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ホットリンク Research Memo(4):2020年12月期は売上高で過去最高更新。構造改革奏功し、損益も大幅改善


*16:14JST ホットリンク Research Memo(4):2020年12月期は売上高で過去最高更新。構造改革奏功し、損益も大幅改善
■業績動向

1. 2020年12月期業績の概要
ホットリンク
3680の2020年12月期の連結業績は売上高で前期比18.7%増の4,385百万円、営業損失で25百万円(前期は1,699百万円の損失)、税引前損失で84百万円(同1,707百万円の損失)、親会社の所有者に帰属する当期利益で18百万円(同1,634百万円の損失)となった。SNSマーケティング支援サービスとDaaS事業の増収が寄与し、通期売上高は過去最高を更新した。また、利益面でも増収効果に加えて2019年12月期から取り組んできたコスト削減効果などを背景に、大幅な改善を見せた。

損失の大幅な縮小の要因となったコスト削減施策は以下のとおりとなる。SNSマーケティング支援事業では、SaaS事業の新規ツール開発を2019年12月期中に停止し、開発部門の人員を技術が生かせる有望企業にチームごと転籍させ、開発部門の人員を適正化した。これによって開発部門における人件費が削減された。また、新規ツールの既存資産を2019年12月期に除却させたことから、2020年12月期の減価償却費は前期比で12.3%、金額ベースで59百万円減少した。SNSマーケティング支援サービス関連業務でAIを活用したことから自動化・省力化が進み、生産性も高まった。DaaS事業では新規事業の選別と停止を進め、注力事業以外の人員を2019年下期に縮小したほか、システム/データセンターの効率化も継続した。クロスバウンド事業については、外部パートナーであった中国の普千社を2020年1月よりグループ内に取り込んだことによって外注費が削減されたほか、伸びが顕著なアウトバウンド領域に人員を集中させたことで生産性も高まった。

そのほか、販売費及び一般管理費は前期比11.7%減の1,674百万円と大幅に減少した。主な要因は、コスト削減の一環で業務委託費と広告宣伝費を減らしたほか、従業員の在宅勤務と出張の自粛を進めたことで旅費交通費なども減少した。


中国消費持ち直しでアウトバウンド売上高は2.3倍
2. 事業別の動向
(1) SNSマーケティング支援事業
SNSマーケティング支援事業の売上高は前期比50.0%増の1,434百万円となった。このうち、SNSマーケティング支援サービスの売上高は同2.1倍の993百万円と急拡大した。コロナ禍の影響によって2020年4~5月にかけてのイベント関連など一部業種の顧客がプロモーションを抑制し、案件の延期やキャンセルなどが発生した。結果として2020年12月期は売上高が一時減収となったものの、新しい生活様式のなかでSNSマーケティングの重要性が高まったことを背景に同年6月より回復傾向となった。支援先顧客の売上が増加するといった成功事例が積み上がり、マーケティング専門メディアに掲載されるなどサービスに関する顧客評価も広まったことで、案件増加につながった。また、既存顧客の過半数でアップセル・クロスセルに成功し、客単価も上昇した。

より詳細な動きとして、旺盛なSNSマーケティングの需要に対応し、SNS広告・SNS運用コンサルティングの営業人員を前期末比15名増の37名に増強したほか、AI搭載自社ツールの導入(広告入稿システムを2020年12月期第2四半期に導入)によって業務効率の向上を図ったことなどが高成長につながった。独自ソリューションによってサービスのラインアップも拡充しており、新たなサービスとして2020年12月期第1四半期にInstagramを活用したマーケティング支援を開始した。また女性向けコンテンツ開発サービスや、Twitter上でアニメーションを活用した動画ソリューションの提供を開始した。第2四半期には「タレント在宅動画制作パッケージ」「SNSライブコマース」「社員インフルエンサー化支援サービス」などを開始している。第3四半期には映像制作プロダクションのTHINGMEDIA(株)と業務提携し、SNSライブ配信や、制作から配信までワンストップでSNS動画広告の支援が可能となった。加えて「SNSマーケティング」におけるホットリンクのブランドを確立するため、各種メディアへの取材協力や社員によるSNSマーケティング関連の書籍を多数出版している。

一方で、SNS分析ツールの売上高は前期比7.7%減の441百万円となった。営業人員をマーケティング支援サービスに集中したことで新規契約件数が減少した。

(2) DaaS事業
DaaS事業の売上高は世界の主要SNSデータアクセス権の販売が堅調に推移し、前期比11.5%増の1,837百万円となった。2020年5月には世界最大級の知識共有プラットフォームである「Quora」(月間訪問者数で約3億人)の独占的データアクセス権の販売契約を締結し、足元の業績に寄与している。また同年10月には、Effyisが米ブログサービス「Tumblr」のデータアクセス権の販売契約も締結した。Tumblrはテキスト・画像・動画・音声など種別を選ばず投稿できるブログプラットフォームで、18言語で展開されており、ブログ数は5億以上、1日の投稿件数は1400万超となっている。Z世代(1995年以降に生まれた世代)のクリエイターが多く利用し、一般的なSNSと比較してより先鋭的なユーザーのニーズが把握できるという。これを受け、同社の保有するデータ資産の価値はより高まったと弊社は見ている。なお、ここ数年でインターネット上の個人情報管理のルールが厳格化される傾向にあるが、この傾向は正規のデータアクセス権を保有するEffyisにとって、中長期的に競争力の向上につながるポジティブな流れであると弊社では考えている。

(3) クロスバウンド事業
クロスバウンド事業の売上高は前期比2.0%増の1,113百万円となった。新型コロナウイルスの感染防止策として中国からの入国が制限された2020年2月から、訪日中国人向けプロモーション(インバウンド)需要が停止した。一方、中国市場向けプロモーション(アウトバウンド)においては、2020年12月期第2四半期以降に中国国内で購買意欲の回復が見られ、同社の顧客企業の中国市場向けプロモーション需要が膨らんだ。そのほか、2020年11月には新しくターゲットサンプリングサービス「意中盒(イーヂョンフー)-SURPRISE BOX-」の提供を開始した。同サービスは中国の消費者について年齢・性別・居住地のほか、興味関心・行動パターンなどもスクリーニング要素としてターゲットを選定し、商品サンプルを提供する。その後、商品を試した消費者からアンケートを回収し、分析・レポーティングするサービスである。

同事業は2019年12月期までインバウンド向けプロモーション案件が全体の約6割、アウトバウンド向けプロモーション案件が約4割を占めていた。しかし、2020年12月期では上記環境を背景にアウトバウンドの売上が前期比2.3倍にまで増え、通期では売上の大半を占めるに至った。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 石津大希)



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