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日本株

Jストリーム Research Memo(9):誰もが動画を活用できる時代に地歩を固める


*16:09JST Jストリーム Research Memo(9):誰もが動画を活用できる時代に地歩を固める
■業績見通し

1. 2022年3月期の経営方針
Jストリーム
4308の2022年3月期は、コロナ禍をきっかけに誰もが動画配信を活用できる時代を迎えた。同社も改めて「顧客のニーズを想像し提供価値を高めるサービスにしていく」という考えに立ち返り、EVC領域では用途に即した付加価値の高いサービスを、OTT領域ではマネタイズに貢献できるサービスを提供していく方針である。医薬系企業の製薬マーケティングのデジタル化支援や一般企業の動画コミュニケーションを目的としたデジタル化支援、メディア系企業(放送局)のビジネスモデル変革を支援する考えである。同社は、同社グループの相互連携を通じて市場の深掘りを行い、地歩を固めていくとしている。


2022年3月期増は増収増益も成長鈍化予想は保守的か
2. 2022年3月期の業績見通し
2022年3月期の業績見通しは、売上高13,870百万万円(前期比11.7%増)、営業利益2,400百万円(同2.7%増)、経常利益2,390百万円(同2.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,580百万円(同2.5%増)を見込んでいる。なお、2022年3月期より収益認識に関する会計基準を適用した。このため医薬系企業に向けた集客広告サービスの代理販売の売上高など、550百万円程度が減少となっている。利益面では、SaaS系サービスの初期費用と売上を契約期間に応じて按分形状にする必要があるが、6百万円程度と影響は僅少である。したがって、実質的には売上高が11.7%増、営業利益が2.7%増という見込みになる。

2021年3月期に大きく伸びただけに2022年3月期は慎重な見通しとなっているが、コロナ禍以降、コミュニケーションを目的とした動画利用の増加の流れは様々な場面で強まっている。こうした環境にあって、2022年3月期も従来以上に安定した需要と成長が見込まれる。医薬系企業、一般企業のEVC領域、メディア系企業のOTT領域という3つの軸を中心に業容の拡大を図っていくという同社の考えは変わらない。

医薬系企業に対しては、需要が急拡大しているWeb講演会のライブ配信を受託する体制をさらに強化していく。同社グループでプロモーションやコンテンツ制作を支援する体制を構築し、デジタルマーケティングを総合的に支援する計画である。一般企業に向けたEVC領域においては、「J-Stream Equipmedia」を中心に動画配信ソリューションを強力に展開する予定だ。また、動画配信だけでは解決できない課題に対応するため、有力なSaaSなど各種サービスプラットフォームと連携していくことも引き続き推進する考えである。メディア系企業に向けては、今後拡大が見込まれる放送同時配信サービスに求められる大規模配信やタイムラグのない超低遅延配信、広告配信、番組編成処理機能といった高機能サービスの開発を進めていく方針である。EVC領域での利用がメインだった「J-Stream Equipmedia」をコンテンツビジネス向けにも機能強化することで、放送局がより簡便にコンテンツ配信ビジネスを展開できるよう支援する考えである。

2022年3月期について同社は、「コロナ禍の先行きに関わらず、各社・各業界のDX進展を背景に需要は堅調」を前提としている。2021年3月期は四半期で利益変動があった影響から、2022年3月期の第1四半期の伸びは大きく、第2四半期以降も伸ばす余地はあるが第3四半期を中心に反動を考慮し、通期の売上高は前期比11%という設定となったようだ。また、需要の拡大に応えられる案件対応能力、開発能力、バックオフィス能力といった企業体制の充実を依然重要課題と認識しており、スピードを上げて社内ニーズに対応する方針である。特に人員に関してはエンジニアを中心に慢性的に不足感があることから、すでに増強を予算化している。そのため営業利益の伸びが売上高の伸びを下回る見通しとなっている。しかしながら、2020年3月に引き続き2021年4月も売上トレンドが良好なこと、人員が充足されればその分受注を伸ばすことができること、東京オリンピック・パラリンピックに関連する各種イベント開催が見込まれること、年間契約が中心であり好採算の「J-Stream Equipmedia」の販売が積み上がっていること、などの様々な要素を考慮すると同社の2022年3月期の業績見通しはやや保守的だと思われる。


5GやIoTなどの追い風を受け、中長期成長を期待
3. 中期成長イメージ
2020年3月期に5Gや放送同時配信など次世代へ向けた動きにより同社の収益が上向き、それまで戦略的先行投資を続けてきた同社が利益成長に転じるという成果となって現れた。2021年3月期はコロナ禍をきっかけに世の中の動画配信需要が急増した。成長鈍化を予想する2022年3月期も、底流にある利用拡大の流れはむしろ加速していると考えたほうが良さそうだ。将来的に、動画配信のコモディティ化による競争激化、無料配信というビジネスモデルの可能性、一般企業による動画制作の内製化、医薬など特定の業界への高い依存度といったリスクも予想される。しかし同社には、自社開発の「J-Stream Equipmedia」と自社構築のCDN、「ライブ配信サービス」のノウハウといった強みに加え、強力なサービス・商品ラインナップ、経験豊富な運用サポート、最新技術への対応力、現場対応力を含めたワンストップソリューションなど長年積み上げてきた優位性がある。このため、5GやIoT、VR・ARなどの拡大に伴い中長期にわたって追い風となることが予想される。加えて人員の増強やM&Aの効果も見込まれる。同社には中長期的な高成長を期待したい。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)



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