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日本株

Eギャランティ Research Memo(6):販売体制の強化や周辺分野への事業展開に向けた取り組みを開始


*15:06JST Eギャランティ Research Memo(6):販売体制の強化や周辺分野への事業展開に向けた取り組みを開始
■今後の見通し

2. 重点施策
イー・ギャランティ
8771は2022年3月期の重点施策として、以下の3つの施策に取り組んでいく方針だ。

(1) 顧客層拡大のための販売体制強化
営業人員の増加により販売体制を強化していく。併せて教育体制についても整備し、早期に経営資源化できる体制を目指す。営業人員は前期末の約60名から1.5倍増となる90~100名体制にする予定だ。2021年4月に入社した新卒社員30名のうち、約8割を営業部に配属しているほか、キャリア採用で15名程度を見込んでいる。

また、大都市圏を始めとした新たな顧客紹介チャネルでの提携を推進し、従来アプローチできていなかった顧客層へのサービス浸透に取り組んでいく。特に、証券会社や都市部の信用金庫などを中心に提携先を広げていく方針としている。証券会社では既に大手証券会社での取り組みが進んでおり、紹介件数も増加し始めている。また、都市部の信用金庫では2021年4月に巣鴨信用金庫と業務提携を行ったことを発表している。従来、顧客紹介チャネルとしては、地方銀行が約8割を占めていたが、直近は証券会社やその他金融機関等の紹介件数が増えたことにより約7割まで低下しているようであり、今後もこうした新しい顧客紹介ルートの開拓を進めていくことで、顧客層の拡大を目指していく。

(2) 周辺分野の事業展開
周辺分野への事業展開を図るべく、新たな取り組みも開始する。2021年2月よりテスト導入していたオンライン完結型の小口債権保証サービス「minimal」について、正式にサービス提供を開始し、販売網を拡大して利用顧客数の増加を図るとともに、同サービスを通じて収集する膨大な信用情報を活用した新たなサービス展開の基盤構築を目指していく。

ターゲット顧客は中小企業や個人事業主となり、Webマーケティングのほか提携先の金融機関等を通じてサービス告知を行い、顧客を獲得していく。サービス内容としては、月々8,800円の保証料で最大保証限度額1,000万円/月(1社あたり最大100万円)となる。取引先の倒産による売上債権の貸倒れだけでなく、支払期限が遅れた場合(不払い)も保証していることが特徴となっている。中小企業等は回収力が弱いため、支払遅延が生じるケースも少なくないが、同社が間に入ることでこうした問題も解消すると見ている。同社では保証履行請負を数多くこなすことによって、個別商品等の取引先情報を収集、ビッグデータ分析を行うことで、将来的にEC分野における仕入・販売の効率化を実現するマーケティング支援サービスなど、新規サービスに展開していく構想を持っている。「minimal」のサービスは顧客層の拡大と同時に、こうした新規サービスの基盤を構築するためのフック役の位置づけとなる。なお、小口債権保証サービスについては、子会社のアールジー保証が行っているが、オンライン完結型ではなく実績も僅少となっている。

また、周辺分野としてはフィンテック企業との連携も進めている。インターネット系のファクタリングサービス事業者向けに保証サービスを提供したり、OEMで売掛債権保証サービスの提供を行ったりしている。同社はこうしたフィンテック企業の多くと接点があり、フィンテックサービスの市場が拡大していけば、同社も何らかの形で収益貢献してくるものと見込まれる。

(3) 取引情報を中心としたビッグデータの活用
顧客数の拡大により、企業審査、取引情報や支払情報などをはじめとする企業間取引における各種データの数量を一気に増加させることを目指していく。加えて、より多くの情報が集まる仕組みづくり(minimalのサービス開始等)を目指し、情報収集体制を強化していく。

同社では現在、月間で2.5~3万社の企業調査、取引情報や支払情報などの各種データを、1日当たり約50万項目を登録しているが、顧客数の拡大によって1日当たり260万項目以上に増やしていく。これら収集したデータを企業審査で用いる統計データとして活用していくほか、前述したように周辺分野での新規サービスに活用していく戦略となっている。


中期目標となる連結経常利益50億円は2年後に射程圏内、長期的な成長ポテンシャルも大きい
3. 中期見通し
同社は中期の経営数値目標として、連結経常利益50億円をターゲットとしている。これを達成するためには、保証残高で現在の1.4~1.7倍の規模となる7,000~8,000億円が目安となる。2022年3月期は前期比20.6%増の3,750百万円となる見込みで、2022年3月期以降15%以上の成長が続けば2024年3月期にも50億円を達成することになる。

保証残高を拡大していくに当たって、2022年3月期は前述したとおり、販売体制の強化や新サービスの開始による顧客層の拡大により前期比15%増を目指す。景気の先行きが不透明ななか、売掛債権保証サービスに対する需要は拡大していくと見られ、2023年3月期以降も10%台の増加ペースが続くものと弊社では予想している。売上高については保証料率の変動によって上下する可能性はあるが、DXの取り組みによる生産性向上を図ることで、経常利益ベースで15%以上の成長率は達成可能な水準と見られる。

リスク要因としては参入企業の増加よる競争激化が挙げられるが、前述したように企業のリスク評価を適正に行うための情報収集力が競争力の源泉となるサービスだけに、先行して膨大な信用情報を蓄積、評価するシステムを構築した同社の先行者メリットは大きく、今のところそのリスクは極めて低いと弊社では考えている。長期的に見ても、フィンテックサービス事業者との連携や、周辺事業における新規サービスの育成など、収益ポートフォリオの拡充による成長が期待でき、今後も持続的に成長が見込まれる企業の1つとして注目される。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)





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