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エリアリンク Research Memo(4):2020年12月期はおおむね期初予想通り、減収減益も当期純利益は黒字転換


*15:04JST エリアリンク Research Memo(4):2020年12月期はおおむね期初予想通り、減収減益も当期純利益は黒字転換
■業績動向

1. 2020年12月期の業績概要
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8914の2020年12月期業績は、売上高22,477百万円(前期比23.4%減)、営業利益2,275百万円(同24.9%減)、経常利益2,161百万円(同28.0%減)、当期純利益2,225百万円(前期は1,753百万円の損失)となった。コロナ禍という厳しい経済環境の中でも、おおむね期初計画通りに着地した。利益面では、前期に計上した一過性利益16億円(神田共同ビル売却益6億円及びストレージ流動化9億円)がなくなったことが減益の主因となる。一方で、コア事業のストレージ運用は大幅増益となり、全体の業績を下支えしている。また、当期純利益は期初予想を7.1%上回り黒字転換した。これは、2019年12月期に計上した買戻損失引当金のうち、当期において買い戻さないことが確定したコンテナに対する引当金を取り崩すことにより、買戻損失引当金戻入益を1,477百万円計上したことによる。

2020年12月期について総括すると、リモートワークが増加したことにより自宅整理の動きもあるなど、ストレージ事業にとってプラスに働いた面もあったようだ。

セグメント別では、ストレージ運用が大幅増益を計上した反面、土地権利整備事業は在庫圧縮に伴い利益率が低下した。

(1)ストレージ事業
ストレージ事業の売上高は14,773百万円(前期比33.1%減)、営業利益は2,184百万円(同5.4%減)となった。また、同事業のシェアは、売上高で65.7%(前期は75.3%)、営業利益で63.3%(同55.0%)、営業利益率は14.8%(同10.5%)とコア事業として十分な伸びであったと言える。ストレージ事業では、前期より毎月収益が安定的に積みあがるストック型の事業を収益基盤とする方針を掲げ、屋内型アセットタイプである「土地付きストレージ」の自社による長期保有やコンテナの自社投資出店を進めた。

コア事業のストレージ運用の売上高は14,027百万円(前期比9.6%増)、営業利益は2,333百万円(同52.0%増)と大幅な増収増益となった。コロナ禍による市況悪化を見据え、厳選出店に加え低稼働物件の移転・解約により、管理室数の増加ペースは減速したものの、利用申込みの獲得は堅調に推移したため、稼働率が80.66%と前期末比3.82%pt向上した。また、コンテナの買い戻しによる自社保有化の影響で収益率が改善したことに加え、キャンペーン抑制に伴う値引率の改善や、既存現場のコストについて抜本的な見直しを行った効果もあった。一方、投資家への販売による「一過性」の収益比率を下げたことにより、ストレージ流動化の売上高は746百万円(同92.0%減)、営業損失は148百万円(前期は773百万円の利益)となった。

(2)土地権利整備事業
土地権利整備事業の売上高は6,063百万円(前期比12.2%増)、営業利益は872百万円(同35.1%減)となった。また、同事業のシェアは、売上高で27.0%(前期は18.4%)、営業利益で25.3%(同32.0%)、営業利益率は14.4%(同24.9%)となった。コロナ禍による市況悪化を見据え、手元流動性を確保するために一時的に仕入れを停止し、在庫圧縮に注力するなどの販売活動の影響により利益率が低下した。また、ビジネスモデルの再構築を目指し過去の在庫を処分したことも要因となった。

(3)その他運用サービス事業
その他運用サービス事業の売上高は1,640百万円(前期比11.0%減)、営業利益は396百万円(同27.6%減)となった。また、同事業のシェアは、売上高で7.3%(前期は6.3%)、営業利益で11.5%(同13.0%)、営業利益率は24.2%(同29.7%)となった。保有不動産の賃貸管理を行うアセット事業は、コロナ禍の影響を受けた一部テナントからの賃料の減額要望等が発生したことにより減収となったが、稼働状況は堅調に推移した。貸会議室事業は、コロナ禍の影響で利用が減少したことにより大幅な減収減益となった。なお、既述のとおり当該事業は、経営資源を主力事業に集中する観点から2020年12月をもって事業撤退した。オフィス事業は好調な稼働率を維持しており、新型コロナウイルス感染拡大防止を目的としたサテライトオフィス需要を取り込む施策に注力した。

2. 財務状況と経営指標
2020年12月期末の流動資産は、前期末比3,956百万円減少し15,947百万円となった。これは主として現金及び預金が1,925百万円、販売用不動産が2,790百万円それぞれ減少したこと等による。固定資産は同1,638百万円増加し24,755百万円となった。これは主として建物が791百万円、コンテナの買取り等の影響により工具、器具及び備品が2,150百万円それぞれ増加したこと等による。この結果、資産合計は同2,317百万円減少し40,702百万円となった。

流動負債は、前期末比5,127百万円減少し6,785百万円となった。これは主として短期借入金が562百万円、未払法人税等が1,362百万円、買戻損失引当金が2,897百万円それぞれ減少したこと等による。固定負債は同1,089百万円増加し15,777百万円となった。これは主として長期借入金が637百万円減少したこと等に対して、長期未払金が2,385百万円増加したこと等による。この結果、負債合計は同4,037百万円減少し22,563百万円となった。

純資産合計は、前期末比1,720百万円増加し18,139百万円となった。これは主として繰越利益剰余金が1,719百万円増加したこと等による。

以上から、長・短期借入金、社債、リース債務を合計した有利子負債は、前期比1,709百万円減少し12,377百万円となった。他方、自己資本比率は前期の38.2%から44.6%へと大きく改善した。2019年度東証1部の不動産業平均の30.7%を大きく上回っていることからも、高い安全性を確保していると評価できるうえ、同社が目標とする50%にも近づいている。加えて収益性においても、ROA(総資産経常利益率)5.2%、ROE(自己資本当期純益率)12.9%と、2019年度東証1部不動産業平均の4.3%、8.5%をそれぞれ上回っている。

2020年12月期の現金及び現金同等物の期末残高は、前期末比1,925百万円減の9,776百万円となった。

営業活動によるキャッシュ・フローは2,546百万円の収入となった。主な内訳は、買戻損失引当金の減少2,897百万円、法人税等の支払額2,010百万円等の減少要因に対して、税引前当期純利益3,284百万円、たな卸資産の減少額2,537百万円、減価償却費計上額783百万円等の増加要因による。

投資活動によるキャッシュ・フローは2,228百万円の支出となった。主な内訳は、有形固定資産の取得による支出額2,178百万円等の減少要因によるものだ。

財務活動によるキャッシュ・フローは、2,240百万円の支出となった。主な内訳は、長期借入れによる収入2,449百万円の増加要因に対し、短期借入金の減少562百万円、長期借入金の返済による支出額3,119百万円等の減少要因による。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)



《YM》

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