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日本株

三機工業 Research Memo(4):2021年3月期は減収減益も受注高は0.8%増、次期繰越高も高水準維持(1)


*16:04JST 三機工業 Research Memo(4):2021年3月期は減収減益も受注高は0.8%増、次期繰越高も高水準維持(1)
■業績動向

1. 2021年3月期の業績概要
(1) 損益状況
三機工業
1961の2021年3月期の業績は、受注高195,580百万円(前期比0.8%増)、次期繰越高141,676百万円(前期末比4.0%増)、売上高190,067百万円(前期比8.5%減)、営業利益7,498百万円(同29.7%減)、経常利益8,196百万円(同27.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益5,901百万円(同22.1%減)となった。

売上高においては、前期に大型案件を獲得した電気は好調であったが、主力のビル空調衛生工事の大型案件が端境期となったこと、コロナ禍の影響で小規模営繕工事の受注が減少したこと等により、全体では減収となった。受注においては、コロナ禍の影響を大きく受けた機械システムは減少したが、ビル空調衛生、産業空調、環境システムが堅調であったことから、全受注高は195,580百万円(前期比0.8%増)となった。受注増、売上減となったことから、期末の次期繰越工事高は141,676百万円(前期末比4.0%増)と高水準を維持した。

利益面においては、引き続き原価管理の徹底、現場サポート体制の強化などを継続したが、減収や小規模営繕工事の減少により、売上総利益率は15.1%(前期比0.4ポイント低下)となった。しかし、依然として高水準(15%台)を維持している。

一方で、販管費は21,255百万円(前期比0.8%減)となった。コロナ禍の影響で出張旅費など減少した費用もあったが、感染防止策費用や人件費増により前期比では微減となった。人件費の増加は若干の人員増もあるが、主に「働き方改革」に伴う社員への待遇改善による部分も大きい。この結果、営業利益は前期比で29.7%減となった。

(2) セグメント別損益状況
建築設備事業の売上高は155,501百万円(前期比9.3%減)となった。サブセグメント別では、ビル空調衛生は55,293百万円(同21.9%減)となった。当初から大型案件は端境期であり減少予想であったが、加えてコロナ禍の影響でホテルや百貨店向けなどの小規模営繕工事の売上高が減少した。産業空調は64,152百万円(同5.3%減)と前期比では微減収となったが、比較的高水準を維持した。電気は前年に大型受注を獲得したことなどから24,941百万円(同13.9%増)となり好調であった。ファシリティシステムは11,113百万円(同0.0%減)と前期並みを維持した。

プラント設備合計の売上高は32,533百万円(前期比5.5%減)となった。機械システム事業は8,973百万円(同19.7%減)であったが、営業活動自粛によりコンベア関連などの案件を獲得できなかったことが響いた。環境システム事業は、以前に受注した大型DBO※案件が進行したことなどから23,560百万円(同1.3%増)となった。これら設備事業以外では、旧大和事業所跡地の一部を日本生命保険(相)へ賃貸開始したことなどから、不動産事業の売上高が2,375百万円(同7.5%増)、その他が815百万円(同12.5%減)となった。

※DBO(Design Build Operate)とは、設計・建設と運営・維持管理を民間の事業者(同社など)に一括発注する方式で、公設民営の1つの方式。


またセグメント別の利益については、2020年3月期から売上総利益で開示されている。2021年3月期における建築設備事業の売上総利益は23,253百万円(前期比9.8%減、同2,527百万円減)となった。またサブセグメントの内訳としては、ビル空調衛生・産業空調・電気が21,038百万円(同10.9%減)、ファシリティシステムが2,215百万円(同2.1%増)であった。プラント設備事業の売上総利益は4,732百万円(同16.0%減、同898百万円減)となったが、内訳は機械システム事業が1,556百万円(同32.8%減)、環境システム事業が3,176百万円(同4.2%減)となった。また不動産事業及びその他の売上総利益は、各々866百万円(同28.6%増)、101百万円(同49.7%減)となった。

(3) セグメント別受注状況
建築設備事業全体の受注高は156,768百万円(前期比0.6%減)とほぼ前期並みを維持した。コロナ禍で営業活動自粛等の影響を受けた環境下では健闘した結果と言えるだろう。サブセグメント別では、ビル空調衛生は65,371百万円(同5.3%増)となり受注は順調に伸びている。産業空調は半導体関連、5G関連、研究開発関連からの受注が堅調であったことにより、59,234百万円(同1.4%増)と前期比プラスとなった。電気は21,472百万円(同14.1%減)となった。前期の水準が高かったことで減少率は大きく見えるが、依然として200億円以上の受注高を維持していることは懸念される内容ではない。ファシリティシステムも前期に大型案件があったことで、10,690百万円(同12.2%減)となったが、2019年3月期並みの水準であり水準としては悪くない。

プラント設備事業では、機械システム事業の受注高は7,858百万円(前期比24.1%減)となったが、コロナ禍の影響によるところが大きい。一方で、環境システム事業では大型案件を中心に堅調に推移し、受注高は28,710百万円(同18.4%増)となった。この結果、プラント設備事業の受注高は36,569百万円(同5.7%増)となり、建築設備事業と合わせた設備工事全体の受注高は193,338百万円(同0.6%増)となった。

また設備工事以外の受注高は、不動産2,375百万円(同7.5%増)、その他609百万円(同33.6%減)となり、調整額を含めた2021年3月期の総受注高は195,580百万円(同0.8%増)となった。この結果、2021年3月期末の次期繰越高は141,676百万円(前期末比4.0%増)となった。業種別では、電気、医薬、金融・保険、官公庁からの受注が好調(前期比プラス)であった。

大型案件(10億円以上)の受注は、計27件、48,483百万円であった。1件当たり平均金額は1,796百万円(前期2,457百万円)となり、前期よりは低下したものの、受注件数、金額ともに増加している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)



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