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日本株

オークファン Research Memo(6):2020年9月期は創業来13期連続の増収及び最高益を更新


*15:06JST オークファン Research Memo(6):2020年9月期は創業来13期連続の増収及び最高益を更新
■決算概要

1. 2020年9月期の業績
オークファン
3674の2020年9月期の業績は、売上高は前期比18.7%増の7,874百万円、営業利益は同20.8%増の820百万円、経常利益は同20.4%増の808百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同31.0%増の428百万円と増収増益となり、創業来13期連続の増収及び最高益更新を実現した。

売上高は、「在庫価値ソリューション事業」が堅調に推移する一方、「商品流通プラットフォーム事業」の伸びが増収に大きく寄与した。特に、コロナ禍に伴う環境変化(EC市場の活性化、滞留在庫の増加等)を追い風として、第3四半期以降で急拡大している。また、「インキュベーション事業」についても、ベンチャー投資※に係る営業投資有価証券の売却益が業績に大きく貢献した。

※2020年3月26日に東証マザーズに株式上場したサイバーセキュリティクラウド
4493によるもの。


利益面でも、認知度向上に向けた広告宣伝費※など先行投資を継続しながらも、一部事業の見直し等による販管費の削減や「商品流通プラットフォーム事業」の大幅な利益成長により営業増益を実現。営業利益率も10.4%(前期は10.2%)と10%水準を維持した。

※創業来初めて、タレントを起用した本格的なプロモーションを開始した。


財務面では、「インキュベーション事業」における「営業投資有価証券」の評価替え(ベンチャー投資先の株式上場に伴うもの)により、総資産が前期末比142.6%増の13,382百万円と大きく拡大した。一方、自己資本も「営業投資有価証券」の評価替えにより「その他有価証券評価差額金」が増加し、同152.5%増の8,102百万円に拡大したことから、自己資本比率は60.5%(前期末は58.2%)と若干上昇した。一方、資本効率を示すROEは、自己資本の増加に伴って7.6%(前期は11.1%)に低下している。今後はベンチャー投資で獲得したキャッシュや内部留保をいかに今後の利益成長につなげていくのかがポイントと言える。

各事業の業績は以下のとおりである。

(1) 在庫価値ソリューション事業
売上高は前期比0.8%増の1,932百万円、セグメント利益は同8.6%減の367百万円と増収ながら減益となった。個人・SMB向け分析ツール「aucfan.com」の有料会員数が伸び悩んでいるものの、「zaicoban」や「タテンポガイド」など大・中小企業向けソリューション型サービスの拡販に取り組んだ結果、増収を確保した。もっとも、「aucfan.com」についても一般会員数(無料)は増え続けており、副業ニーズの高まりなどを背景として潜在市場は拡大していると言える。一方、利益面では、認知度向上に向けた広告宣伝費の投入や追加機能開発に向けた投資を継続したことで減益となった。

(2) 商品流通プラットフォーム事業
売上高は前期比19.9%増の4,821百万円、セグメント利益は同372.4%増の324百万円と大きく拡大した。売上高は上期が低調に推移したものの、第3四半期以降、コロナ禍をきっかけに環境変化(EC事業の活性化、副業ニーズの広がり、企業の滞留在庫増加など)が一気に加速したことで大きく拡大した。特に、国内最大級のBtoB仕入れサイト「NETSEA」は4月に過去最高流通額を記録したほか、年間流通額でも前期比24.1%増の8,124百万円と大きく伸びた。また、法人向け商品流通化支援の「リバリュー」も過去最高益を更新するとともに、年間流通額も前期比87.4%増の2,003百万円と拡大している。さらには環境意識の高まり(食品廃棄ロス削減など)から、寄付型ショッピングサイト「Otameshi」についても着実に伸びているようだ。利益面でも、収益性の高い「NETSEA」を中心とした売上高の伸びにより大幅な増益を実現。セグメント利益率も6.7%(前期は1.7%)に大きく改善した。

(3) インキュベーション事業
売上高が前期比57.2%増の1,270百万円、セグメント利益が同12.1%減の503百万円と増収減益となった。前期に引き続き、ベンチャー投資に係る営業投資有価証券の売却益が業績に大きく寄与した。なお、今回の株式上場に至ったベンチャー投資先については、事業との関わりはないものの、大規模なキャピタルゲインの獲得により今後の成長資金を確保できた点においては、同社の企業価値向上に大きく貢献するものとして評価することができる。

2. 四半期業績の推移
四半期業績の推移を見ると、売上高は「在庫価値ソリューション事業」が総じて堅調に推移した一方、「商品流通プラットフォーム事業」については、季節要因を含めて、第1四半期及び第2四半期に伸び悩んだものの、第3四半期以降、コロナ禍による影響を追い風として急拡大してきた。また、利益面では、「インキュベーション事業」における営業投資有価証券の売却益による一過性の影響を除いても、第3四半期以降、「商品流通プラットフォーム事業」による利益貢献が大きくなっているところに注目すべきである。

3. 2020年9月期の総括
以上から2020年9月期を総括すると、ベンチャー投資のキャピタルゲインによる上乗せ分を除けば、主力事業については上期業績がやや低調に推移したものの、コロナ禍による環境変化を追い風として、下期業績の伸びにより増収増益を確保したところは評価できるポイントである。特に、注力する「NETSEA」などを中心に「商品流通プラットフォーム事業」が足元で急拡大しているところは、流通市場の構造的な変化(オフラインからオンラインへの流れ)を示すものとして、今後に向けて明るい材料と言えよう。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)





《NB》

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