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日本株

ディーエムソリュ Research Memo(5):強みを背景に進める新たな取り組み(1)


*15:05JST ディーエムソリュ Research Memo(5):強みを背景に進める新たな取り組み(1)
■強みと戦略

2. 新たな取り組み
こうした2つの事業の強みを生かし、また、M&Aや提携を生かして、ディーエムソリューションズ
6549は新サービスや新規事業を展開していこうと考えている。

(1) 越境EC
同社は2021年5月、国際物流事業を展開する(株)ペガサスグローバルエクスプレス(以下、ペガサスGE)と、越境EC物流事業において業務提携することに基本合意した。同社の強みであるDM発送代行業務で培った国内EC物流のノウハウと、ペガサスGEが得意とする航空国際宅配便など国際物流のノウハウを融合し、「越境EC物流アウトソーシングサービス」を展開する方針である。ところで、2019年の中国の消費者による日本事業者からの越境EC購入額が1兆6,558億円(前年比7.9%増)、米国事業者からの越境EC購入額が2兆94億円(前年比16.3%増)となる(経済産業省 令和元年度電子商取引に関する市場調査より)など、海外の消費者からの越境ECニーズが年々高まっている。このため国内のEC事業者も、成長を続ける中国・ASEAN市場や購買力の高い欧米市場などにビジネス機会を求め始めている。したがって今後も越境EC市場の継続的な拡大が予想される。しかし一方で、国内のEC事業者にとって、国内配送と比較して割高な配送料や海外発送に伴う付帯業務の手間の多さがネックとなり、越境ECに二の足を踏むような状況となっている。同社は「越境EC物流アウトソーシングサービス」を展開することにより、越境ECにおけるコストと手間の軽減を実現していくことを目指している。

「越境EC物流アウトソーシングサービス」は、日本郵便(株)の「EMS 国際スピード郵便」「国際eパケット」及びペガサスGEの「超格安国際宅配便サービス(PEN)」の3つのメニューで展開する予定で、安心、簡単、便利、低価格で商品を海外に発送することができ、配達状況の確認や現地関税の立て替えも可能となる。また、実際に「庫内作業」を行う同社が、同社のダイレクトメール事業のフルフィルメントサービスとインターネット事業のシステム開発力を背景に、倉庫管理システム(WMS:Warehouse Management System)を構築するため、顧客本位で融通が利き利便性の高いサービスを一気通貫で提供することができる。このため、商品の入荷・保管・梱包から、運送業者への引き渡し・発送、段ボールなどの資材の調達まで、越境EC物流に関するすべての作業をまかすことができるサービスとなっている。なお、ペガサスGEは外資系国際航空宅配便事業者DHLジャパン(株)の子会社として設立され、現在は総合物流企業であるカンダホールディングス
9059グループの一員として、航空貨物や海上貨物の輸送手配、通関、保税倉庫などの業務を行っている。

(2) Performance Technologies
同社は、2021年3月、ベクトル
6058及びその子会社(株)Direct Techとの間で、パフォーマンスマーケティング事業の展開を目的とする合弁会社Performance Technologiesを設立した。パフォーマンスマーケティング事業とは、潜在ニーズの掘り起こしから新規顧客獲得までを一気通貫で行う市場創造型の新たなデジタルマーケティングのことである。EC市場が拡大するにつれ、オンライン上でのマーケティングの重要性がより一層高まってきたため、単に商品・サービスの情報を伝達したり認知を獲得したりするだけでなく、ターゲットの潜在ニーズを掘り起し行動につなげる情報発信によって、デジタルマーケティングのパフォーマンスを向上させることが重要となってきた。

Performance Technologiesは、顕在化している顧客層から新規顧客を獲得するだけでなく、潜在ニーズを掘り起こすために設計されたシナリオに基づいてコンテンツやメディアを活用することで、商品・サービスとターゲットの間に生まれる気づきや発見を通じて需要が喚起されていくようなデジタルマーケティングをイメージしている。そのためPerformance Technologiesは、パフォーマンスメディア事業、D2C※パフォーマンスマーケティング事業、D2Cエージェント事業の3事業を展開する計画である。

※D2C(Direct to Consumer):無店舗販売の1種で、メーカーなどが自ら企画、生産した商品を広告代理店や小売店を挟まず、消費者にダイレクトで販売する方法。


パフォーマンスメディア事業では、バーティカルメディアなど同社のノウハウと(株)ベクトルなどのPR戦略のノウハウを生かし、潜在ニーズの掘り起こしから購買・利用に至るシナリオに沿って、効果的にコンテンツを流す仕組みを構築する。D2Cパフォーマンス事業では、D2C領域において、商品開発からECサイト構築・運用、PR・広告運用、フルフィルメントに至るまでの、パフォーマンス向上につながる具体的ソリューションをプロデュースする。D2Cエージェント事業においては、PR主体のコミュニケーションによるベクトルの市場創造能力、メディア運営を軸にパフォーマンスマーケティングを数多く手掛ける同社のノウハウとテクノロジー、D2CやEC で培ったDirect Techのプロデュース力を掛け合わせることで、将来的に、デジタルマーケティング領域で新たなサービスや事業を創出していく考えである。

(3) ビアトランスポーツ
同社は2021年2月、ビアトランスポーツの全株式取得を発表した(子会社化は同年4月)。ビアトランスポーツは、海外の衣料品を中心に扱う輸入雑貨卸業を展開し、なかでもシンプルなデザイン性から流行に左右されず、若い世代を中心に安定した需要のある有名アパレル・スポーツブランドの無地Tシャツの販売を主力としている。実店舗は持たず、短納期を強みに卸業者専門の販売サイトを通じて販売している。既に売上高1,000百万円強、営業利益50百万円程度と一定の収益規模を誇る企業だが、同社が有するデジタルマーケティングや営業力によって、サイトの集客力強化や大手顧客の開拓など事業規模拡大を進めることができると期待されている。加えて、非常にアナログな手法で行っている在庫管理や受発注業務も、同社のフルフィルメントサービスのノウハウにより、格段に効率化され、ビアトランスポーツの強みである短納期をより強化することが可能と考えられている。これらによりビアトランスポーツの収益力が向上することが期待されるが、一方、ビアトランスポーツの持つ海外商品の取り扱いノウハウや海外とのコネクションは、同社が指向する越境ECサービスにおいてシナジーを発揮することが見込まれている。

(4) 「DESTINO-ディスティノ-」
同社は、フルフィルメントサービスとデジタルマーケティングサービスのノウハウを生かしてECビジネスに参入した。2021年2月にD2Cブランド「DESTINO-ディスティノ-」をリリース、第一弾アイテムとして「TIEVINA FOUNDATION(ティエヴィナファンデーション)」の販売を開始した。「DESTINO-ディスティノ-」とは、「あなたの運命を輝かせる、そのきっかけを。」をブランドスローガンに、あわただしく生きる現代女性が、手軽にさっと美しくなることで、ちょっといい気分になったり忘れかけていた小さな喜びを見つけたり、毎日が輝いていくきっかけになってほしい、という想いで生まれたビューティーブランドである。同社は、急拡大するEC市場において自らノウハウを蓄積することで、ECマーケティングのベストソリューションパートナーとしてポジションも確立、さらなる成長を目指す考えである。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)



《AS》

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