町プロジェクト(大阪府、10MW)の稼働が2021年5月頃に開始する見込みとなっている。想定売電額は年間4億円弱となるため、下期だけで2億円強の増収効果が見込まれる。

そのほかのプロジェクトでは、2022年に西白河プロジェクト(福島県、17MW)、2022~2023年に東松島プロジェクト(宮城県、30MW)の建設・稼働が予定されている。当初の計画では岬町プロジェクトを含めた3案件で合計約170億円の設備投資、売電収入額として年間20億円程度を見込んでいたが、設備投資額に関しては太陽光パネルの価格が下落していることもあり、140~145億円程度に収まる見通しとなっている。順調に進めば2024年10月期にエコ再生エネルギー事業の売上規模は約45億円と前期実績の1.9倍まで拡大することになる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)





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