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アルプス技研 Research Memo(3):設計事務所から、顧客の要請に応じて技術提供する高度技術者集団へ(2)


*15:53JST アルプス技研 Research Memo(3):設計事務所から、顧客の要請に応じて技術提供する高度技術者集団へ(2)
■会社概要

3. 事業概要
(1) アウトソーシングサービス事業
アウトソーシングサービス事業は、アルプス技研
4641の中核事業である。同社は、ものづくりの上流工程である開発・設計分野に特化し、開発設計エンジニアによる高度技術サービスの提供をビジネスモデルの中心に位置付けている。

サービス提供の形態には派遣と請負の2つがあり、顧客の多種多様なニーズに対応し、同社エンジニアのより高いパフォーマンスを発揮させている。派遣については、スポット派遣(エンジニアの単独派遣)とチーム派遣(各種高度技術を有した構成メンバーによる技術者チームが、製品開発・設計業務を行うもの)の形態がある。請負についてはプロジェクト受託(設計・試作・製造・評価を単独または一括で請負う)で、オンサイト(客先構内常駐型)とオフサイト(同社テクノパーク等への持帰り型)がある。

また、設計事務所として創業された当初から、「機電一体設計」をコンセプトとし、メカトロニクス全域の技術ニーズに対応している。特に、ものづくり拠点(自社工場)を持つユニークな業態を強みに、グループ全体で開発→試作→製造→評価にわたるマニュファクチュアリングのすべてのプロセスの対応が可能な体制を有している。なかでも、同社の主な技術対応領域は上流工程で、基礎研究、製品企画、構想設計、詳細・量産設計、試作・実験、評価・解析などであり、高度な技術力を要する領域に優位性を持っている。

技術分野では、機械設計、電気・電子設計、ソフト開発、化学などが中心である。高度ネットワーク社会への変遷に伴い、IoTやAI等、先端技術の開発設計や、更なる需要が期待される3D-CAD、CAE技術、航空宇宙関連、医療関連、ロボット開発技術など様々な先端技術を重点項目としている。したがって、顧客企業の業種としては、自動車、半導体・LSI、産業機器、デジタル・精密機器、航空・宇宙・防衛、医療・福祉機器など多岐にわたる。

(2) グローバル事業
現在の海外子会社は、台湾の臺灣阿爾卑斯技研股フン、中国の阿邇貝司機電技術(上海)のほか、2020年10月に設立したミャンマーアルプス技研の3社となっている。海外の日系企業等に対する生産設備等の据付業務及びメンテナンス業務並びに付随する人材サービスの提供に加え、ミャンマーアルプス技研では「アルプス技研高等職業訓練大学校」の運営を通じて、技術・農業・介護など様々な分野で活躍できる人材育成事業も手掛けている。経済のグローバル化が進展するなかで、グローバル事業の拡大は戦略軸の1つとなっている。

(3) 新規事業(農業・介護関連分野)
2018年4月に設立したアグリ&ケアが展開している。立ち上げ期であるため、報告セグメントは現時点で「アウトソーシングサービス事業」の中に含まれている。成長産業へと向かう農業関連分野、人手不足が顕著となっている介護関連分野に対して、新たなモデルの人材派遣市場を創出するところに狙いがある。これらの分野は、AIやIoT、ロボットなどの最先端技術の導入や外国人材の活用がカギを握ると言われており、これまで培ってきた高度な技術力と人材育成(外国人材の採用を含む)のノウハウを生かせる領域で先行者利益を目指す戦略と考えられる。

4. 沿革
同社は、創業者の松井利夫(まついとしお)氏が「機電一体設計」をコンセプトとし、1968年に同社の前身である松井設計事務所として創業した。当時は、電気設計と機械設計が別々に行われており、そこから発生する様々な不具合を解決するために「機電一体設計」という独自で斬新な手法を顧客企業に提案していった。オイルショックをはじめ様々な困難に遭遇したが、不断の努力により「顧客の要請に応じて技術提供する」総合エンジニアリングアウトソーシング企業として顧客の評価を着実に高めている。さらに、現 代表取締役社長の今村篤(いまむらあつし)氏の下で、開発・設計などの上流工程に特化した人材の育成に注力し、新卒技術者の早期戦力化などにより業績向上・事業拡大を図っている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)



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