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日本株

トレードワークス Research Memo(1):新規顧客の獲得、新領域・新サービス進出により、成長ステージへ


*15:51JST トレードワークス Research Memo(1):新規顧客の獲得、新領域・新サービス進出により、成長ステージへ
■要約

トレードワークス
3997は証券会社やFX会社等の金融業界を主要顧客とする独立系システム開発会社である。インターネット証券取引システムを中心に、ディーリングシステムや不公正取引監視システム等の開発、クラウドサービス(SaaS※型サービス)を展開し、証券会社向けが売上高の約9割を占める。証券知識に精通したエンジニアの育成に注力しており、競合と比較して低コスト・短納期かつ多様な顧客ニーズに対応できる開発力を持っていることが強みとなる。

※SaaSとは、Software as a Serviceの略称で、クラウドを利用した「顧客に対し必要な機能の提供」を行うサービス形態。


1. 2020年12月期の業績概要
2020年12月期の業績は、売上高で前期比6.1%増の2,110百万円、営業利益で同13.9%減の107百万円と増収減益決算となった。新型コロナウイルス感染症の拡大(以下、コロナ禍)の影響で、予定していた新規案件の売上計上時期が2021年12月期にずれ込んだため、会社計画(売上高2,313百万円、営業利益144百万円)からは下振れたものの、重点施策として取り組んできたプロジェクト管理の徹底や人材育成、データセンター増強などの戦略的投資、新サービスの開発等は順調に進捗した。減益要因はソフトウエア資産を中心とした減価償却費の増加(前期比57百万円増)によるもので、償却前営業利益で見れば同28.8%増の180百万円と2期ぶりの増益に転じている。また、利益率の上昇は社内のエンジニア育成が進んだことで、コスト高だった派遣費用を削減できたことが主因となっている。

2. 2021年12月期の業績見通し
2021年12月期業績は、売上高で前期比18.4%増の2,500百万円、営業利益で同114.4%増の230百万円となる見通し。証券システムで新規顧客数社向けの開発案件をリリースする予定となっているほか、既存顧客からのストック型収入も売上高の5割強の水準まで上昇しており、安定収益基盤として収益増に貢献する。また、新規領域・新サービスに関する案件も2021年12月期内にリリースできる見通しだ。利益率が若干低下するのは、事業拡大に向けて20~25名程度の人員採用を計画しており(うち、新卒4名)、採用費や人件費の増加を見込んでいることや、テレワークによる開発体制構築のための環境整備費用を見込んでいることなどが挙げられる。

3. 今後の成長戦略
今後の成長戦略として、「事業領域の拡大」と「ビジネスモデル転換」を推進し、持続的な成長を実現可能とする経営基盤を構築していく方針となっている。システム開発力と金融知識を持ち合わせた専門性の高い技術集団としての強みを生かし、新事業領域としてEC業界向けへの展開を進めていくほか、新サービスとしてVR/AR関連のソリューション提供を予定しているものと見られる。2021年12月期の売上貢献は軽微と見られるが、新たな収益源として成長していくものと期待される。また、ビジネスモデル転換として「開発・フロー型」から「利用型・ストック型(月額使用料・保守・クラウドサービス)」への転換をここ1~2年で推進し、2020年12月期には初めてストック型の売上構成比が5割を超える水準となった。中期的には6割強までストック型収入の比率を引き上げていく方針で、収益の安定性が一段と向上するものと見込まれる。なお、同社は株主還元方針として、配当金については従来財務基盤の強化を優先し株式上場後は1株当たり5.0円の配当を継続してきたが、内部留保も充実してきたことから2021年12月期は10.0円(配当性向21.1%)に増配することを発表している。今後は配当性向で20%程度を目安に安定かつ継続的な配当を実施していく方針としている。

■Key Points
・2020年12月期は新規案件の期ズレで会社計画未達となったものの、償却前営業利益は前期比2ケタ増益に
・期ズレ案件も含めて数社の新規案件を予定しており、2021年12月期の営業利益は前期比2倍と急回復する見通し
・2021年は新事業領域への進出・新サービスの提供を開始する予定

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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