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新晃工業 Research Memo(1):SIMAプロジェクトをテコに中期再成長へ


*16:01JST 新晃工業 Research Memo(1):SIMAプロジェクトをテコに中期再成長へ
■要約

1. セントラル空調機器のトップメーカー
新晃工業
6458は、大型オフィスビルなどのセントラル空調システム向けに、空調機器を製造販売している。主力製品は、空気調和機(AHU)※1、ファンコイルユニット(FCU)※2、個別空調の利便性も兼ね備えた中型ビル向けの戦略商品であるヒートポンプ空調機で、空調機器のトップメーカーとして各製品とも高いシェアを誇っている。空調機器業界の需要動向は建設業界の動きに影響される。このため足元、東京オリンピック・パラリンピック(以下、東京オリ・パラ)特需の端境期に入ったところに、新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)が重なり、厳しいスタートとなった。しかし首都圏における駅前再開発プロジェクトや大阪万博、既存ビルの更新・メンテナンス需要も期待されており、中期的には事業環境の改善が期待されている。

※1 空気調和機(AHU:Air Handling Unit):フロア全体を空調する大型の空調機器。送風機や熱交換器(コイル)、フィルタ、加湿器などで構成
※2 ファンコイルユニット(FCU:Fan Coil Unit):各部屋を空調する小型の空調機器。送風機、熱交換器(コイル)、フィルタで構成。


2. 中期経営計画「move.2025」で2025年3月期営業利益75億円目指す
同社は中期経営計画「move.2025」を策定した。なかでもSIMAプロジェクトが目玉で、デジタル化によって製造面の効率化を図る一方、高精度の需要予測を背景に新たな営業スタイルを確立し、ビジネスモデルのバージョンアップを図る。これにより、労働集約的な営業・生産体制から脱却するとともに、AHUでトップシェアを堅持、ヒートポンプ空調機でシェア拡大を図る。また、更新・メンテナンス需要へ向けて工事事業を強化、中国事業でも利益体質を構築する計画である。さらに、こうした戦略のバックボーンとして、製品を通じた環境負荷低減やエネルギー資源の有効活用などESG経営を積極的に推進し、2025年3月期には売上高520億円、営業利益75億円を目指す。

3. SIMAプロジェクトでデジタル化を背景に営業・製造の効率化推進
SIMAプロジェクトは、2019年にスタートした次世代個別受注生産方式を開発するためのプロジェクトで、2023年には効果の発現が期待されている。営業・設計・積算・製造を1から再定義することで事業基盤を強化、将来にわたって高い生産性と成長性を確保することを目的としている。製造面では、BOM(Bills of Materials:部品表)や3D-CAD(3D Computer-Aided Design)などを活用し、空調機の設計から積算、製造をデジタル化・自動化する計画である。さらに、全体を一気通貫で連携する製造基盤を構築し、デジタル工場の実現にもつなげる考えだ。営業面でも、デジタル化を背景に需要予測の精度を向上、新たな営業スタイルの確立を進める計画である。これらにより、営業・設計・積算・製造における業務や人材育成などの負担軽減や原価低減を目指す。

4. 足元の端境期を抜け、SIMAプロジェクトをテコに中期再成長へ
2021年3月期の業績は、売上高は39,177百万円(前期比11.5%減)、営業利益6,565百万円(同27.1%減)となった。空調機業界は、東京オリ・パラ関連の需要が一段落したことに加えコロナ禍の影響などにより、空調機の全国出荷台数が前期比約18%も減少する厳しい環境となり、同社もその影響を受けた。2022年3月期の業績に関して、同社は売上高41,500百万円(前期比5.9%増)、営業利益5,200百万円(同20.8%減)と見込んでいる。引き続き厳しい事業環境、価格競争の激化や人手不足などを懸念した予想となっているが、各地駅前再開発プロジェクトの進行や売上増に伴う固定費率の抑制などを考慮すると、同社予想はやや保守的と言えるだろう。中期的には、端境期に進めるSIMAプロジェクトをテコに再成長へ回帰すると考える。

■Key Points
・大型ビルなどのセントラル空調システム向けに空調機器を製造販売
・SIMAプロジェクトでデジタル化を進め、高い生産性と成長性を確保へ
・中期経営計画「move.2025」で2025年3月期営業利益75億円を目指す

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)





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